
簡単な操作で魚の王様「マダイ」が狙える釣りとして、老若男女問わずタイラバの人気は不動のものとなった昨今。アングラーの増加に伴いハイプレッシャー化してきたと感じるエリアも少なくないはず。そんな中、“微波動”と“着底感”でスレたマダイを反応させる高性能タイラバヘッド「TGハウザー」の紹介をしていくぞ。
●文・写真:ルアマガプラス編集部(漆畑)
アングラーがタイラバに求めるもの
タイラバのキモは何か?初心者に釣り方を教える際にタイラバ経験者のほとんどがまず口にするのは「アワセてはいけない」という助言。
これは、タイラバの一般的なフッキングの方法がアタリがあってもそのままのスピードで巻き続け、マダイの追いかけて噛み付く特性上浅くなりがちな針掛かりを深く食い込ませるために大切なテクニックなのだが…ん?ちょっと待って、釣り方は…?
タイラバは誰でも簡単、から腕の差が出る奥深い釣りに変わってきた…と感じる
そもそもアタる前提で話していた
釣り方の助言が後回しになるのには理由がある。タイラバは元々漁法(鯛かぶら漁)から生まれた釣りだと言われており、漁として成立するほど釣れる釣法なのだ。
“数回巻いて落とすだけ”と教えられた初心者がざっくり操作して、1日中アタリも何もないという事は少ない釣りだった。なので、釣り方を教える際は誘い方よりもアタリがあってから針掛かりさせる方に重点を置く事自体は間違っていない。間違っていないのだが、昨今のハイプレッシャー化が進むタイラバにおいてはアクションにも焦点をあてるべきだ。
アクションがしっかりとできていなければマダイのアタリが一度もないままボウズを食らうことも珍しくない。それだけはどうしても避けたいところ。
アクションのキモを抑える時代
タイラバ新時代において、最も重要な考え方は「マダイを追わせ続ける」事だ。タイラバの釣り方はシンプルそのもの、狙いのタナまで巻き上げてからフリーフォール、着底したらすぐさま巻き上げる、いわゆるタッチ&ゴーの繰り返し。
非常に簡単な操作ではあるものの、釣果の差が生まれるポイントは「着底からの巻き上げるまでの早さ」と「巻き上げからフリーフォールを入れる際のスムーズさ」である。ちなみに前者の着底に関しては水深が深くなったり、糸に角度がつけばつくほど着底を感じ取ることが難しくなってくる。
なぜそのようなアクションとアクションの“繋ぎ目”が重要なのかというと、マダイはルアーを追う魚だからだ。巻き上げでせっかく追いかけてきたマダイがいたとしても、着底して0.5秒ボトムに放置したタイラバは「餌」ではなくなる。
巻き上げからフォールに移る際に中層でわずかな時間停止させてしまったタイラバも同様だ。おそらく、彼らの目には水中のゴミと同様に映るのだろう。実はその点に関しては結構シビア。とはいえ逆にアクションができてさえいれば、一度追い始めたら貪欲に追い続ける魚である事も事実だ。
タッチ&ゴーが遅すぎて見事に追うのをやめたマダイの感度。非情だ。
スレに強いタイラバがありまして
前述したタッチ&ゴーの精度はアングラーの腕やロッドの感度、糸の細さ等にも起因してくるのだが、やはり着底感度はタイラバヘッドの性能が大きく関わってくる。着底感度が良いタイラバヘッドの素材といえばタングステン素材だ。
鉛よりも比重が高く硬質であるタングステン。着底感度を必須とするタイラバにおいて、非常に大きなアドバンテージとなる。数あるタングステンヘッドの中でも特殊な形状で特に着底が取りやすいと感じたヘッドがある。
PREDGE:TG HOWITZWR(ティージーハウザー)だ。
センターラインスルーと低重心
TGハウザーは球状に近いながらも底重心という他にない形状をしている。さらに、タイラバの中心にラインが通る設計のため、フォール時にヘッドがブレる事なく高速で沈下。ちょっと感動するほど着底感度が良い仕上がりとなっているぞ。
この着底感度はバーチカルはもちろん、スピニングでキャストしてヒットレンジを長く、かつ広範囲を探る際にも効果を発揮。
スピニングタックルでタイラバといえば、ベイトタックルよりもライン放出の管理がしづらく、キャストすることでラインがふける事により着底がわかりにくくなることが常なのだが、TGハウザーを使用するとはっきりと手感度で着底が伝わるほどの精度になっている。
着底を感じ取れるということは、つまりタッチ&ゴーの精度もそれだけ高くなるということだ。マダイに見切られる確率が減れば、それだけチャンスも舞い込んでくるぞ。
スピニングタイラバとの相性が特に良い。
スレに強い「弱波動」
タッチ&ゴーの件が長くなったが、スレに強い理由はもう一つある。「弱波動」だ。つまり、動きが弱い。
ラインがセンタースルーかつ球状ながらも進行方向側がやや絞り込むような形状となっていることで、ヘッドの動きが小さく抑えられるのだ。ハウザーは巻いてみると巻き抵抗が非常に軽い。クルクルっと疲れにくく軽快に巻ける抵抗感。これはつまり、水を動かす力=水押しが弱い設定だということ。
もちろん、巻けばブルブルと手元に動きが伝わるほどに波動の強いタイラバが有利になるタイミングはある。活性が高くアタりが頻発するタイミングや、マダイの反応がポイントに集中していないと感じる際は魚を呼べる強波動が強い。
釣れる時はポンポン釣れるが、釣れない時は本当に反応してくれない。それがマダイという魚。
反して低活性であったりポイントが絞られた海域でスレたパターンに入ってしまった時はウンともスンとも言わない事が多々あるのだ。アピール度は高ければ高いほど良いわけではない。
そんな時には是非ともTGハウザーを使って欲しい。
タッチ&ゴーの精度を高く保ったまま、波動を弱めてスレたマダイに対して絶妙なアピールで誘ってくれる。また、水噛みが弱いという事は高速の巻き上げにも対応しているということ。速巻きしても動きが破綻しづらく波動は弱い状態を保ってくれるため、リアクション的な使い方でも効果を発揮する。
先日、TGハウザーのロケを行った瀬戸内の海も当日はあまり釣況が芳しくなかったのだがTGハウザーのスピニングパターンが炸裂。しんどくなったらハウザー、なのだ。
→YouTube差し込み
ラインナップも豊富
TGハウザーのウェイトのラインナップは45g、60g、80gに2025年新製品で更に100g、120g、150gが追加となり、より幅広いエリアに対応できるようになった。
かつ、カラーラインナップも充実の10色展開。
- 無垢
- オレンジゴールド
- レッドゴールド
- オレンジオレンジ
- ゴールドグリーン
- レッドピンク
- イエローゴールド
- オレンジゴールドグロー
- レッドゴールドグロー
- ブラックゴールドグロー
グローカラーは全体がグローなのではなく、マダイが追いかけてくる進行方向と逆側に慎ましく施されており、弱波動のハウザーらしさを損なわないカラーリングが嬉しい。
スポット的なグローの使い方がにくい。
誰でも簡単に釣れる特性自体は大きく損なわずに、腕の差が大きく出るゲーム性も昨今のタイラバを楽しむ上では魅力になってきた。
TGハウザーは性能が尖っているアイテムだけに、釣況がハマれば一人勝ちも狙えるスグレモノだ。釣りをしていて、あれ?今日渋いかも?と思った時などには是非ともTGハウザーを使ってほしい。
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