
2025年ニュータックルの中で、もっとも注目を浴びているアイテムと言っても過言ではないシマノの「新型アンタレス」。その開発およびテストに深く関与した、シマノ・インストラクターの奥田学さんに何がスゴくなったのかを突撃してみた!
●文:ルアマガプラス編集部
糸巻き形状の均一化でブレを抑制する「MGLスプールⅣ」
奥田「先代モデルが2019年発表なので6年ぶりのフルモデルチェンジとなり、先代モデルと比較してすべてがガラッと変わりました。その中で僕がもっとも注目しているメカニズムのひとつが“MGLスプールⅣ”です」
1998年に登場した初代アンタレスのスプール径は、当時としては異常とも思われる大径の37mm。これは慣性モーメントを小さくしてスプールの回転性能を上げることで、飛距離アップを狙ったものだ。確かに飛んだ。しかし、当時の他のベイトリールと比較すると回転性能が“高すぎる”という諸刃の剣的な面もあり、バックラッシュを引き起こしやすいという極めてピーキーなリールでもあった。
今回の新型アンタレスもこの初代スプール系37mmを踏襲しているだけに、飛距離を優先して設計されているとはずだ。ただ、その仕様をMGLスプールⅣに進化させたことで、スプール形状を逆テーパー化。これにより糸巻き形状が均一に矯正され、ライン放出時にはスプールの回転性能をさらにスムーズにするとともにブレを抑制。飛距離アップと同時にバックラッシュの軽減にもつながっていると思われる。
マグナムライトスプールⅣ
「サイレントドライブ」が可能にしたシルキーかつパワフルな巻き心地
奥田「また、 “サイレントドライブ”はとてつもなくシルキーな巻き心地。僕はパワーゲームで使うことが多いけれど、サイレントドライブを採用したことで既存のリールより明らかにパワーファイトがしやすくなっています」
スプール軸のピニオンギア内径支持部にOリングを搭載することで、既存のベイトリールには存在していた両パーツ間の遊びを可能な限り軽減してくれるサイレントドライブを、シマノのベイトリールに初採用。密な噛み合いで滑らかなフィーリングのマイクロモジュールギア、強い負荷にも耐え得るXSHIP、ベアリング3個を仕様してのドライブギア支持と相まって、快適かつパワフルなリトリーブが可能となっているようだ。
発売時期は右巻きモデル(100MG RIGHT、100HG RIGHT、100XG RIGHT)が2025年3月、左巻きモデル(101MG LEFT、101HG LEFT、101XG LEFT)が2025年5月の予定。新世代のフラッグシップベイトリールは、かつてないほどに上質なゲームを堪能させてくれるはずなのだ、今すぐ予約へGOだ!
新型25アンタレス画像ギャラリー
新型25アンタレス
品番 | ギア比 | 最大ドラグ力(Kg) | 自重(g) | スプール 径(mm)/幅(mm) | 糸巻量ナイロン(lb-m) | 最大巻上長(cm/ハンドル1回転) | ハンドル長さ(mm) | ベアリング数BB/ローラ― | 夢屋ハンドルノブタイプ | 夢屋ハンドルタイプ | 本体価格(円) |
100MG RIGHT | 5.6 | 5 | 210 | 37/21 | 12-120, 14-100, 16-85, 20-70 | 65 | 42 | 11/1 | A | BH-1 | 68,500円 |
101MG LEFT | 5.6 | 5 | 210 | 37/21 | 12-120, 14-100, 16-85, 20-70 | 65 | 42 | 11/1 | A | BH-1 | 68,500円 |
100HG RIGHT | 7.4 | 5 | 215 | 37/21 | 12-120, 14-100, 16-85, 20-70 | 86 | 42 | 11/1 | A | BH-1 | 68,500円 |
101HG LEFT | 7.4 | 5 | 215 | 37/21 | 12-120, 14-100, 16-85, 20-70 | 86 | 42 | 11/1 | A | BH-1 | 68,500円 |
100XG RIGHT | 7.8 | 5 | 215 | 37/21 | 12-120, 14-100, 16-85, 20-70 | 91 | 45 | 11/1 | A | BH-1 | 68,500円 |
101XG LEFT | 7.8 | 5 | 215 | 37/21 | 12-120, 14-100, 16-85, 20-70 | 91 | 45 | 11/1 | A | BH-1 | 68,500円 |