エギングはほぼ初挑戦のルアマガ女子部片原さんに、エギングエキスパートの湯川さんが釣り方をレクチャー! 湯川さんは基本のキの字からしっかり教えつつ、必釣のコツを詳らかに公開! 入門者養成企画にしてエギングを100%楽しむためのバイブルを全4回にわたってお届けしよう。
●文:ルアマガプラス編集部
エギングほぼ初挑戦で湯川さんとキロオーバーのダブルヒット。ここに至るまでの基本と必釣のコツを紹介!
結果からお伝えすると、エギング歴は「友人と海に行き、数投しただけ。10分くらいです」という片原さんが、実釣通算約8時間後にはキロオーバーをキャッチ! ここに至るまでの模様をテーマ別に4記事に分けて紹介しよう! そこには湯川さんが実践する必釣のエッセンスが満載! エギング入門者の方が基本をマスターしつつ、いち早く釣果を手にする方法を教えます!
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基本をしっかり覚えれば釣れる! それがエギングだ
実釣当日は強風が吹き続け、晴れたり曇ったり、急に雨が降ったりと目まぐるしく変化。エギング入門にはあいにくの天候だ。
EMMA「エギングって難しそうというイメージがあります」
JOE「簡単です! 基本さえ覚えれば誰でも釣れます。まぁ、今日は風が強いんで難しい面もあるけど、片原さんは色々な釣りをやってる。ロッドの扱いやラインさばきにも慣れていると思うので、基本的なことを教えたらもう釣ったも同然(笑)」
まずはキャスティングからレクチャー開始。
[実釣超基本編 キャスティング] 正面に真っ直ぐに振り抜く!
幅広い釣りを楽しんでいる片原さんだが、経験が少ないのがキャスティング をともなう釣り。湯川さんはよどみない動作でキャストするが、入門者の方はそうはいかない。
JOE「タラシ(サオ先からエギの結び目までの糸の長さ)は約70cm。リーダーの結び目が出るくらい。後ろを確認してから(剣道の)面のようにロッドを振りかぶった姿勢で止める。そこからスタート。正面に真っ直ぐ振り抜く」
EMMA「正面に真っ直ぐ振る。エイッ!」
JOE「ほれ、飛んだ!」
湯川さんのアドバイスはシンプルだが、片原さんがそのとおりに実践すると、エギが放物線を描いて飛行。数をこなしていけば、ラインを放す最適なタイミングや振りかぶりから振り抜きの流れるような動作も覚えられるはずだ。
JOE「振り抜くときはエギの重みをロッドにしっかりのせることも大事です」
[実釣超基本編 着水~フォール] 糸フケを巻き取ってからエギを底まで沈める
JOE「キャストしたエギが着水したら糸フケを巻きとって、ラインをできるだけ真っ直ぐにした状態でボトムまで沈めます」
EMMA「アオリイカは底にいるんですか?」
JOE「底をとるのはカウントしながら沈めて水深を把握するためと、アオリイカは斜め下45℃くらいの視覚が利くといわれていて、エギがボトム付近にあるほうがイカに発見されやすいから」
エギングはボトム付近を探るのが基本! といわれる所以はここにある。
JOE「エギを沈めるときは、リールのスプールに触れながらエギが沈む速度に合わせてパラパラッと必要な分だけラインを出します」
ラインを張らずに沈める。これがフリーフォール。
イカがエギを抱くのはフォール中! 不自然な動きを与えないことが重要
JOE「出ていくラインが止まったら着底。注意点はフォール中に急にラインテンションがかかって、エギの頭がピクッと上がるなど不自然な動きをさせないこと。できるだけナチュラルに沈めましょう。とくにフラッシュブーストを搭載するエギを使うときは!」
EMMA「なんでですか?」
JOE「着水後のファーストフォールでもイカが釣れます。フラッシュブーストはフォール中も内蔵された反射板がキラキラ光ってイカを誘う。ファーストフォールで釣れる率が上がるからです」
[実釣超基本編 シャクリ~喰わせの間]シャクリでアピール。シャクリ後のフォールで抱かせる
JOE「着底したらエギをシャクって動かします。シャクリ方は色々ありますが、入門者の方はちょんちょんとロッドを2回振り上げる。これをやってみましょう」
片原さんは湯川さんのアドバイスに従いシャクリを入れる。
JOE「シャクったらサオ先を下に向けて糸フケを巻きとって止める。フォールやね。2回シャックって底から2mくらい浮いたはず。今使っているエギ(セフィア・クリンチフラッシュブースト3.5号)の沈降速度は1m沈むのに3.7秒やから5カウントくらい沈めて底付近。そしたらまたちょんちょんっとシャクって止める。これを足元まで繰り返す」
EMMA「シャクって止めるのがエギングの基本なんですね!」
JOE「そう。エギをボトムに置いといても喰うときは喰う。でもシャクってエギを動かしてアピールしたほうが遠くのイカにも気づかせやすい。で、エギに近づいてきたイカにナチュラルなフォールを見せて抱かせる。止める部分が喰わせの間で、ここでエギに不自然な動きをさせたらアウト!」
不自然さの代表格が、エギの頭がピクッと上がる動き。風でラインが引っ張られても発生するので、横風の影響を受けにくい立ち位置や投げる方向を計算して釣りをすることも重要だ。
足元まで探ってきたらエギが見える範囲で止める!
