
O.S.Pの若手筆頭アングラー・岡田翔生さんはベテラン顔負けのカバーハッカー。ベースとなるテクニックはテキサスだが、その合間に入れるビフテキとリーダーレスダウンショットの使い分けにより、カバーゲームはもっともっと奥深く、そして釣れるようになるという。
●文:ルアマガプラス編集部
profile
岡田翔生(おかだ・しょうき)
印旛沼及び群馬三沼など、沼をメインに奮闘する熱きオカッパリマスター。弱冠24歳の若きホープながら、あのT並木も認める凄腕実力派。O.S.Pの未来を背負う存在だ。
岡田翔生×ビフテキリグ&リーダーレスダウンショットリグ
「僕のカバー攻略において使うリグは、テキサスが6割。その他の4割のうち、3割がビフテキ、1割がリーダーレスダウンショットです」
岡田翔生さんが解説するのは、定番テキサスだけでの獲りこぼしを防ぐべく登板させる2つのスーパーサブ。カバー攻略でゲームの流れを一気に変える切り札がここに。
「テキサス使用率6割」残す4割で変化に対応
「カバー攻略において、テキサスリグって非常に使い勝手が良いんですよ。リグ自体のすり抜けの良さはもちろんですが、クロー系やスティック系、シャッドテール系など様々なワームとの相性もいいし、ダートさせたりズル引きしたりと使い方も様々。でも、ときにテキサスだけでは不十分な場面に遭遇することもあります」
岡田翔生さんがスタメンのテキサスをベンチに下げ、ゲームチェンジャーとしてピッチに送り出すスーパーサブとは何か。
「テキサスでは相性の良くないワームを使う際や、カバーに撃ち込んでから中で誘いたいときは『ビフテキリグ』の出番。スモラバやネコリグなどで探ることもできますが、釣りがスローになりがち。テキサスと同じくカバーをすり抜けやすく、同じタックルを使って、同じテンポで釣りができるといった効率を求めたリグですね」
続けてビフテキが出番となるシーンの詳細を訊いてみた。
3種を使い分けてこそ次なるカバーの扉が開く
「ビフテキを使うメリットって、例えばマットカバーを撃つ際に貫通力が高い。テキサスのバレットシンカーは円柱状で重心が集中していますが、対してビフテキのビーンズシンカーは重心がズレているのでマットの隙間に滑り込みやすく、より軽いウエイトでも入ってくれるんですよ」
まずはマット貫通力の差での使い分けがある。
「さらには、そのズレがあるからこそ、フォール時に重心が決まって真っ直ぐ落ちてくれる。この点では『リーダーレスダウンショット』も同じですが、ビフテキはワームより先にシンカーがカバーに当たってくれることでワームのズレも防いでくれるんです」
共に垂直フォールに向くリグだが、ビフテキはヒシモをはじめとする植物系の濃密なカバーに、リーダーレスは岩盤などプアなカバーに向いたリグと判断できそうだ。
「例えば『ドライブビーバー』を使う場合に限定すると、『3.5in』はフォール時にダートを見せてアピールする一方で、『3in』はカーリーテールで垂直方向のフォールでアピールするタイプです。そうなるとビフテキに3.5inは向かないので必然的に3in専用となります」
一方でリーダーレスダウンショットリグの出番とは何か。
「3inより3.5inのボリュームが欲しいときですね。3.5inによるダートアクションを打ち消してでも手前に寄せず真っ直ぐ落としたいときこそがリーダーレスの出番となります。例えば落とすだけで食うことがわかったなら、いきなりリーダーレスという展開もありますが、先に言った通り1割程度の使用率となっています」
各リグの特徴を知ることで、カバー攻略は広がっていく。
「理想とする形状と機能のシンカーが私の頭の中にはあるので、いつか形にしたいですね!」
ビフテキリグ
ドライブビーバー3in(O.S.P)
●シンカー:ビーンズ7g(ジャングルジム)
●フック:パワーステージ#1(ハヤブサ)
マットカバーでのすり抜け性能とワームのズレ防止にも貢献
本文中の通り、ビフテキとリーダーレスは縦方向へ垂直に落としやすいことが強み。ビフテキはシンカーがワームの頭を隠すことで、カバーとの接触時でもズレを防いでくれるため、カバーの濃さ次第での使い分けとなる。フォール時のみならず、回収時にスタックした際にはその差が色濃く出てしまうという。
例えば消波ブロックの穴撃ち。
「どちらでも使えないことはないんです。ただ、万一を考えると、ビフテキの方が有利ですね」
リーダーレスダウンショットリグ
ドライブビーバー3.5in(O.S.P)
●シンカー:バザーズワームシンカーTGスリムゼロ5g(DAIWA)
●フック:ライトニングストライク#2/0(ハヤブサ)
やや軽めのシンカーでも垂直に落とせる強制力
シンカーの重心が必ず下を向くため、垂直方向に落とす際にビフテキより強制力が高くなるのがリーダーレス。そのため本来ダートフォールでアピールするドライブビーバー3.5inでも垂直方向に落とすことが可能。ワームサイズによるアピール力の差を生み出せるのが強みだ。
「僕の場合、岩盤沿いなど濃過ぎないカバーがおもな出番ですね」
使用タックル
●ロッド:STEEZ STZ701HMHXB-XTQ 08ハスラー(DAIWA)
●リール:SS SV103SHL(DAIWA)
●ライン:モンスターブレイブZ 18lb(DAIWA)、シーガーR18フロロハンタータクト20lb(クレハ)、アブソルートBBM 30lb(バリバス)
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
- 1
- 2