人間では判別がつかない微妙な色の違いまで見分けているニジマス。そんなニジマスを相手にするエリアトラウトのルアーカラー理論は、凄まじい速度で研究が進んでいる。そんな中、登場した和田浩輝さん考案のラトリンポッピンバグの新色が話題を集めている!
●写真&文:立川 宏
和田浩輝さんプロフィール
和田浩輝(わだ・こうき)
DAIWAフィールドテスター。ヴァンフックフィールドテスター。トラウトキング選手権トリプルマイスターにして総合優勝2回。現在、史上初の4度目のマイスターに最も近いエキスパートと噂されている。その影響力は強く、新進気鋭の若手アングラーとして現在、最注目されている。エリア業界の若き牽引者
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ニジマスが色を見分ける能力はかなり高い!
魚が色を見分ける能力に関する見解は、現在に至るまでさまざまな意見が飛び交っている。だが、全国区の大会で結果を残し続けている、エリアトラウトのエキスパートアングラーは、ひとりの例外もなく【トラウトは相当なレベルまで色を見分けている】と断言している。
わずかしか違いがないカラーへとルアーをローテしたときのトラウトの反応の変化は【トラウトが色を見分けていない】と説明がつかない…という訳だ。そして学者の論文でも魚類の優れた【色覚判別能力】に言及したモノは極めて多い。そんな中、和田浩輝さんもニジマスの色覚判別能力に何度も驚かれさているエキスパートアングラーのひとり。
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和田「ニジマスが色を見分ける能力は、かなり高いと確信しています。人間でも判別が困難な、微妙な色の違いでも、ニジマスは露骨に反応が変わります。だからこそ、ルアーカラーを考えるときには、徹底的に細部まで作りこむ必要があります。そうしないと、本当の意味で釣れるカラーは作れないと思います」
そんな和田さんが、自ら監修したラトリンポッピンバグ用に、作り出した新色4色の[釣れっぷりが凄まじい!] と話題を集めている。
ホログラムクリア【和田さん考案カラーその1】
和田「トップウォータープラグの基本はクリア系です。クリアの透け感がないと、トラウトから見たときに、ルアーのシルエットがくっきりと出でしまいます。シルエットがしっかりと見えてしまうと、そのシルエットが嫌われたら反応も悪くなってしまいますからね」
和田「クリア系は間違いなく釣れるカラーですが、遠投したときにアングラーから見えにくくなってしまうデリットもあります。そのためホログラムクリアは、ヘッド上部に蛍光イエローのマーカーを入れました。ヘッドに目立つカラーを入れることによってアングラーからの視認性を高めました」
和田「下から見ると蛍光イエローは、ほぼ見えないので、トラウトに対しては純粋なクリアとして使用できます」
和田「ヘッド部のマーカーの上にはブルーパールを施しています。さらにボディサイドにはホログラム。ドッグウォークやダイブさせたときにルアーは横向きになるため、サイドのホロや頭部のブルーパールが効いている実感があります。自分の中では最初に投げたい実績のカラーです」
クリアライン【和田さん考案カラーその2】
和田「ベリーにブラウンのラインを施したカラーです。ブラウンラインの上から、さらにブルーパールを噴いてアピール力を調整しました。ブラウンラインの色は濃すぎてもダメ、薄すぎてもダメです。絶妙な透け感に調整しました」
和田「背中はマットクリアに仕上げています。サイドは通常のクリアです。背中をマットクリアにすることによって、白っぽく見えるので、アングラーからの視認性の確保にも繋がります。さらにトラウトが水面に浮かぶルアーを見上げたときには、マットクリアの方がベリーのブラウンラインを引き立てる効果があります」
和田「ロッドワークや、波によってルアーが動くと、ブラウンラインも艶めかしく動きます。その動きがトラウトを惹きつける効果があるようです。自分なりの使いどころは、トップウォーターゲームがややテクニカルになってきたときです。水面のルアーが寸前で見切られることが増えた状況で投入すると、バイト率が上がることが多いです」
スモークグリッター【和田さん考案カラーその3】
和田「ブラウンのスモークカラーです。透けるとブラウンであることがよく分かる色です。クリアカラーとの使い分けにおいても大切な色です」
和田「背中にはブルーパールを噴いています。サイド部分には細かいブルーラメを施しました。全面をブルーパールにしてしまうと、トラウトから見たときにパンチ力に欠けるかと思います。背中をブルーパール、サイドをラメにすることによって、ルアーにアクションを加えたときの見え方が変わります。人間からすると小さな違いかもしれませんが、トラウトからしたら大きな違いだと思います。こうした細部の違いが、大きな釣果の違いへと繋がるのがエリアゲームです」
和田「主な使い所は、クリアのサシ色として…。またはトラウトがペレットを意識しているときにも効果的です。クリアのほかにもう1色持つとしたら、自分が選ぶのがこの色です」
ほうじ茶ラメ【和田さん考案カラーその4】
和田「実はほうじ茶が好きでよく飲みます(笑)。ほうじ茶を飲んでいるときに、空に透かしてみては、いい色だな~、釣れそうだな~、といつも思っていました(笑)。そんな、ほうじ茶の透け感と色を再現したカラーです。ボディ全体に細かいラメが施してあります」
和田「風が吹いたタイミングや、落ち葉が水面に落ちる季節に、トラウトが水面を意識したときに爆発するカラーです。落ち葉の色を模した色ですが、透け感を出すことによって、使いどころが【どピン】になってしまうことを予防しました。
透け感を出すことによって、オールマイティに使える色に仕上げたので、落ち葉の季節以外でも普通に釣れるカラーです。クリアとの使い分けで重宝しています」
ラトリンポッピンバグのプロパーカラーは厳選された全10色!
ラトリンパッピンバグのプロパーカラーは全10色。内4色は上記で紹介した和田さんが考案した新色。ポッピンバグのプロパーカラーの中から、和田さんが【この色は絶対に必要だ】と実感している6色をピックアップ!
和田「どのカラーも間違いないカラーです。どの色を投げていただいても釣れますが、あえて解説をするならば、最初に投げるのにオススメの色は【ホログラムクリア】【クリア】【マットクリア】【ケイムラクリア】です。そしてクリアだと見切られてしまい、もう一歩詰めたい! というときにオススメの色が【クリアライン】。ベリーのブラウンラインでスイッチを入れることができます」
和田「サシ色として効果的なのが【スモークグリッター】【ほうじ茶ラメ】のようなスモーク系カラーです。スモーク系カラーを入れることによって、トラウトからの見え方が変わるので効果的です」
和田「水面に緑の葉っぱが落ちているときや、藻が浮いているときには【スケスケオリーブペレット】。そしてペレットが頻繁に使われているポンドでは【スケスケブラウンペレット】が効果的です。【桜姫(グロー)】は、その名前の通り桜パターンのときに最強ですが、ステイン~マッディウォーター全般、さらには曇りの日にも効くカラーです。どの色も考え抜かれて選抜されたカラーなので信頼して投入してくださいませ」
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