
もはや「エギングの代名詞」とも言える、エギの最大手ブランド・ヤマシタ。高性能エギの製造はもちろんですが、実は資源保護にも力を入れています。中でも「アオリコミュニティ」は、漁協やダイビングショップ、地元のボランティアと一緒に産卵床を設置する取り組みで、毎年春になると各地でにぎやかに活動が行われます。目的は単に産卵場所を増やすことだけでなく、漁業者と釣り人が協力し合い、資源を大切にする気持ちやマナーを広めることにもあります。
●文:ルアマガプラス編集部
アオリイカの産卵を前に活発化する産卵床設置の現場
2026年4月23日、「葉山町里海里山プロジェクト」のアオリイカ産卵床作成と設置の実施より。
今年も南の島々から関東沿岸まで、さまざまな場所で産卵床の設置が進みました。地元の方々や漁協スタッフ、ボランティアが集まり、枝を束ねて丁寧に組み上げ、海へと沈めていきます。作業は単純に投げ込むだけではなく、素材の選び方や結び方、沈め方など細かな工夫が重ねられています。安定するように十字型に組んだり、浮きで位置を示したりと、各地ならではのやり方が見られます。
地形や水深などで異なる、地域ごとの工夫と事例
たとえば種子島の現場では、深めのポイントを想定した産卵床づくりが行われ、真鶴・三浦では地元の木の枝を使って手作りの産卵床を設置する様子が紹介されました。ダイビングセンターと連携して水深約8m前後に置くなど、現地の海の特徴に合わせた丁寧な作業が印象的です。風や波の影響で日程が前後することもありますが、年ごとに続けることでノウハウが蓄積されているのが分かります。
「個体を増やす」だけでなく「釣り人の意識を改革する」
画像提供:岩ダイビングセンター
これらの活動の意義はふたつあります。ひとつは産卵場所を増やして将来の個体数を育てる直接的な効果。もうひとつは地域の人たちと釣り人の意識を育てることです。現場で共に汗を流すことで、釣り人側のマナーやリリースの大切さが自然と広がっていきます。ヤマシタは設置のノウハウを共有して、地域ごとに自発的に続けられる仕組み作りを目指しています。
ただ沈めるだけではない――現場で役立つ実践ポイント
現場レポートから学べるポイントを簡単に挙げると、産卵床は枝をしっかり密着させて結束する、対象の型に合わせて設置深度を調整する、位置をわかりやすくするためにブイで管理する、そして定期的に観察して卵や孵化の様子をチェックする――といった実践的な工夫が役立ちます。どれも先人たちが試行錯誤で積み重ねてきた知恵です。
釣り人に求められる日常の配慮こそが「釣り」の理解につながる
2026年2月27日、小坪小学校6年1組「地域の方々へアオリイカプロジェクトを知ってもらう発表会」より。
釣りを楽しむ私たちにできることは、現場の努力に応えること。釣り場での小さな配慮、ゴミは持ち帰る、サイズや産卵期を意識したリリースなど、日々の行動が次世代のアオリイカを守る力になります。ヤマシタのアオリコミュニティは、地域と釣り人が一緒になって「これからも楽しめる海」を作っていこうという温かい取り組みです。ぜひ今後の活動にも注目してほしいです。
活動内容は動画でもチェック!
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