プロアングラーとして活躍する川村光大郎さんの連載「OPENMIND」。今回は、茨城県・霞ヶ浦で行われた、年に一度の大規模なバス釣り大会「バサーオールスタークラッシク」に初参戦した模様をレポート。
●写真/文:川村 光大郎
バスボート歴は半年。それでも理想のプランはできていた
初参戦となった「Basser Allstar Classic 2024」を終え、まだ余韻残るその間、更新が遅れ申し訳ありません。力不足を痛感した次第ですが、それなりの手応えはあって挑んだだけに、本番で釣ることの難しさを思い知りました。
うまくいけば、2日間ともリミットメイクは現実的だと考えていた
バスボート歴半年のボクが太刀打ちすべく考えたのは、あらかじめエリアは絞り込む代わりに詳しく把握すること。いくつかの候補を回ったうえで選んだ土浦エリアは、水温が下がってもバスをストックする条件を備えているうえ、魚影も濃いと感じました。
上手くいけば2日間ともリミットメイクは現実的に思え、時間的に余裕が生まれれば、単発ながらサイズが良かった通称「ドブ」と呼ばれる大山の水路で入れ替えを果たすのが理想プランでした。
厳しい現実が待ち受けていた初日。予想もしない強風が…
プラでは理想のプランも見いだせていたほどだったのですが、しかし…。試合まで毎日のようにフィールドへ出ていて、その間1日も吹くことがなかった強い北西風が、本番当日に吹いたのです…。
大抵、本湖は荒れていても流入河川に入れば平穏だったのが、強風が吹き抜けて釣りがし辛い!それだけならまだしも、肝心のバイトが全くないことに焦りが生じました。
ようやくチャンスが訪れたのは風が弱まってきた午後。橋脚に投じたブレーバーⅡ(スナッグレスネコリグ)が引き込まれ、アワセと同時に重い手応えも、ラインブレイク…。橋脚の土台か絡んだ枝木に擦れていたようです。
なんでこうなるのかと落ち込んでもいられず、状況が好転していることを察し最後まで集中するも、初日はそれっきりでした。
前日とはうって変わって穏やかな状況となった2日目
2日目は初日もファーストエリアに選んだ花室川からスタートしました。前日はノーバイトでしたが、この日は前日とうって変わって穏やかな日並だったことから、今一度やってみる価値はあるだろうと。釣り方も前日と同じく、シャッドプラグがメイン。
ひと流しめに待望のファーストフィッシュ! 490gでしたが、気持ち的にだいぶ楽になれました。2往復めにもう一発来ますが、魚体が見えたところで外れてしまいました。恐らく、600gくらいかな…。
そよ風程度ですが風も吹き始め、ちょっと時合いかも!? と、もうひと流しするともう一発! 今度はキャッチし770g! リミットメイクに王手です。
このままここで粘ることも考えましたが、3往復し予定より時間を費やしてしまったこともあり桜川へ。魚影は最も濃いと感じていたエリアゆえ、チャンスは必ず来ると丁寧に探るもノーバイト。
せめて2日目のリミットメイクは達成したいところでしたが適わず、17位で初参戦を終えました。
ともに働く草深が健闘。5440gで2位!
そもそもの戦略が甘く、当日の展開においても後手かつ、プラクティスの感触に固執し過ぎてしまったと思います。優勝した諸富真二プロの5840gは予想(4kg台)していた以上のウイニングウエイト!
初日4kg超えの圧倒的なウエイトに、2日目もビッグフィッシュを仕留めていました。そして、惜しくも、あらためて自力を見せつけてくれたのが共に働く草深でした。彼の結果は5440gで、なんと2位!
プラクティス中は見失っている期間もあったようですが、当日までにポテンシャルのあるエリアを見出し、本番は初日2バラシからのグッドサイズでリミットメイクを果たし2位につけ、2日目も2本を釣り一時はトップに躍り出るも、諸富プロの追加にて逆転優勝はならずでした。
試合の詳細は、Basser誌に掲載予定! ご声援、ありがとうございました
この半年、バスボートに慣れるところから始まり、通える限り通っていくうちに釣果も伴うようになり、勝負できる手応えをもって挑んだわけですが…。状況変化に対応できす、焦り、無意識にもオールスターの重圧にのまれていたと思います。
悔しくも、これが今の実力。
また出場の機会をいただけるかは分かりませんが、その時には雪辱を晴らせるよう引き続き練習していこうと誓った次第です。
また、詳細はBasser誌にて掲載となります。プレス視点でのボクの2日間、そして他の選手の展開を知れるのがこれまで以上に楽しみです!
ご声援いただいた皆様、ありがとうございました!