
鹿児島県・種子島。宇宙センターの島として知られるこの地には、もう一つの「夢」がある。それは、アングラーの憧れ・幻の高級魚「シブダイ」を釣りあげること。今回、釣り人ヨネスケが挑むのは、地図にも載らぬ秘境のゴロタ浜。豪快なブッコミ釣りと孤独なキャンプを武器に、誰もいない海で夢の一尾を追う。
●文:ルアマガプラス編集部
離島種子島で狙う幻の超高級魚。シブダイを追うブッコミ釣りキャンプ
鹿児島県・種子島。宇宙センターのイメージが強いこの島だが、アングラーにとってはまさに南の楽園。魚影の濃さ、ポイントの多さ、そして、人の少なさ。
今回はそんな種子島の中でも「人気のない岬裏ゴロタ浜」を舞台に、釣り人ヨネスケが挑む「ブッコミ釣りキャンプ」を追った。
狙うは幻の超高級魚「シブダイ」。果たしてこの秘境で、夢の一尾は現れるのか。
無人のゴロタ浜での幕開け
ヨネスケ「こんなところで釣りする人、いるのかな?」
鹿児島県・種子島の御崎。その裏手にある、地図にも載らない小さなゴロタ浜。
そこに、テントと竿を携え、たった一人の釣り人・ヨネスケがやってきた。
目の前に広がるのは、黒潮がぶつかる荒磯帯。人の気配が全くない静寂の中、波の音だけが響く。
ヨネスケ「過去にこういう場所でシブダイを釣ったことがあるんですよ。だから今回はあえて人気のない浜で勝負してみようと思って。」
島の面積が広く、堤防や地磯も無数にある種子島。だがあえて人が寄り付かない裏にこそ、思わぬ大物が潜む。それが離島釣行のロマンであり、今回の釣りテーマでもある。
タックルと作戦
今回選んだのは、シンプルながら強力な「ブッコミ釣り」。
根が荒いポイントでは、仕掛けを投げ込んで待つこのスタイルが有効だ。
使用するのは、パワーと粘りを兼ね備えた「ワイルドシーカー453H-S」
餌には、シブダイの鋭い歯にも耐えるタコをチョイスした。
ヨネスケ「満潮前後が勝負。浅場でも。1メートル未満の場所にもシブダイは来ますよ。」
テントを設営し、スマートヒットセンサーを竿先にセット。夜を見据えた釣りキャンプモードが整う。
スマートヒトセンサーを携え、準備もバッチリ。
潮が動いた瞬間、竿が絞り込まれる
午後の満潮を迎えたタイミング、つりに竿先が震えた。
ヨネスケ「来た、来た、来た・・・!!」
ヒレはオレンジがかり、ずんぐりとした南方系のフォルム。
ヨネスケは思わず「なんだったっけこれ?」と苦笑。
正体は、「イソフエフキ」。地元でも珍しい、引き味バツグンの魚だ。
立て続けのヒットに、ヨネスケ氏も思わず笑みがこぼれる。
ヨネスケ「この浜、もしかしてこの魚の巣かもしれないですね。」
人のいない浜に。確かに魚の気配が濃くある。潮が効くこの一瞬、まさに釣りのゴールデンタイムだ。
夜の浜を包む静寂と虫の大群
日が沈むと、釣り人を取り巻く環境が一変する。
ヨネスケ「虫が多すぎる・・・!」
離島特有の湿気に誘われ、フナムシ、ハサミムシ、さらには巨大なムカデまで登場。
波音を聞きながらホルモン野菜炒めをつまみに夜食タイム。
ヨネスケ「釣りキャンプの醍醐味はこれですよ。」
小さなライトの下、釣り人の笑みがこぼれる。だが、竿先のセンサーが再び赤く光った。
キャンプ飯もこの企画の醍醐味。ホルモン野菜炒めを頂く。
渾身の大物。3kgオーバーのシブダイ
夜明け前。漆黒の空に、センサーライトが瞬いた。
ヨネスケ「うわ、でかい!やばい!」
強烈な引きにロッドが弓なりに曲がる。
根に潜られまいと竿を立て、ラインテンションを保つ。
水面を割って現れたのは、銀白に輝くシブダイ。それもただのシブダイではない。
計測の結果なんと・・・3.2kg。
ヨネスケ「初めて3kg台来ました!腹回りやばい!」
これまで2kgクラスまでしか釣ったことがなかったというヨネスケ氏。
その手にある魚は、ずっしりとした重みと圧倒的な存在感を放っていた。
ヨネスケ「東京湾周辺でも5kg級が上がると聞きますが、この3kgでも十分すぎるほどの迫力。離島の底力を感じますね。」
夜明けとともに、撤収の時間
夜が明け、空が白みはじめた頃。台風のうねりが届き始め、波が高くなってきた。
ヨネスケ「安全第一で、今日はここまでですね。」
名残惜しそうにテントを畳み、静かな浜を後にする。
ヨネスケ「誰もいない場所で、こんなシブダイが釣れるなんて。やっぱり種子島はまだまだ未知のポテンシャルを秘めてますね。」
この島の旅は、まだ終わらない。次なる目標は5kgオーバーのシブダイ、そしてGT。
離島の裏を知る者だけが出会える魚がきっとこの先にいる。
台風の影響もあり、早めの帰宅。次の目標は5kgオーバー。そしてGT
静寂と熱狂が同居する、窮境のブッコミ釣り
今回の釣行は、まさに「静寂と興奮の共演」だった。
人気のない浜という孤独な環境の中で、わずかな潮の変化を読み、魚が動くその瞬間をつかみ取る。
情報があふれる時代であっても、地図にない浜で、未知の一尾を追う釣り人がいる。
そこにあるのは、孤独、静寂、そして爆発的な熱狂。
「誰もいない場所で釣れる魚ほど、心に残るものはない。」
ヨネスケのその言葉が、離島釣行の魅力を物語っている。
ヨネスケ
兵庫県出身。日本一周車中泊釣り旅を経て、現在は磯釣りのメッカ、長崎県五島列島在住の釣り三昧YouTuber。2024年から2度目の日本一周釣り旅を再開。最新の動静はYouTube「突撃!ヨネスケの釣り旅ch」をチェック。
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