「ソフト素材のハイブリットは釣れるよね」バスの理性を破壊する「カレン180」

火花を散らし可憐に舞うビッグベイトの新境地足掛け7年の開発期間を経てついにリリースされた「カレン180」。フロントはハード、リアはソフトというハイブリッドボディを持つ。テストでは各フィールドで驚きの釣果を連発。その釣れる秘密をここで紹介していく。

●文:ルアマガプラス編集部

2024 シーバス特集

Profile

並木敏成(なみき・としなり)
説明不要のバスフィッシングプロフェッショナル、世界のT.NAMIKI。数々の名作ルアーを排出するO.S.P代表を務める。精力的にバスフィッシングに向き合い、ソルトや海外釣行にも挑戦を続ける。

ビッグベイトは不向きだよねっていうときでも釣れる、それがカレンの魔力

カレンは7年ほど前からテストを繰り返しており、数年前には完成に近いものができていたが、特殊な設計のため発売までに時間がかかってしまったのだという。

長い開発の道のりを経てついにカレンがベールを脱ぐ

並木「新しいボディ設計のルアーだから、量産体制になると前例にない生産上のいろいろな問題が出てきて、それをクリアするのに時間がかかってしまったんだ。その分、しっかりとテストできて納得のものができあがった。やはりソフト素材のハイブリットは釣れるよね。アクションがナチュラルになるし、かかったらバラしにくい。ボディが柔らかいからスキッピングまでできてしまう。これはワーム素材のハイブリッドだから。ワーム素材のナチュラルさがあるんだけど、ヘッドはハードでリップ付きだから、そこがエンジンとなってアピール力のあるアクションを生んでくれる。リップによるカバー回避能力があるというのも大きな特徴だよね」

そして、テストでは並木さん本人も驚きの釣果にめぐり合う。

並木「実際使ってみると、ビッグベイトでは釣れないよねっていう状況でも釣れてくれる。特に驚いたのは津久井湖でのテスト。時期は10月末ごろ。雨の濁りが入ってとかじゃなく、ごく普通の晴天無風の日だった。先行者がワームを投げていた場所でカレンを高速巻きしたらいきなりロクマルがヒット。同じくらいのバスがチェイスしてきていたから、しばらくタイミング開けて入れ直したら今度は55cm。このカレンの威力に驚かされたよ。普通ならワームを投げるよねっていう日でもこんなサイズが出てしまう、それがカレンの魔力なんだ」

カレンならスキッピングで奥の奥を攻められる

ハード&ソフトのハイブリットボディなのでソフトスイムベイトに近い感覚でスキッピングをさせることが可能。カバーの濃い場所に入れ込むことができ、スクエアリップにより障害物を回避しながら巻いてくることができる。

ハードプラグにはないナチュラルさ、ソフトベイトにはない強波動が共存した、魚をバイトさせるための理想的なボディに仕上がった。

晴天無風の津久井湖、2尾のモンスターがカレンを奪い合った

クリアアップした秋の上流域、カレンを高速巻きするとこのフィールドの記録級サイズが飛び出した。ファイト中は同サイズがチェイスしてきたことを見逃さなかった並木さん、時間を空けて入れ直すと55cmをキャッチ。カレンの威力をまざまざと見せつける、事件的な釣果。

60cm


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