DAIWAプロスタッフで五三川・大江川をホームに活躍する中川雅偉さん。今回は春真っ只中のこれからのシーズンの釣り方を、3つのルアーに絞って解説してもらった。3パターンともアグレッシブかつエキサイティングな釣りなので、ヒットするのは基本的にグッドサイズの可能性大!大興奮のゲーム味わいたければ必見だ!
●文:ルアマガプラス編集部
中川雅偉(なかがわ・がい)
DAIWA BASS最年少プロスタッフ。五三川・大江川でのオカッパリ、長良川ではバスボートでフィールドを攻略。移り変わるフィールド状況にアジャストするため、日々新しいパターンを模索し腕を磨いている。
スポーニング中はベッド以外にいるメスを狙うべし
まずは春の五三川・大江川の動向について。
中川「5月になるとスポーニングの最盛期。そうなるとオスとメスの釣り分けが大事になってきます。狙うのは当然、大きなメス。オスはサイズが下がりますし、産卵床を守っていることが多いのでできれば狙わないようにしたいです。
オスはシャローのボトム、ベッドに張り付いていたりするんですが、メスはその周辺の縦ストラクチャー、ブレイクの中層に浮いていたりすることが多いですね。縦ストラクチャーはクイや護岸、オダなどがそれに当たります。沖の中層は狙うのは少し難しく、ミドストなどで狙ったりします。ただ、プラグやビッグベイトでも釣ることはできるので、今回はアグレッシブな3パターンを紹介していきたいと思います!」
春の三大ルアーその1「T.D.ハイパークランク1066Ti(DAIWA)」
【スペック】
- 全長:65mm
- 重量:14.5g
デッドスローでネチネチ誘う中層クランキング
まず紹介するのがT.D.ハイパークランク。チタンリップを搭載したディープクランクだ。これをオカッパリでどう使うのだろうか。
中川「Jr.Ti、1064Ti、1066Tiと3種類あるのですが、使うのは一番潜る1066Ti。キャストしたらデッドスローで巻いて、ブリ…ブリ…ブリ…とルアーの振動を感じながら巻いてくる。使うコツはボトムに当てすぎないことです。中層をネチネチと巻いてください。ボトムに当たったら止めて、浮かしてから巻いてくるようにしましょう」
中川「あとはリアクション効果を狙って速巻きをしても釣れます。竿を立てながらボトムにたまに当てるくらいの感じでガーッと巻いてくる。普通に巻いたら4~5mくらい潜るルアーなので、ボトムレンジをキープしながら巻くのはちょっとコツがいるんですが…。ショートディスタンスで護岸などの縦ストを狙うときに多用しますね。
チタンリップのフラッシングと、高い浮力による水押しアクションが効いている気がします。5月後半からのアフターでも良く釣れるルアーですよ!」
【使用タックル】
- ロッド:スワッガーC66ML+
- リール:ジリオンSVTW 6.3
- ライン:モンスターブレイブZ 12lb
※全てDAIWA
春の三大ルアーその2「スティーズ アプナスジョイント130F(DAIWA)」
【スペック】
- 全長:130mm
- 重量:約26g
浮かせて食わせる「キワ」の水面直下ドッグウォーク
ふたつめに紹介するのは中川さんがプロデュースしたスティーズ アプナスジョイント130F。
中川「このルアーは水面~水面下50cmのレンジで使うジョイントプラグです。得意アクションは左右の首振りアクションです。護岸などのストラクチャー際、水面下50cmくらいを意識しながら連続首振りで狙ってください。浮いている魚も狙えるし、少し深い魚を浮かせて食わせることができるのがこのルアーですね。水深があって魚が深いなと感じるときは首振りのリズムをゆっくりにして、リアクション効果を高めたいときはダートを速く強くするように誘うといいですよ」
中川「前後にフェザーフックが付いていて、これがブレーキになって移動距離を抑えた誘いができます。フックをノーマルに変えれば、よりダート幅が出てレンジも入るようになります。
五三川なら、下流域のクイやオダが多く点在するような場所で使うのがオススメです。あとはちょっと高等技術なんですが、護岸の壁際にどんどん寄せていくこともできます。右の壁に寄せたいのであれば、左右の首振りの右のアクションの入力だけを強めて、左は弱める。そうすると徐々にルアーが右に寄っていきますよ。いろいろな場所の際を積極的に攻めるようにしてください」
【使用タックル】
- ロッド:スワッガーC65MH-FR
- リール:ジリオンSVTW 7.1
- ライン:モンスターブレイブZ 16lb
※全てDAIWA
春の三大ルアーその3「ふく魚(DAIWA)」
【スペック】
- 全長:11.8mm
- 重量:40g
首振りにスレたらふく魚を直接当てる!
3つめに紹介するのがリップ付きのジョイントベイト、ふく魚。
中川「アプナスジョイントがカバーのまわりを攻めるのに対して、ふく魚はカバーに当てていくようなイメージで使います。アクションはただ巻きとドッグウォーク。高い浮力とリップのおかげで障害物回避性能が高いので、オダ、クイ、リップラップなどに当てながら使ってみてください。ゆっくり当てたほうがいいのか、速く当てたほうがいいのか、当てて浮上させたほうがいいのか、その日の状況で変わってくるので、いろいろ試してください」
中川「今年の傾向として、五三川ではドッグウォークにスレている印象があります。なので、他のビッグベイトとかを使っていてドッグウォークが食わないなぁというときはぜひふく魚のただ巻きを試してみてください。水面付近を狙う場合はノーマル状態で、水深を入れて使いたい場合はフロントフックの前後に板重りを貼ってスローフローティングにして使います」
【使用タックル】
- ロッド:スワッガーC68MH-SB
- リール:スティーズAⅡ 7.1
- ライン:モンスターブレイブZ 18lb
※全てDAIWA
中川さんの実釣模様はDAIWAバス公式YouTubeチャンネルでも公開中!こちらも要チェックだ!
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