JOE「ボトム付近を足元まで探ってきたら、そのままピックアップせずにエギをチョンチョンッとシャクって見える範囲で止める。イカがついてきていないかを確認します。これも釣果を出す上で重要です」
後にこの作業が片原さんにとって初めての1杯をもたらすことに!
エキスパートが釣って入門者のヤル気をあおる!
ここまでの湯川さんの解説のとおり、キャストからピックアップまでの基本操作は非常にシンプル。
JOE「片原さんは色々な釣りをしているので覚えるのが早い。もう一人で普通に釣れるレベルやと思います」
湯川さんもサオを出し、それぞれ実釣。
JOE「イカがついてきたら投げてもらうんやけどな」
という湯川さんがあっさり1杯キャッチ!
JOE「底でちょんちょんっとシャクって落としたらドンッてひったくっていった(笑)」
EMMA「わぁー、ホントにいるんだ! 私も釣りたい!」
片原さん、キャストもシャクリも気合が入る!
初エギング実釣開始1時間で初アオリイカをキャッチ!
湯川さんが釣ってから約30分後、湯川さんが片原さんに声をかける。
JOE「早よ、きて。そこ、投げて!」
湯川さんのエギについてきたイカを目視で釣らせる作戦だ。
JOE「イカの向こうに投げて、巻いてきて、止めて沈める。ちょんちょんっと動かして止める。よしっいけ! 喰うた!」
EMMA「やったぁ! うれしい(笑)」
実釣を開始して1時間足らず。エギングで初めてのアオリイカをキャッチ!
JOE「足元の見えるイカは、喰いにくるまでしっかりエギを止めることが大事」
これはサイトフィッシングで釣るための重要なポイントだ。だが、この釣果には、ほかにも湯川さんが実践する2つの必釣のエッセンスが含まれている。内容はタックル編とエギの使い分け編に絡むので詳細は各編で公開。
使用タックルデータ
片原さん使用タックル
- ロッド:セフィアTT S86ML(シマノ)
- リール:セフィアBB C3000SDH(シマノ)
- ライン:ピットブル8+ 0.5号(シマノ)
- リーダー:セフィアマスターフロロリーダー2.5号(シマノ)
湯川さん使用タックル
- ロッド:セフィアリミテッドS89ML(シマノ)
- リール:ヴァンキッシュC3000SDH(シマノ ※シングルハンドルに交換)
- ライン:ピットブル8+ 0.5号(シマノ)
- リーダー:セフィアマスターフロロリーダー2.5号(シマノ
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出演アングラープロフィール
教える人 JOE(湯川マサタカ ゆかわ・まさたか)
和歌山県紀伊半島をホームに活躍するエギングのエキスパート。攻撃的なラン&ガンから丁寧なボトム攻略まで釣りの振り幅は広く、1杯を獲るまでの過程にもこだわる釣りを展開する。JOE STYLE EGING RUN&GUN ADVENTURE でガイドとしても活動し、一般アングラーへのエギングの手解きもおてのもの。
教わる人 EMMA(片原恵麻 かたはら・えま)
釣りは3、4年前に船釣り体験ツアーのキス釣りに一人で参加して以来、熱中。持ち前のアクティブさで細のタナゴ釣りからキハダマグロの船釣りまで幅広い釣種にチャレンジしているルアマガ女子部メンバーだ。エギング歴約10分とほぼ初体験で湯川さんのレクチャーを受けつつ、でかイカ捕獲を目指す!
※本記事は”ルアーマガジンソルト”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。