アニサキスの原因魚種 3位「イワシ」2位「アジ」1位は? 食中毒発生事例から見た原因魚種とは。

厚生労働省が発表している2022年「食中毒発生事例(速報)」によると、発生事例619件のうち378件が『アニサキス』が原因物質となっている。これは全体の約61%となっており、食中毒発生事例の半数以上がアニサキスが起因するものだ。そこでひとつの疑問が生じた。アニサキスの原因食材となるのは、どのような魚が多かったのか?

→ベスト5《アニサキス》の原因食材ランキング

●文:ルアマガプラス編集部

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どんな魚からアニサキス発生事例が多いのか?

アニサキス

厚生労働省の発表している「令和4年食中毒発生事例(速報)」では、2022年11月30日までに厚生労働省に報告のあった事例が掲載されている。その件数は619件で、アニサキス関連の事例は378件となっている。

そこで、アニサキスの原因食材(推定含む)を集計して上位5件をまとめました。

第5位 ヒラメ(18件)

関東ではキロ単価5,000円は当たり前の超高級魚であるヒラメ。その人気は食材としてだけでなく、釣り好ターゲットとして釣り人からの人気も非常に高い。まさに釣ってヨシ、食べてヨシのスーパー釣魚だ。しかし、アニサキス原因ランキングでは5位という結果になってしまった。さらに厚生労働省の資料によると、ヒラメの刺身によるクドア被害も目立っている。

第4位 カツオ(19件)

カツオといえば高知県、かつては土佐藩主である山内容堂公が食あたりを危惧して生食を禁止したという逸話も残る。そこで表面だけ焼く事により「焼き魚」として食べるため「カツオのたたき」が生まれた。なんて逸話まで残っている。

第3位 イワシ(31件)

庶民の味方「大衆魚」だったのは昔の話で、現在は漁獲量が減り高級魚になりつつあるイワシ。しかし、今年はイワシの豊漁が直接的な原因なのか断定はできないが、イワシの刺身によるアニサキス被害が増えている。でも食べちゃう、美味しいですものイワシの刺身。

第2位 アジ(33件)

味が良いからアジ! なんて言われるほど日本人に馴染み深い魚。釣りにおいては「アジング」という言葉が生まれるほど人気がある。そして、新鮮なアジほど刺し身で食べたいと思うのが釣り人の性。その一方、アニサキスによる被害は堂々の2位。

第1位 サバ(96件)

第1位はサバ。2位のアジから約3倍の事例数を誇るトップオブトップだ。生でも焼いても煮込んでも美味しいスーパーエリートのサバは、アニサキス被害数でもエリートクラス。それもそのはず極上の生サバを口したら最後、リピ確定なのだ。

自身で調理する際は身をよく観察し、アニサキスの有無を確認してから良く噛んで食べましょう。それと一番大事なことは生食に固執せず、冷凍や加熱処理を加えること。サバはどうやって食べても美味しいですから。