
24歳の注目の若手アングラー、宇佐美大輝さんが大江川・五三川のオカッパリに挑戦。
取材を行なったのは3連休の最終日。朝からかなりの冷え込みで、なかなか厳しい状況だ。
そんななかでも1匹を絞り出すためのテクニックを存分に披露してもらった。
●文:ルアマガプラス編集部
profile
宇佐美大輝(うさみ・だいき)
2001年2月21日生まれ。愛知県名古屋市出身・在住。幼少期からさまざまな釣りを経験し、高校1年のときにバスフィッシングと出会う。4年ほど前から入鹿池や津風呂湖でのトーナメントに出場するようになると、すぐに頭角を表しお立ち台常連に。来年度からはJBトップ50に参戦する。
週末のハイプレッシャーを乗り切るゼロ距離戦法
実釣フィールド
大江川・五三川
岐阜県を流れる中部エリアを代表するオカッパリフィールド。コンディションのいいバスが釣れることから、常に多くのアングラーで賑わっている。フィッシングプレッシャーにうまく対処し、時合いなどを捉えて釣りをすることが攻略の鍵になってくる。
ハイプレッシャー&低水温こそテクトロが生きてくる
イナッコのサイズ感とライクファイブがベストマッチ
朝の気温は4度。放射冷却でかなり冷えており、水面からは大量の湯気が出ている。まずは足元から水深がある護岸、そこに杭が絡んでいるような場所でテクトロを試す。
「ライクファイブESのジグヘッドリグでテクトロしていきます。イナッコもたくさんいるし、そのイナッコとルアーがちょうど同じくらいのサイズになっていますね。エラストマーで浮力があるので、2.7gのジグヘッドでちょうどいい。ちょっと重いかと思われるかもしれませんが、これくらい重さがあったほうが、レンジコントロールやアクションの調整もしやすいですよ。何もない場所はちょっと速めに歩いたり、逆にねちっこくやったり、自由自在にコントロールできるんです」。
ルアーのレンジは、だいたい水面から30〜40cmくらい。自分からルアーが見えるか見えないかくらいのレンジをシェイクしながらゆっくりと歩いていく。
「デカいバスほど低水温期でも浮く傾向がありますし、今はイナッコも浮いてますからね。バスの目線より上を通すことで、気付かせて食い上げさせるんです。ミドストを足元でずっとやっている感じですね。もちろんキャストしても釣れますが、テクトロのほうがより精度高く、自分が釣れそうなスポットをより明確なイメージを持って釣りをすることができます。レンジも正確に一定に攻めることができるし、釣れそうな場所は一点で重点的に攻めることも可能です。ミドストってちょっと難しいと思う人もいると思いますが、テクトロならビギナーの方にもおすすめですよ。冬はもちろん、オールシーズン釣れるテクニックですし、霞ヶ浦水系など、縦護岸が多いエリアではかなり効果的です。バイトが見えたりすることも多いし、結構エキサイティングですよ」。
狙っているのは足元。冬でもバスが護岸際にいたりするものなのだろうか?
「大江川・五三川は全体的に浅いので、そのなかでもより深い場所に冬になるとバスは集まってきます。川幅が広がっていて、水深があって、ボトムが固くなっているような場所ですね。冬のボトムでじーっとしているバスは、ねちっこくやっていけば釣れるは釣れます。それよりも僕が狙っているのはフィーディングの魚. 朝マズメや水温が上がる11時以降、夕マズメなど、冬でもフィーディングで動く魚はいて、シャロー側の護岸やブッシュなどに差してくるんです。このバスのほうがコンディションがいいですよ」。
いい魚を選んで釣っていきたいなら、むしろ足元が狙いめなのだ。
ライクファイブES[エンジン]ジグヘッドリグ
ミドストセッティングがそのままテクトロにも併用できる
エラストマーの動きのリアルさを残しつつ、レンジキープしやすいようにした、5inサイズの小魚系ワーム。ベリーに塩を配合することで、約7.8gの自重になっている。フックはシャンクがボディの背中面にくるように挿す。また、下顎は少し上を向くように挿すとロールアクションの調節がしやすくなる。
●フック:Dストライカーヘッドタイプスイム2.7g 1/0(ハヤブサ)
水面から30〜40cmをテクトロ
護岸やそこに平行して入っている杭の横を、シェイクしながらゆっくりとテクトロ。レンジは水面から30~40cmほど。「冬でもバスは中層に浮いていたりするので、ボトムまで落とす必要はないです。食う瞬間が見えたりするので、エキサイティングですよ」。
