DAIWAが誇るグローバルバスフィッシングブランド「TATULA(タトゥーラ)」。日米協同で展開される同ブランドは昨年で10周年を迎えた。昨年末にはベイトリールがフルモデルチェンジを果たし、米国のトッププロが愛用するロッド「タトゥーラ エリート」も第2世代へ!そんなタトゥーラ旋風が巻き起こる今、品質と価格を両立させたハイコスパバスロッド「タトゥーラXT」がリリース!アメリカ譲りのその性能を確かめるべく編集部員がインプレッションを敢行してきました!
●文:ルアマガプラス編集部
インプレするのは最新釣具大好きなルアマガプラス編集部員
アメリカでは既に発売されていた!?
2024年度DAIWAバスブランドの新製品である「タトゥーラXT」。既に発売もされ、HPやフィッシングショーなどでもチェックされた方も多いかと思いますが、注目はなんといってもその価格帯です!メーカーHPで希望本体価格を見ると11000~13000円と非常にリーズナブル!店頭やECでは1万円を切るモデルも多数あります。
<全25アイテム!驚愕ラインナップの詳細と気になるお値段は…?> タトゥーラTW100と時をほぼ同じくして、2024年に登場するハイパフォーマンスロッド『タトゥーラXT(DAIWA)』。価格以上のスペ[…]
しかし、ただ安いわけではありません…。タトゥーラXTにはDAIWAが誇るロッドテクノロジーもふんだんに盛り込まれています。
ブランクには粘りと強度が特徴の「HVFカーボン」を採用。またロッドのネジレを防止する「X45」を搭載。さらにブランクのバット部には「ブレーディングX」も加えられ、より強度を高くしながら操作性も向上。まさに価格と品質を両立したハイパフォーマンスロッドとなっているのです。
実はこのタトゥーラXT、調べると一昨年(2022年)にアメリカで既に発売されていました。
しかしDAIWA USAの公式サイトを見てみると、価格帯は99ドル(1万5千円台)とリーズナブルな点やロッドテクノロジー的には同じなのですが、ラインナップが全く違うのです!全て7ft超え…。つまり、今回日本で発売されたタトゥーラXTは全て日本オリジナルモデルとなるのです!!
令和のバスロッドスタンダードは「2ピース」!?
先述したように日本で発売されたタトゥーラXTは全モデル日本仕様。しかし、驚くのはここから!ラインナップを確認すると、なんと!1ピースが8、センターカット2ピースが17の全25アイテムとなっているのです!
これまで1ロッドシリーズにつき、1ピースモデルは多くとも2ピースモデルはラインナップは少なめや、やや少なめがほとんどでした。しかしタトゥーラXTはその真逆。
2ピースモデルの番手が多く、1ピースは少なめというラインナップ。昨今ロッド技術の進化も著しく、かつて2ピースは性能が劣ると言われていた時代は過去のもの。逆に2ピースであれば持ち運びや保管、お手入れなども簡単とメリットも多いのです。
大木個人的もバスロッドはほぼ2ピース。なんとなく1ピースのロッドは折れたときにフルで交換、もしくは買い替えなのが怖くて…。でもそれ以上に最近のモデルは、2ピースであるデメリットを1度も感じたことがないのも理由でした。
使いやすっ!この価格でこのクオリティ!?
では実際にその性能は果たしてどうなのか!?ということで今回大木と編集部・フクシゲは実釣インプレッションに行って参りました。
訪れたのが千葉の大人気管理釣り場「釣りパラダイス」!個人的にネイティブフィールドのような感覚で釣りができるので大好きな釣り場です。
そして今回大木が使用したのは、ベイトモデルが662MFB、そしてスピニングモデルは642LFS。
両番手ともオカッパリ、ボート問わず全国のフィールドで使いやすいバーサタイルなモデルです。
フクシゲはベイトモデルが6102MHRB、スピニングモデルが682MLFS。両番手バーサタイルよりも1ランクパワーが強いモデル。
フクシゲ「自分はカバー打ちや小型プラグが好きなのでおあつらえの番手っスね」
実釣当日は前日からの雨で、水質はマッディ。かつローライトな状況。なので大木は662MFBにはスピナーベイトをセットし実釣開始!
組み合わせたNEWタトゥーラリールのフィーリングを確かめるため、試し投げしている最中に早速アタック!そのまま岸沿いを並行にトレースしてるとすぐにヒット!
そして池の岸沿いのブレイク付近をスピナーベイトで通していくとコンスタントにヒット!さらに波動の強いスティーズアスロック(DAIWA)に変えると独壇場!
岸際だけでなく沖からも魚を引っ張ってこれました!インプレも忘れるぐらい(コラっ!)夢中になってスピナーベイトを投げまくっていたのですが、使用感に全く不満はありませんでした!むしろHPにも記載されているように、タトゥーラTWと組み合わせたバランスが非常に良かったです!
そのあともミノーや高比重ノーシンカー、ノーシンカーシャッドテールなど色々なルアーを試しました。使用した662MFBはバーサタイルモデルなだけあって、中量級ルアーを幅広く使えます。
そしてベイトモデルを堪能した大木はスピニングモデルのインプレへ。
使用する番手は642LFS。ベイトモデルと同じくバーサタイルな1本で、ダウンショット、ネコリグなどのライトリグから小〜中型ハードベイトに対応します。
ベイトモデルはハードベイト中心に巻き倒したので、スピニングはダウンショットからスタート。そしてボトムズル引き→時折1点シェイクで難なく1尾目をキャッチ。
さらにストレートワームのネコリグでも追加!こちらも組み合わせたタトゥーラスピニングリールとのバランスも非常に良好でした!
