「やっぱりね」「うわ、なるほど…」ブラックバスの胃を調査して判明「弱った魚を演出」「ピクピク震わせて」「真っ先に喰う動き」

H-1グランプリで優勝するなど、アングラーとして高い実績を持ちながら、釣り具メーカーのティムコで社員として働く大津清彰さんが、リアルタイムな情報を発信する「バス釣り真相解明」。今回の内容も興味津々! 2025年リリースの夏に釣れるi字系! トラファルガーの稚ギル版を紹介してくれた。

●写真/文:大津清彰(ティムコ)

i字系の金字塔! トラファルガーの稚ギルバージョンが2025年にデビュー!

さて、今回は2025新製品のお話。トラファルガー5フラットです。

開発のきっかけは単純で、トラファルガーのような水面系ルアーはワカサギパターン以外で出番はないのか?ということでした。

トラファルガー5フラット(ティムコ) [写真タップで拡大]

トラファルガー5(ティムコ) [写真タップで拡大]

房総をはじめとしたギル系フィールドでは、弱ったギルは一瞬で喰われるほどバスは大好きですし、実際にストマック調査で稚ギルはメインベイトといって良いほど食べられているベイトです。

食べられていた稚ギルとトラファルガー5フラット。

ならば、ギル系の平らな水面ルアーはどうだろう? という最初は安易な考えでした。

昔、販売していたティムコのフラットペッパー50Fを改良し、試してみたのがきっかけ。結果としては予想どおりの好調で「絶対商品化しよう!」という考えになり、形になったのがこのトラファルガー5フラットです。

そのため、形状がフラットペッパーに酷似しているのですが…まぁ形状はあまり気にしないタイプなのでこのまま。釣れることが大切なので、とくに不具合がなく、そのためフラットペッパーに似ているのです(とはいえ完全新金型)。

i字引きはもちろん有効。フックのリングにラインを結びシェイクで弱った稚ギルを演出!

使い方はズバリ「弱ったギル」を演出するのがベスト!

頭にあるアイにラインを結ぶと、i字引きや放置からの逃がしで喰わせることが可能。細かくシェイクする場合は、フックのリングにラインを結び、ピクピク震わせて使うのがおススメ。

実は、私はこっちの使い方がメイン。弱ったギルが横を向きながら方向感覚を失って水面で悶える状態は、バスが真っ先に喰う動きだと考えていて、めちゃくちゃ釣れるアクションとなっています。

三島湖とかすごい!

房総リザーバー発祥! 稚ギルが浮く夏前後はとくに有効!

基本的には稚ギルが浮く時期に効果的なので、夏前後に効果的なルアーです。

実はもともと、三島湖を中心としたこの稚ギルパターンは、ティムコのシケイダーオリジンが釣れるルアーとして有名。

シケイダーオリジン(ティムコ)

松本幸雄さんも好んで使用していただいているルアーのひとつです

シケイダーオリジンのようなちょっとファットな小型ハネモノが、この手の釣りに使われていたのですが、トラファルガー5フラットもこのような釣りに抜群の効果があります!

ギルに似て、平べったいですからね。

夏に釣れるi字系!

細身i字系にスレたワカサギフィールドや夏の虫パターンでも活躍!

夏の房総はどこでも効きます! 

ギルが居るようでしたら、どこのフィールドでも有効かと思います。ただ、意外とギル系フィールド以外でも効果的だったのには驚きました。

ワカサギフィールドではトラファルガーのような細身のルアーを使用するのが一般的ですが、細身のルアーを見慣れすぎている状況で投げてみると、あっさり喰うなんてことも。

また、ワカサギフィールドでも夏になると昆虫が落ちてきます。昆虫系パターンのときにもトラファルガー5フラットは効果的でした。クワガタや蝶なんかに見えるんでしょうか…。

イマイチ謎なのですが、単に平べったいルアーが効果的というのもあったりしますので、まぁこのあたりは投げてみて判断ということでしょうか。

丸呑み。

ありそうでなかったギル型表層i字系ルアー。

こういうルアーは流行ってしまうとあっという間に釣れなくなってしまうので、ぜひお早めに!

トラファルガー5フラット 推奨タックルセッティング

  • ロッド:フェンウィック LINKS-CT 60SLP+J(ティムコ)
  • リール:ヴァンキッシュ2500S(シマノ)
  • ライン:ゾーンフィネス0.8号(XBRAID)+LDLフロロティペット2号(ティムコ)
  • ルアー:トラファルガー5フラット(ティムコ)

アングラープロフィール

大津清彰(おおつ・きよあき)

老舗ティムコにてルアー・ロッド開発から各種広報まで担当するマルチプレイヤー。生み出したいくつもの製品がバスフィッシング業界に多大な影響をもたらす大注目の奇才アングラー。


※本記事は”ルアーマガジン”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。