あえて難しい魚と戦う必要はない、フレッシュな魚を求めていく
アンブレラ系にスレたバスもミドストテクトロなら食う
宇佐美さんのテクトロは、ただ護岸際と平行にルアーを引いてくるわけではない。
「護岸と並行に歩きながら、杭があったら沖にルアーを進めて杭を絡めながら引いて、杭がなくなったらまた護岸際に戻ったり。また、イナッコがコケをついばむみたいに、杭のまわりをぐるぐる円を描くように攻めることもできるし、気になる箇所があったら何往復も攻めたりできる。これは普通のキャスティングの釣りでは絶対にできないこと。バスもこういったルアーの動きには見慣れていないはずなんで、ハイプレッシャーなエリアでかなり効果的です。アンブレラ系でも同じような釣りができますが、ここではかなりの人が投げているんで、それにスレている印象です。マッチ・ザ・ベイトのサイズ感のワーム単体なら、よりナチュラルに攻めることができますよ」。
この日はフィッシングプレッシャーの蓄積された連休最終日。人の多いウィークエンドでバスを釣っていくコツはあるだろうか。
「1ヶ所で粘りすぎると、バスにルアーのプレッシャーが蓄積されてどんどん口を使わなくなっていきます。自分はトーナメントをしていますが、1カ所でずっと粘っていて、あまり良い経験をしたことがないんですよね。人が溜まっている場所は、どんどん釣り方も難しくなってきますし。そういった難しい魚を狙うよりも、なるべく動いている魚、フィーディングに入っている魚を探していくほうが、コンディションのいい魚と遭遇しやすくなると思います。水位の変動や風向きの変化、流れの変化、ベイトフィッシュの動きなどに合わせて、より条件の良い場所にタイミングで入っていくことが大事ですね。人が多かったり、厳しい条件の時ほど、タイミングをとらえればグッドコンディションの魚に出会える確率は上がりますよ。あとは、なるべく静かなアプローチを心がけること。人が多いフィールドでは、バスは人の出す音に敏感になってくる。ですので、歩き方を静かにしたり、キャストも静かにする。テクトロは着水音もないし、より自然にバスにアピールできる釣りですね」。
11時過ぎのタイミングで大江川へエントリー。高校前エリアで、護岸とフローティングカバーの両方をライクファイブESのジグヘッドリグで攻めていく。
キャスティングではありえない動きができるのがテクトロ
護岸のえぐれがあったら、そこを行ったり来たりさせたり、杭と杭の間をスラロームさせるように引いたり、ルアーをキャストして引くだけでは決してできない攻めが可能なのがテクトロだ。「とこどろこで沖に逃したり、壁際に追い込んだり, アングラーの自由自在に動かせるのがテクトロの利点です」。
カバーの下から 飛び出した黒々とした魚体
これまでミスバイトが多発していたが、ここでようやくヒットに持ち込んだ。「コンディションのいい、体が黒い魚です。体が曲がってる、冬っぽい魚ですね。晴天無風でちょっとキツイかと思っていたんですが、食ってくれました。ハードベイトだと厳しいですが、これなら食うんです!」。
ゴージャスなカバーにいたのはこのサイズ。ブルーギルのバイトも頻繁にあった。「よく釣れるんですが、この釣りはサイズが選べないんですよね」。
ライクツーES[エンジン]ジグヘッドリグ
冬のバスに口を使わせる究極のマイクロベイト
宇佐美さんが去年の冬から実践しているのが、ライクツーESを使ったマイクロ吊るし。ライクツーESはエラストマー素材ならではの柔らかい動きで、細かいシェイクなどを入れなくてもボディが震えてバスにアピール。弱い吸い込みでも口に入る大きさで、コバスからグッドサイズまでいろいろなバスがバイトしてくる。
●フック:ラウンドモノガードジグヘッド2.7g #4(ケイテック)
この冬ハイプレッシャー場で試したい ゼロ距離マイクロ吊るし
ベイトフィネス&PEで 釣りの精度は格段に向上
テクトロの他にもゼロ距離戦で効果的なテクニックは存在する。それがマイクロ吊るしと呼んでいる釣りだ。
「低水温になってくるとゴージャスなブッシュの下にボーッと浮いているバスが増えてきます。そういったバスに対して、目線より少し上で食わせるのに効果的なのがマイクロ吊るしです。大きいルアーを入れても反応しないけど、2inクラスのワームを入れればつい口を使ってしまう。ブッシュに杭などが絡んでいるような場所に入れて、上から徐々にシェイクしながら落としていくイメージ。普通にスモラバなどを吊るしで誘っていくのと同じですね。感覚的に、水深の半分くらいまで落としていけばOKです。1mの水深だったら50cmまでとか。ボトムまで落とす必要はないです。冬はボトムのほうが水温が低かったりしますし、冬でもカバーの下にサスペンドしているバスは多いですよ」。