まだまだライトリグでも釣れそうでしたが、アスロックの感触が忘れられなかったので、再度ベイトタックルに持ち替えてしまいました(オイッ!w)
フクシゲも6102MHRBのヘビーバーサタイル性を活かし、チャター、スピナーベイト、高比重ノーシンカー、ロングリップのクランクベイト、ビッグベイトなど幅広いジャンルのルアーを使用。
フクシゲ「自分の中でDAIWAのヘビーバーサタイルといえば、川村光大郎さんのスティーズSCキングヴァイパーを連想するのですが、このロッドはパワーもMH且つマイルドなブランクなので巻き系を意識しました。実際にロッドの重さも特に気にならず、それ以上にタトゥーラTWとのバランスの良さを実感!リールのスペック感もロッドと非常にマッチしていましたね」
見た目によらず繊細な釣りが得意なフクシゲはスピニングモデルの682MLFSにチェンジすると一気に覚醒!スモラバ、シャッド、スモールクランク、ミノーでヒット連発!
フクシゲ「やっぱりこういう釣りが好きっすね(笑)。小型のハードベイトは特に相性が良かったです。PEラインとのセッティングでもありかも」
ビギナーは絶対使いやすい!けど特徴も理解すべし!
タトゥーラXTのスピニング、ベイト両モデルを使用し、改めて感じたことはズバリ!ロッドの「扱いやすさ」。
HVFカーボンをベースにX45とブレーディングXを組合せたブランクスで、高感度でパリッとした調子ではなく、どちらかといえば粘りや強度の高い、むっちりとしたマイルドなブランクスになります。
このブランクスが故に大木は、キャスト&リトリーブをレスポンス良く行えるスピナーベイトの巻きが楽しくなってしまったのかもしれません(笑)。
フクシゲ「自分も6102MHRBのロッドを使ってて、撃ちモノもできるのですが、先述したようにブランクの特性を考えたら、投げて巻くタイプのルアーのほうがマッチすると思いました」
フクシゲ「さらにMHというパワーがあることで大型のクランクベイトからスピナーベイトやチャターなど、シングルフック系も全然いけます。ビッグベイトなんかは1ozクラスのものであれば、程よくラインスラックも出せて自然な動きを演出できるかと。あとは長さが6ft10inなので、その長さを考慮して遠投が必要なフィールドやシチュエーションで使いたいですね」
642LFSのスピニングモデルも、持ち重りなどは全く感じなかったのですが、どちらかといえば素早いピッチのシェイクよりかは、ワッキーやダウンショットなども、ロングワームをゆっくりと動かしてやるようなアクションに最適です。インプレでは試し忘れてたのですが、ミドストや巻物系の小型プラグも大いにアリかと思いました。
フクシゲ「自分が使用した682MLFSはライトリグというよりかは、ミノーなどの小型ハードベイト専用にしたほうがメリットが大きい気がします。ブランクスの特性と操作性、遠投性考えたらプラグに向いたロッドかなぁと。ライトリグなら大木さんの使ったLクラスのロッドやULクラスのロッドがベストですね」
またこのマイルドでしっかりと曲がるブランクスは、ビギナーには大きなメリットをもたらします!それは投げやすさ!「キャスタビリティ」です!!
ルアーの重さをしっかりと竿に乗せて投げられるので、ショートキャストもロングキャストも非常にやりやすかったです。スキッピングはNEWタトゥーラリールの性能も相まって、ベイト、スピニングともに楽々決まりました!
特に初心者はベイトタックルのキャスティングがハードルになるところですが、タトゥーラXTとタトゥーラTWの組み合わせ、且つHPに記載されている適合表を参考にルアーを選べば快適に釣りをすることができるでしょう。
初めての1本に超おすすめ!中級者はチャレンジしたいスタイルにマッチする最初の1本に!
雨の中のインプレでしたが、大木、福重ともに釣果は十二分!むしろ仕事を忘れるくらい釣りに没頭してしまいました(苦笑)。
大木個人的には没頭するぐらい釣りをが出来たので何も不満はありません!金額感を考えても出来過ぎかと思います。ルーツがアメリカにあるので、まんま同じテイストだと正直厳しいかと思っていましたが、全くそんなことはなく、日本仕様で且つ初心者でも扱いやすい設計でした。
デザインも黒基調の中に、カーボン製のフォアナットでクールなテイストも非常にGOOD!そしてベイトスピニング共に、タトゥーラリールとのマッチの良さも秀逸です。
なにかUSのタックルを持っている気持ちにもなれるので、アメリカンルアーやタックルが好きな人にも刺さるのではないかと思います!
また2ピースを中心にラインナップも豊富なので、チャレンジしたいスタイルやルアーがある!けれど最初はそこまで予算がつぎ込めないかも…というアングラーにもおすすめ!リーズナブルにタックルを揃えられることはもちろん、マイルドな設計のロッドなのでチャレンジしたい釣りにも順応しやすいでしょう。
懐が広いハイパフォーマンスなロッドなのでビギナーはもちろん、オカッパリもボートも、電車釣行やバイク自転車などでも釣りを楽しみたいという方にはおすすめの1本です!
DAIWAバス最年少スタッフ・中川さんもNEWタトゥーラで五三川バスを釣りまくってます!
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※本記事は”ルアーマガジン”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。