アジングエキスパートの藤原さんがプロデュースする宵姫ブランドからリリースされたワーム、エクボ。一見、ベーシックなストレートワームに見えるが、実は、そこには藤原さんのこだわりがしっかりと凝縮された仕上がりとなっている。その特徴を、実釣をまじえて解説したもらった。
●文:ルアーマガジンソルト編集部
ボディのディンプル(窪み)でナチュラルな水流を発生!
ひと言で言うと、リブ付きのワームほど強くなく、リブなしワームよりもしっかりと水流を発生させる、それが宵姫エクボの特徴。
宵姫エクボ2.2in(ラグゼ)
藤原「ボディにゴルフボールのようなディンブル(窪み)が入っています。真円のボディなんですけど、1節4面あるボディにすべて(8節)ディンブルが入っています。このディンプルが、リトリーブ時に適度な水流を発生させます」
確かに、よく見るとボディのサイドに丸い窪みがあるのがわかる。
藤原「ディンブルはゴルフボールにおいても、あるとないとでは飛距離の伸びが全然違うそうです。その理由は、ディンプルを施すことでボールの後ろ側に渦流が発生し、それにより飛距離を伸ばしてくれるという原理なんです」
なるほど。それが、ワームにとってどのような効果があるんでしょうか?
藤原「エクボは、そのディンプルの作用により、柔らかいナチュラルな水流をまとうような、よりベイトフィッシュライクなアクションを演出できるのが特徴です。ボディは大きく動かずテールだけ動くようなイメージです。ボディからは水流がまとわりつくような波動を出させながらも派手に動きすぎず、テールだけ動くような形でよりナチュラルさを演出可能なんです」
ボディの形状にも秘密が…!
宵姫エクボは、ディンプルだけでなくボディの形状にも、藤原さんのこだわりが反映されている。
藤原「このワームは、真円のボディで1節の4面にそれぞれディンブルが入っていて、それが8節連なっています。さらにボディ後半は形状が細くなり、それに合わせて窪みも小さくなっていきます。ボディを真円にしたのは、アクションを安定させるためで、この形状でもナチュラルさの演出にひと役買っています」
テール部分のデザインにもこだわりが。
藤原「テール部分は、後端を少しボリュームを広げた形状となっていて、いわゆるピンテール系のワームに分類されます。水流やボディの動きに対して、敏感に反応してテールがアクションしてくれます」
ジグヘッドがきれいに刺せるスリット入り!
細くて小さいワームをジグヘッドにきれいにセットするのは意外と難しい。しかし、この宵姫エクボには、ジグヘッドをきれいにまっすぐ刺せるように、あらかじめスリットが設定されている。そのため、スルスルと気持ちよくフックが通っていくので、誰でも簡単にまっすぐジグヘッドをセットできる親切な設計となっている。
他にも、ボディマテリアルにはフレーバーが練り込まれつつ、さらに漬け込みもされているとのことで、アジが食い渋る状況にも威力を発揮。ただ巻きで十分アジを誘ってくれるワームなので、初心者にも使いやすいだろう。
リブありワームだと強すぎるけど、単なるストレートワームよりは存在感を出したい、そんな状況にピッタリとハマる選択肢、宵姫エクボ。ワームローテーションに加えることで、攻めの幅が広がること間違いなしだろう。
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