霞ヶ浦水系のオカッパリエキスパート・佐々木勝也さんが今年に入ってから導入し、その性能の高さからスピニングタックルの主力となっているラインがある。『UVF PEデュラセンサー×12EX+Si3』だ。今回は実釣を交えて、最新テクノロジーをまとった12本撚りPEラインの実力に迫ってみよう。
●文:ルアマガプラス編集部
佐々木勝也(ささき・かつや)
東北地方のため池などでバス釣りを覚え、その卓越したフィッシングセンスで10代の頃からメディアで活躍。2018年から霞ヶ浦に移住し、ストイックにデカバスを追い求める。岩手県出身、1988年生まれ。DAIWAバスプロスタッフ。
あまりの暑さに「奥の手」を解禁!
まだ7月にもかかわらず、昨夜は30度超えの熱帯夜、この日の最高気温は35度を超えていた。霞ヶ浦全体がゆだっている。
佐々木「夏のエリア選択ですが、最大のキーワードは『流れ』。流れは人間にとってのエアコン、シェードや深みは扇風機だと思ってください。エアコンがある空間に扇風機があればなお良しです。いろいろなエリアを回ってみましたがカバーにバスが浮いていない。ここまで水温が上がるとボトムにへばりついているんだと思います」
午前中をノーバイトで終えた佐々木さんが午後に向かったのは、超ハイプレッシャーで有名な霞ヶ浦北部の某有名流入河川。
佐々木「深みになっているこのあたりをスティーズアプナスバグのロングリーダーダウンショットで食わせます。強く2ジャークしてワンポーズ。これの繰り返しです。アプナスバグはエラストマー素材で立ち姿勢で浮くのでジャークした時の水押しが強い。強いジャークでも身切れしない点も良いですね。水深やキャストの角度を変えながら毎回違うラインを通してみてください」
有言実行。佐々木さんはその後立て続けに3本のグッドサイズをキャッチ。奥の手のひとつを解禁した、といったところだ。
真夏のハイプレッシャーエリアを制す「アプナスバグ」のロングリーダーDS!
ヒットルアーはすべてスティーズアプナスバグ(DAIWA)のロングリーダーダウンショットの3.5〜5g。リーダーの長さは50〜70cm前後とる。
12ブレイドの常識を覆すハイスペックPEライン
今年から佐々木さんがスピニングタックルに導入している12本撚りPEライン『UVF PEデュラセンサー×12EX+Si3(DAIWA)』。
UVF PEデュラセンサー×12EX+Si3(DAIWA)
【スペック】
- カラー:ライムグリーン
- 佐々木使用号数:0.6号
- 糸巻量:150m
DAIWA独自の特殊シリコン加工「+Si2」が「+Si3」に進化して耐摩耗性、耐久性、滑らかさが向上。さらにマッスルブレイディングによる高密度の編み込みにより、強くトラブルが少ないラインを実現した。
ではオカッパリで12ブレイドを使う利点はどこにあるのか。
佐々木「まずは飛距離。8ブレイドよりも明らかに飛距離が伸びます。霞ヶ浦水系のオカッパリでも飛距離は重要。僕は本湖の釣りが好きなのでシートパイルや張り出しの先端を狙うときに飛距離は必須です。また、今回のようなハイプレッシャーエリアで魚と距離を取りたいときも飛距離は重要です」
では、カバーに絡めたときの根ズレ耐性(耐摩耗性)に不安はないのだろうか。一般的に1本1本が細くなる12本撚りの方が強度面で劣るイメージがあるが…。
佐々木「実際に使用してみて、従来の8ブレイドよりもこのラインの方がラインブレイクが少ない。これは紛れもない事実なんです」
フロロカーボンは「強度」と「しなやかさ」を使い分ける
佐々木さんが普段使用するベイトタックルには2種類のフロロカーボンラインが巻かれている。まずクロスリンクは「強度」を高めたラインで結節強力や直線強力が高く、根ズレにも強い。佐々木さんは4lbから14lbくらいまでを幅広く使用している。一方、モンスターブレイブZはしなやかさが特徴のライン。硬いフロロだと太くなるほどゴワついて使用感が悪くなるが、このラインなら快適に扱える。佐々木さんは20lbラインをビッグベイト用タックルで使用。モンスタースペックとして、30、35、40lbのラインナップもある。
タックルデータ
[画像右:アプナスバグロングリーダーダウンショット用]
- ロッド:リベリオン 6101MLFS
- リール:エアリティ LT2500S-XH
- ライン:UVF PEデュラセンサー×12EX+Si3 0.6号+フロロ8lb
[画像左:ネコストレートロング(プロト・仮称)3.5〜5gフリーリグ用]
- ロッド:リベリオン 661MLRB
- リール:SS AIR TW 8.5L
- ライン:スティーズ フロロクロスリンク 10lb
※すべてDAIWA
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