
H-1グランプリで優勝するなど、アングラーとして高い実績を持ちながら、釣り具メーカーのティムコで社員として働く大津清彰さんが、リアルタイムな情報を発信する「バス釣り真相解明」。今回はテストの結果「真冬にとてつもない反応が得られた」 という2025年リリースのエラストマー製ルアー「ハリネズミ」の紹介だ。
●文・写真:大津清彰
相模湖の冬。バスが捕食するベイトからチェック!
さて、今週も相模湖へ。
目的は引き続きロッドのテストになります。
シビアな状況が続く冬の相模湖
2日間のテストで最大51cm、11本のバスを釣りましたが、餌を食べているバスは少なくワカサギを捕食していたバスは無しという結果に。
魚系の餌を食べていても、ゴリ?やウグイだと思われます。本当にワカサギがいませんね。
水温は8~9.5℃。水中の生物たちの動きは若干活発化している感じを受けますが、まだまだ冬の印象が強いです。ここ最近続いている【食べたくても食べやすいワカサギがおらず、目の前に何かしらの生き物(主にヤゴ)が来たら食べる】という状況も変わらず。
基本的に厳しい冬をじっと乗り越えている感覚です。
シビアな状況で強烈な反応が得られた「ハリネズミ」
そんな難しい状況でも強かったのは新製品のハリネズミとクリーピーエッグラバー1.3gジグヘッド!
今回強烈な釣果を叩き出したハリネズミ。
ライブスコープでライブサイトするような場所に魚はおらず、また少しでも魚のポジションが浮いていると食ってきません。エリアとしては岩盤のエグレです。
そんな中、ハリネズミのパワーが凄すぎます。11本中9本がハリネズミの釣果。
私の経験上、これほどまでに破壊力を感じた冬向けのルアーはありません。
ハリネズミの使い方
使い方としてはボトムシェイクだったりもあるのですが、メインはカバーで使用します。各所レイダウンにぽちゃぽちゃ落としていく釣りになります。釣り方はパワーフィネスの応用ですので、枝に引っ掛けて落とし込みながらシェイクします。
ただ、シェイクの幅は大きく、シンカーを左右にブンブン振って誘う方法です。この釣り自体はあの記憶に残る名試合、艇王チャンピオンカーニバル 2017 相模湖(https://prime.luremaga.jp/contents/137) で伊藤巧氏が行っていた方法とほぼ同じ。違うのは使用するルアーがハリネズミであるという事。
相模湖のレイダウンは毎年ビッグフィッシュが入るのですが、普通には食わないという事は相模湖に通っている人ほど感じるはず。昔よりも繊細なアプローチを心がけても食わないのがこのレイダウンのバス。そんなバスたちもルアーパワーがあれば食う!開発者自身も信じられないレベルでバイトしてくるハリネズミ。
正直、発売したくないレベルですw
釣れるキモは正直なんだかよくわかっておりません!「テストの結果、とてつもない反応があった」+「オフセットフックでフッキングの良い野良ネズミ形状」に作り上げているので、理屈抜きで食べてくれるのです。
今回はロッドの硬さテストだったのでミスも多々あったのですが、まぁ仕方ないですね。
タックル
ロッド:フェンウィック プロト 62SULJ
リール:エアリティ LT2500S
ライン:エックスブレイド リアルデシテックス0.4号+フロロ4lb.
ルアー:クリーピーエッグラバー+リューギ ヴェスパ1.3gジグヘッド
ロッド:フェンウィック プロト 610CMHJ
リール:アルデバランMGL 31HG
ライン:バリバス アブソルートAAA 16lb.
ルアー:ハリネズミ 10g テキサスリグ+リューギ インフィニ3/0
大津清彰(おおつ・きよあき)
老舗ティムコにてルアー・ロッド開発から各種広報まで担当するマルチプレイヤー。生み出したいくつもの製品がバスフィッシング業界に多大な影響をもたらす大注目の奇才アングラー。