【自重58g!史上最軽量!】羽根のような軽さを持つ「超セコ釣りロッド」が最先端技術でリボーン!『ハートランド・エボリューション』

魚との駆け引きにおいて、竿の曲がりを存分に堪能できる“コダワリ”のブランド『ハートランド』。その仕掛人・村上晴彦さんによる徒然釣行記後編は、本年度の発売と同時に話題となったアノ竿が主人公。屈指のメジャーリバー・旧吉野川にて、でかバスを仕留めたその技と共に完全詳解だ!

●文:ルーマガジン編集部

2024 シーバス特集

村上晴彦(むらかみ・はるひこ)

1990年代に常吉リグ、根こリグなど、現代主流となる先駆けの数々を世に解き放った天才釣り師。自らの感性をフィードバックして開発したロッドシリーズ、ハートランドは四半世紀を超えてもなお厚い支持を受け続けている。

リールとセットでアンダー200gをマーク!? 超軽業タックルの村上流あしらい方

護岸で魚と戯れるロッド”ちょい“沖が気持ちいい

村上「ヨッシャ…ホラ、きたデ!!」

と同時に、深紅のバットブランクスを縦に鋭く振り上げ、掛けアワセをする。旧吉野川釣行も、そろそろエンディングの雰囲気を出し始めていた夕刻間際。締めを飾るにふさわしいドラマを、この軽業竿”冴掛FTT“で起こした村上さん。

前日、スタンダードモデル2本で50アップを含むでかバスのファイトを十二分に堪能し、あとはベイトのプロトモデルと、このフェザータッチテクニカルを曲げるだけやネ、と笑みを浮かべていたのだった。釣りにシナリオなどないのだが、村上さんは時折こういった奇跡を起こす。

村上「ホラ、いなしたで。テクニカルに釣りましたよ~」

あがってきたのは、ブリブリの40アップバス。体高もあり、まさにドラマ魚と呼ぶにふさわしい。

村上「旧吉野川は今の季節柄、マシな魚が釣れてしまう。まぁ、嬉しいけど、この竿を振るなら小バスとも戯れたい。季節がもっと進んで高活性になれば、もっと楽しめると思うよ」

繊細なリグが当たり前となったこのご時世だが、その繊細さをタックル全体で極限まで表現し、バスにアプローチできるシステムを組めるのは、おそらく村上さんをおいて他にはいないであろう。

深紅に染まる最高峰、史上最軽量クラスの「冴掛」

ハートランド 6112ULRFS-SV AGS24 【冴掛 Feather Touch Technical】

【スペック】

  • 全長:2.11m
  • 継数:2ピース
  • 仕舞寸法:109cm
  • 自重:58g
  • ルアー重量:0.45 ~ 3.5g(1/64 ~ 1/8oz)
  • 適合ナイロン:1.5 ~ 3lb
  • 適合PEライン:0.15 ~ 0.4号

羽を持っているかのような軽さを具現化。極限まで突き詰めた超々ライトセッティング

元々、PEなら0.4号以下、モノフィラメントであれば3lb以下の太さを使うようにガイドセッティングが施されている。自重58g、それにイグジストSFの2000番(約130g)を装着しても190g弱という驚異の軽さを誇る。

村上「気持ちよく釣りができるのは0.5号まで。0.6号以上になると糸の重さを感じる形での釣りになってくるよ」

もはや高次元を超越したレベルでの釣りを体感できるのが、この冴掛FTTなのだ。

エンドガイドの口径が16mm。かなり小さいが、村上さんは軽さを優先。「PEなら関係なく普通に飛ばせる」とのこと。その代わり、リールのスプールからエンドガイドまでの距離を他の竿よりも長くすることで飛距離を殺さない工夫が成されている。

ブランク素材が軽いほど抵抗感を感じることが可能

まさに、最後の最後で『優勝』で終了というドラマチックな展開となった旧吉野川釣行。低気圧による風と雨の影響により、冴掛FTTを投入するような状況ではなかったかもしれない。ただ、その繊細なアプローチゆえの魚だということも忘れてはいけない。

村上「釣り始めは0.3gのジグヘッドから。探りを入れてから、食わせの根コリグやツネキチリグに変えていく作戦。とにかく強風で中層のトレースは無理やったから、ボトムに無理矢理でも当てて抵抗感を感じながらの釣りやね」

村上「竿を立てて釣りして、その引きを手元で味わう。そうして初めて気持ちいいんですワ」
ボトムに着底させ、シェイクで上げてまた落とす。ブレイク沿いを回遊するバスにルアーを見つけてもらう釣り方で仕留めた。 [写真タップで拡大]

村上「キャスティングディスタンスは25m前後。ちょい沖までで遊ぶ竿。この竿はそれでエエねん。遠投したければ他の
竿を使ったらいい」
扱うルアーやリグも、基本はSクラスのフィネスだ。 [写真タップで拡大]

同じ0.3gのツネキチリグに変えて数投、そしてバイト。

村上「ボトムから一旦リフトしてシェイクしながら落とす、の繰り返しやったけど、落ちる時にパクって食うたワ」

0.3gに極小マスバリ、そして細身のストレートワームという、村上さんが一番得意とする
ツネキチリグでの一発。PEラインも0.4号という細さを使用。風の影響を極力受けない超フィネスシステムでのアプローチだった。

その軽さもあって、力を入れずとも竿をさばけるため、アクションを起こすときの無駄がなくなる。ブラインド…妄想で釣りをする人向けでもあると村上さんは言う。

村上超セコ釣りロッドですワ実はね、この竿を作ったひとつの理由として、また昔のツネキチリグがしたくなるかな…っていう想いがあった。案の定、したくなったねぇ(笑)。往年の十八番の釣りで、最高の曲がりを魅せることができて良かったワ」

そこそこの飛距離でバスとの戯れを存分に味わえる竿…かつての小バス釣りを現代の技術でより繊細に表現したモデルが、この冴掛FTTなのだ。

【村上さん使用タックル】

●ロッド:ハートランド・冴掛Feather Touch Technical 6112ULRFS-SV AGS24(DAIWA)●リール:イグジストSF2000SS-H(DAIWA)●ライン:PE0.4号+リーダー 1.25号(5lb)●ルアー:細身ストレートワーム *ツネキチリグ、ジグヘッド他

村上さんの動画『ハートランドエボリューション』はルアマガプライムにて先行公開中。

この旧吉野川編は夏公開予定だ。(DAIWA BASS YouTubeチャンネル「Ultimate BASS」でも後日公開)。

ハートランド2024年最新モデルを知りたければ下記動画をチェック!


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