ライクツーESにはフェザーが付いているので、水中で姿勢が安定して、アクションを入れなくても自発的にワームが震えて誘ってくれる。
「細かくシェイクしなくてもワームが震えて動いてくれるので、シェイクというよりも、揺するくらいでOKですね。僕はベイトフィネスタックル&PEラインの組み合わせで使っていて、より感度を上げて、カバーもより強気に攻められるようにしています。パワーフィネスタックルだと穂先が強すぎていい動きが出ないんですよ。ですので、ベイトタックルがちょうどいいんですね。薄いカバーだけをやる場合なら、一般的なベイトフィネスタックル&フロロ10lbとかで、まずは試してもらってもいいと思います。サイズはもちろん、数を釣ることができるメソッド。これじゃないと食わない魚は確実にいます。去年の冬からやり始めて、結構釣果が上がっているので、皆さんもぜひ試してみてください!」。
ゴージャスなカバーにあえて小さな小魚ワームを入れる
スモラバなどを入れて誘う要領で、2inのマイクロワームを吊るして使う。ルアーを見慣れたカバー内のバスもライクツーESのサイズ感には思わず口を使ってしまう。アクションは上の層からゆするようにシェイクしながら落としていく. ボトムまで落とす必要はなく、水深の半分くらいまでを誘えばOK。
ゼロ距離で吊るせるカバーは意外と多い
マイクロ吊るしができるのは、冠水ブッシュやちょっとした浮きゴミ、杭の横など。バスがサスペンドしそうな場所にどんどん入れていこう. テクトロとマイクロ吊るしを組み合わせれば、ゼロ距離戦の最強の布陣が完成する。
使用タックル
❶パワーフラッフィー用 ●ロッド:スペルバウンドコアSCHC-65MH-ST デクステリティ(エンジン)●リール:SLX MGL71HG(シマノ)●ライン:オルトロスFC 14lb(XBRAID)
❷マイクロ吊るし用 ●ロッド:スペルバウンドコアSCC-66ML-ST(エンジン)●リール:アルデバランBFS XG(シマノ)●ライン:アンプグレードX4 1.2号(XBRAID)、フロロリーダー10lb
❸ライク5ESジグヘッドリグ用 ●ロッド:スペルバウンドコアSCHS-64ML-ST サーフェスダンス(エンジン)●リール:17コンプレックスCI4+2500S F6HG(シマノ)●ライン:ロンフォート リアルデシテックス0.5号(XBRAID)、フロロリーダー7lb
フラッフィー1.5 [エンジン]
季節やフィールド問わず釣果間違いなしの多毛系
ムシワームのベビーチンにラバーチューンを施した、食わせ能力抜群の多毛系ワーム。「自分がフラッフィー1.5でよくやるのがダウンショットリグ. ハードボトムエリアをズル引きして食わせるのにちょうどいいですね. 春夏秋冬、どんな時期にも活躍する困ったときの食わせワームです」。
パワーフラッフィー [エンジン]
驚異的パワフルさのエラストマーボディ
ボリュームのあるエラストマー素材の多毛系。フォール中にすべてのパーツが細かくブルブルと震えて、強波動でアピールしてくれる。厚みのあるボディが水を押してくれるので、大江川・五三川などの濁ったフィールドで活躍。また強風下など荒れた状況で普通のワームには気付いてもらえないような場合でもバスにアピールする。
パワーフラッフィー [エンジン]5gフットボールヘッド
吊るしでパワーが欲しいときはパワーフラッフィーで
宇佐美さんはフットボールヘッドで使用し、ブッシュに引っ掛けながらシェイクダウンしていった。パワーフラッフィーはふた節カットしてセット。「ノーマルのままでもいいんですが、このフィールドのバスのサイズ感に合わせて、少しボリュームを抑えています。また、ボディを詰めることでアクションにキレが出るし、フッキングも決まりやすいです。フィールドや状況に合わせて、ボディをもっと詰めて使用するのもおすすめです。ショートボディにして7gほどのヘビダンで使って、杭などのカバーを撃っていくのもいいですね」。
●シンカー:フットボールヘッド5g(リューギ)
●フック:ヘビーガードタリズマン #3/0(リューギ)
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