
解禁ともなると人も多く川に集まります。ほぼ、ほとんどの渓流釣りが川に入った場所から釣り上がる(上流に向かう)というスタイルになると思います。エサ釣りなどはひとつの縁にずっと居座るなんてことも見られますが、その場合も含めて、不文律ゆえに守ってほしいマナーであり渓流のルールがあります。
●文:ルアマガプラス編集部(深谷真)⚫︎協力:高橋章(釣り人)
基本原則:先行者を尊重する
渓流釣りの多くは「入った地点から上流へ釣り上がる」スタイルです。
この前提があるからこそ、守るべき大切な不文律があります。
❖ 追い越さない
❖ 先行者の“頭を跳ねない”
「頭を跳ねる」とは、先に入って釣り上がっている人を追い越したり、その人がこれから釣るであろう区間のすぐ上に入渓する行為を指します。
これは法律ではありません。
しかし、渓流釣りにおいては最も重要なマナーの一つです。このマナーに文句がある人は、渓流釣り向いてません。
入渓パターン別の考え方
■ パターンA:同じ地点から後追いする場合
すでにA地点から入渓した痕跡がある場合、その地点から後追いする選択肢もあります。
ただし注意点があります。
- 本流域(川幅が広い場合) → 多少のタイムラグなしでも成立することがある
- 支流・源流域(川幅が狭い場合) → 最低1〜2時間は時間を空けるのが望ましい
野生魚は非常に警戒心が強く、人が通過した直後は反応が極端に落ちます。
場を休ませる時間が必要です。
渓流魚などの野生魚は、警戒心が高く一度、外敵の存在を意識して隠れてしまうと採餌行動状態に回復するまで10-30分程度だといわれています。ブラウントラウトの研究では10-60分程度かかっている報告があり、それよりもさらにプレッシャーにさらされやすい我が国のイワナ、ヤマメだとどうなるかと考えると、やはり1時間以上休ませる必要はあるかもしれません。(写真釣果):高橋章氏
もし釣り上がっていて先行者に追いついた場合は――
❖ 追い越しは厳禁
川から一度上がり、さらに十分上流へ移動するのがマナーです。
■ パターンB:上流に入り直す場合(もしくは下流)
規模にもよりますが、目安は次の通りです。
- 最低500m
- できれば1km以上
源流域では500mだと近いと感じる場合もありますが、混雑時は現実的なラインでもあります。
距離感が分からない場合は、「2〜3時間で釣り上がる距離より上に入る」
これを基準にするとトラブルを避けやすいでしょう。混雑河川でも、最低1時間程度のタイムラグは空けたいところです。もっとも優しい考え方は半日以上の釣行距離を開ける。ことです。
おもいきってさらに下流に降って入渓点を探す選択肢もあります。
コミュニケーションは必須
エサ釣りで淵に留まっている方がいる場合は、「上に釣り上がる予定はありますか?」
と一言確認しましょう。
単独行の釣り人なら、「ご一緒してもよろしいですか?」と聞く選択肢もありますが、断られることが多いのが現実です。グループやパーティーの場合は、基本的に遠慮するのが無難です。
どのケースでも大切なのは、
❖ 勝手に判断しない
❖ 必ず声をかける
という姿勢です。
「頭を跳ねる」距離の目安
200〜300m上流にズルして入る――
これがもっともトラブルを生みます。入るなら大きく離すか、別水系へ移動する。それがセオリーです。
例外的な釣り場
以下のような場所では運用が少し異なる場合があります。
- 激戦区(ポイントごとに入れ替わる釣り場)
- C&R(キャッチ&リリース)区間(ただ、ほとんど渓流準拠)
- 都市近郊河川(入渓点が決まっている、が、ほとんど考え方は渓流準拠)
とはいえ、基本は同じです。
状況を確認し、必ずコミュニケーションを取ること。
都市近郊河川で特に気をつけたいこと
- ゴミを捨てない
- 川を汚さない
- 駐車場所に最大限配慮する
とくに駐車トラブルは、地域全体の釣り禁止につながることがあります。
まとめ
渓流は「みんなの遊び場」です。
だからこそ、
- 先行者を尊重する
- 距離と時間を空ける
- 必ず声をかける
この3つを守るだけで、大半のトラブルは防げます。魚よりもまず、人との関係を大切に。それが結果として、長く楽しく釣りを続けるいちばんの近道です。
マナーを守って楽しいフィッシングライフを。(写真釣果:FLUX)
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