「えっ?ちょっと待って!」「脳がバグるわ」超特大スプーンはシブった状況でも喰ってくる!秋の喰い渋りを打開する方法を2つ紹介![大津清彰・バス釣り真相解明]

H-1グランプリで優勝するなど、アングラーとして高い実績を持ちながら、釣り具メーカーのティムコで社員として働く大津清彰さんが、リアルタイムな情報を発信する「バス釣り真相解明」。群馬県・榛名湖での釣行をレポート。

●写真/文:大津清彰(ティムコ)

2024 シーバス特集

ルアーには反応が薄い榛名湖のバス。どう攻略するか…?

さて、今回は榛名湖へ。ロッドのテストやルアーなどなど…。天候が曇りのち雨という事で、この日を狙ってやってきました。しかし…釣れない。

群馬県・榛名湖

先々週来たときと同様に、沖にビッグフィッシュは回遊しています。しかも、群れの数は大きくなっていました。秋が進んできた感じですね。

中途半端なサイズのルアーには喰ってこない

バスたちは果敢にワカサギを追い回していますが、ルアーには反応薄。ライブスコープで観察すると、ルアーには近づいてきていますが、直前で見切っている感じです。今回も、中途半端なサイズのルアーには反応が無く、やはりジョイントゾーイの連鎖リグやダズリングフラッシャーには好反応!

だが喰わない…。それでも何とかダズリングフラッシャーで何とか3バイト1フィッシュ。

ダズリングフラッシャーでキャッチしたブラックバス。

やっとの思いで喰わせた感じです。秋ですね…。このくらいの時期になると、水温が徐々に低下しバスたちは判断力がアップ。ルアーを極端に喰いにくくなる湖が存在します。特に榛名湖のようなクリアウォーターは顕著です。選り好みも激しくなるため、状況としてはやはり難しいという判断になります。

水温低下とともに判断力がUPし喰い渋るブラックバス。打開策は2つ

こんな時の打開策は大きく二つあると考えています。ひとつはルアーを極端に小さくすること、もうひとつはスピードを上げること。どちらも見切られないようにする工夫ですね。そのひとつの方法(ルアースピード)がダズリングフラッシャーだったのですが、やはり厳しい。

そして小さいルアーは持ってきてない…。となると、ほかに方法を考えるしかないのですが、ここはワカサギレイク。表層の壁を利用してだますという方法があったりします。いわゆる表層i字系の釣りですね。

ヘアリーフライを駆使しキャッチ! これはボイル撃ちというシンプルな方法でした。

ヘアリーフライでキャッチ。

ならばという事で、バスの群れをライブスコープでストーキングし、群れが上を向いた瞬間にルアーをキャストするという比較的高度な技で攻めてみますが、これは見に来ても喰わない。やはりワカサギを捕食するという絶妙なタイミングでルアーを入れないとバイトまで至らない様子。

ボイル撃ちで展開し何とか2尾追加!

という事で、シンプルに沖でひたすらボイル待ち。ボイルした瞬間ボートを移動させ、その場所に投げ入れるという方法。この方法で2本追加!

ヘアリーフライで2尾目をキャッチ! [写真タップで拡大]

続いて3尾目!ボイル打ちでキャッチ! [写真タップで拡大]

【ヒットルアー紹介】

ヘアリーフライの最大の特徴は、特殊素材を使用した胸ビレと尾ビレ。この素材はわずかな水流や動きに反応し、まるで生き物のように艶めかしく動きバスを魅了する。小型オフセットフックを使用しても水に浮くエラストマー素材と、この特殊繊維を最大限に生かすためボディ形状を設計。

細身のボディにクビレを設けることで水面ピクピク・i字引き・放置など様々なアクションに対応可能となった。シェイクによる波紋で誘うだけでなく、止めた状態でもヒレがまるで生きているかのように揺らめきとキラメキを演出、スレたバスもバイトに持ち込みます!ボディ下部には2か所のシンカーホールを設けることで、微妙な沈下速度の調整も可能だ。

ボイルが起こらない間はダズリングフラッシャーやジョイントゾーイを投げますが…なんとバイトすらない状態。結局、ボイルするタイミングは13:00~15:00の間で、しかも極めてわずかな時間でした。

この日の榛名湖は、4尾で終了…。厳しい!

昼の間でもワカサギの浮上とともにボイルする感じで、水面がざわついてくるのがきっかけでした。という事でこの日は4尾で終了。う~ん、難しかった。ちなみに今回、ヘアリーフライはピクピクセッティングとチョン掛けセッティングを瞬時に付け替えながら探りました。

ヘアリーフライピクピクセッティングの解説

ピクピクセッティングは表層シェイク用。波紋で誘います。また、くびれの部分でポップ音を出すことができる! これにより、ポッパーと同じような効果を期待できるにもかかわらず、シルエットはワカサギという驚異のリグ。

ヘアリーフライピクピクセッティング

ヘアリーフライチョン掛けセッティングの解説

ヘアリーフライチョン掛けセッティングは、見てのとおり放置系のリグ。小技を繰り出すことはできないのですが、飛距離が抜群で遠距離でボイルに撃ち込むことができます。ヘアリーフライはエラストマー素材なので、何度も刺し変えてもちぎれる心配が少なくオススメ。

今回はちょっと難しいタイミングになってしまった榛名湖ですが、例年の流れを考えるとおそらく今年もう一度爆発するタイミングがあると思います。秋の表層でラージがガンガン釣れるフィールドは少なく貴重。SNSでの情報収集を意識すればそのタイミングもつかめると思います!

【使用タックル①】

  • ロッド:フェンウィック GW 610CMHP+J[ティムコ]
  • リール:バンタムXG[シマノ]
  • ライン:アブソルート16lb[バリバス]
  • ルアー:ダズリングフラッシャー[ティムコ]

【使用タックル②】

  • ロッド:フェンウィック LINKS65SMLJ(プロト)[ティムコ]
  • リール:エアリティ[DAIWA]
  • ライン:リアルデシテックス 0.4号+LDLフロロ1.75号[エックスブレイド]
  • ルアー:ヘアリーフライ[ティムコ]※フックはがまかつ V2ヤマメ 10号

アングラープロフィール

大津清彰(おおつ・きよあき)

老舗ティムコにてルアー・ロッド開発から各種広報まで担当するマルチプレイヤー。生み出したいくつもの製品がバスフィッシング業界に多大な影響をもたらす大注目の奇才アングラー。


※本記事は”ルアーマガジン”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。