
アジングエキスパートの藤原さんがプロデュースする宵姫ブランドからリリースされたワーム、エクボ。一見、ベーシックなストレートワームに見えるが、実は、そこには藤原さんのこだわりがしっかりと凝縮された仕上がりとなっている。その特徴を、実釣をまじえて解説したもらった。
●文:ルアーマガジンソルト編集部
【藤原 真一郎(ふじわら・しんいちろう)】
大阪湾をホームフィールドとする、アジングスペシャリスト。勤め人でありながら、通年アジを追い求めてフィールドへ通い続け、道を極めるために研鑽を続ける。ラグゼの宵姫シリーズ開発プロデューサーとしても有名。
ボディのディンプル(窪み)でナチュラルな水流を発生!
ひと言で言うと、リブ付きのワームほど強くなく、リブなしワームよりもしっかりと水流を発生させる、それが宵姫エクボの特徴。
宵姫エクボ2.2in(ラグゼ)
宵姫エクボ2.2in(ラグゼ)に宵姫AJカスタム1.2gをセット。
サイズ:2.2in
入 数:8本
カラー:全10色+アソート
価 格:520円(本体)
藤原「ボディにゴルフボールのようなディンブル(窪み)が入っています。真円のボディなんですけど、1節4面あるボディにすべて(8節)ディンブルが入っています。このディンプルが、リトリーブ時に適度な水流を発生させます」
ボディサイドに、ゴルフボールの表面のような窪み(ディンプル)が施されている。これにより、強すぎない適度な水流が発生。
確かに、よく見るとボディのサイドに丸い窪みがあるのがわかる。
藤原「ディンブルはゴルフボールにおいても、あるとないとでは飛距離の伸びが全然違うそうです。その理由は、ディンプルを施すことでボールの後ろ側に渦流が発生し、それにより飛距離を伸ばしてくれるという原理なんです」
宵姫エクボ2.2インチでキャッチしたアジ。
なるほど。それが、ワームにとってどのような効果があるんでしょうか?
藤原「エクボは、そのディンプルの作用により、柔らかいナチュラルな水流をまとうような、よりベイトフィッシュライクなアクションを演出できるのが特徴です。ボディは大きく動かずテールだけ動くようなイメージです。ボディからは水流がまとわりつくような波動を出させながらも派手に動きすぎず、テールだけ動くような形でよりナチュラルさを演出可能なんです」
ボディの形状にも秘密が…!
宵姫エクボは、ディンプルだけでなくボディの形状にも、藤原さんのこだわりが反映されている。
藤原「このワームは、真円のボディで1節の4面にそれぞれディンブルが入っていて、それが8節連なっています。さらにボディ後半は形状が細くなり、それに合わせて窪みも小さくなっていきます。ボディを真円にしたのは、アクションを安定させるためで、この形状でもナチュラルさの演出にひと役買っています」
テールの接続部分は細く、後端にボリュームを持たせているため、わずかな水流でもしっかりとアクションする設計。
テール部分のデザインにもこだわりが。
藤原「テール部分は、後端を少しボリュームを広げた形状となっていて、いわゆるピンテール系のワームに分類されます。水流やボディの動きに対して、敏感に反応してテールがアクションしてくれます」
藤原さん渾身の自信作、宵姫エクボは使ってみる価値が十分あるワームだ。
ジグヘッドがきれいに刺せるスリット入り!
細くて小さいワームをジグヘッドにきれいにセットするのは意外と難しい。しかし、この宵姫エクボには、ジグヘッドをきれいにまっすぐ刺せるように、あらかじめスリットが設定されている。そのため、スルスルと気持ちよくフックが通っていくので、誰でも簡単にまっすぐジグヘッドをセットできる親切な設計となっている。
何度かフックを刺した後なので、少し形が崩れているが先端の窪みに針先をあてると、スッと入っていく。
他にも、ボディマテリアルにはフレーバーが練り込まれつつ、さらに漬け込みもされているとのことで、アジが食い渋る状況にも威力を発揮。ただ巻きで十分アジを誘ってくれるワームなので、初心者にも使いやすいだろう。
宵姫エクボでの釣果。フィッシュグリップは開発中のものとのこと。詳細不明。
リブありワームだと強すぎるけど、単なるストレートワームよりは存在感を出したい、そんな状況にピッタリとハマる選択肢、宵姫エクボ。ワームローテーションに加えることで、攻めの幅が広がること間違いなしだろう。
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