
シーバス釣りは、フィールドタイプやベイトによって地域性が色濃く出る釣りの一つだ。この“ご当地”のシーバスにエキスパートが挑む動画を紹介しよう。YouTube VARIVAS TVの『SEABASS MATCH THE FIELD8 in 大分』だ。ランカークラスを追い求めるエキスパートたちのテクニックと熱意がリアルに映し出され、釣果だけでなく釣るまでの過程の楽しさも教えてくれる見応えのある1本だ。
●文:ルアマガプラス編集部
関西都市型河川のエキスパートたちが大分の自然河川に挑む!
シーバス釣りは、全国各地のフィールドに様々なフィッシングスタイルやカルチャーが根付いている。このご当地シーバスに、常日頃から水辺で探求を続けるアングラーたちが向き合う姿を追うドキュメンタリーシリーズが、YouTube VARIVAS TVの『SEABASS MATCH THE FIELD』だ。
今回紹介する8作目の舞台は大分県。実釣に臨むのは、関西都市型河川をホームとする前田大介さんと新拓也さんだ。実釣は2025年10月。2人で秋のランカーシーバスを追う。
実釣は関西の都市型河川をホームにするシーバスエキスパートの前田大介さん(右)と新拓也さん。
新「僕はもともと鹿児島で釣りをしていたけど、大分に来るのは3回目。鹿児島からは意外と遠いんですよね。何年も前の記憶をたどりながらになるので、ほぼ初めてみたいな感じです」
前田「僕は初めての大分。航空写真を見ながらもうワクワクしかない」
共闘で大分のランカーシーバスを追い詰めていく。まず、2人がとりかかったのが釣り場探しだ。
フィールドは大分県内を流れる自然河川。
実釣初日は夕方からスタートし、暗くなるまでサオを出さずに釣り場探しに時間を費やす。だが、立ち禁や駐車スペースなどの関係で、追い返されることも。思い通りにいかないのもアウェイの宿命だ。
結局、22時すぎに実釣を開始するが、大きな手がかりをつかむことなく初日を終える。
航空写真で可能性のありそうなポイントを読み、流れや地形、ベイトの存在を確認。ランカー捕獲の手がかりを探る。
フィッシングスタイルが異なる2人。“MATCH THE FIELD”に深みを与える
この動画の興味深いところは、2人で同じエリアを攻めているが、2人のフィッシングスタイルが異なる点だ。
新さんはメタルバイブレーションやシンキングペンシルなどスタンダードなシーバスルアーをメインに釣りを組み立て、タックルもそれに合わせたセッティングだ。
新「デイで使うリールはハイギア。今日は多分、流心のゲームになると思うのでPEラインは飛距離重視で0.8号を巻いています」
前田さんはビッグベイトを投入するストロングな釣りも得意。実釣2日目のスタートも大きめのペンシルベイトが結ばれた強めのタックルを用意した。
前田「ちょっと強気というか、PEライン1.2号にリーダーは25lb。大きめのルアーも投げてみようというところで。キャスト時の指の負担軽減も含めてラインは太めです」
2人が使用するPEラインがアバニシーバスマックスパワーPE X9(バリバス)。リーダーはシーバスショックリーダー[フロロカーボン](バリバス)だ。
新「アバニシーバスマックスパワーPE X9はダイレクト感があって、鉄板(メタルバイブレーション)と相性がすごく良いです。ボトムの地形や変化を把握するのもX9は得意です」
アバニ シーバス マックスパワーPE X9(バリバス)
●号数(Max.lb):0.8(18)、1(23)、1.2(25)、1.5(33)●巻き数:150m●編み数:9●カラー:ホワイトパープル●価格:オープン
CORE-INPUT製法により優れた耐久性と扱いやすい適度な張りを発揮。Vertical Braid工法(縦編み)により流れを受けてもラインがたわみを軽減し、超低伸度で水中の情報や小さなアタリが感知可能。流れの中でもルアーを意のままに操り、ランカーシーバスとの真っ向勝負を制するためのシーバスゲーム専用PEラインだ。
シーバスショックリーダー[フロロカーボン](バリバス)
●lb(強度kg):10(5)、12(6)、16(8)、20(10)、22(11)、25(12.5)、30(15)●カラー:ナチュラル●長さ:30m平行巻き●価格:1600円~2100円(税抜き)
プレミアムフロロカーボンを採用し、感度、強度、耐摩耗性など実釣で欠かせない性能を最高レベルで実現。伸びの少なさはボトム系や、ジャークベイトなどのキビキビ系ルアーの操作性を高めることができる。エキスパートのテクニカルな釣りに応えるシーバスゲーム用フロロカーボンリーダーだ。
分業で見つけたランカーシーバス捕獲の手がかり
新さんは地形や流れを探り、前田さんはアピール力のあるルアーで魚を呼び込む釣りを展開する。
移動中にベイトフィッシュが溜まるエリアを見つけると、前田さんはビッグベイトが結ばれたタックルに持ち替えた。
前田「見えるベイトが大きそうなので、ビッグベイトでやってみます」。ベイトタックルによるビッグベイトゲームも前田さんの得意とするところだ。
前田「ビッグベイト用にチューニングされたプロト(実釣時)のPEラインを使っていますが、まずライントラブルが少ない。巻く、流すといった操作でラインスラックをしっかり出してもルアーのアクションを邪魔せず、ルアーが素直に扱えるPEラインです」
スイムベイト PE SMP X8(バリバス)
●号数(Max.lb):3(50)、4(70)、6(90)、8(120)、10(150)●巻き数:100m●カラー:ダークグレー●価格:オープン●発売:2026年6月予定
キャスト負荷の大きいビッグベイトやスイムベイトを安心して投げられる強度と、高切れのリスクを低減する優れた耐久性を持ち合わせるSMP原糸を採用。しなやかな糸質でビッグベイトの艶かしいアクションを最大限引き出し、バリバス独自の特殊コーティングで優れた耐摩耗性も実現する。ラインカラーはダークグレーで逆光でも視認性が高く、ルアーのコントロール性能が向上。水中では高いステルス性を発揮するビッグベイター注目のPEラインだ。
するとメタルバイブレーションを巻いていた新さんにコノシロがスレがかり。前田さんが投げるビッグベイトはマッチ・ザ・ベイトのルアーセレクトだ。
前田「ジャストやね。これに付いてるんやったら出るで。あとはタイミングやな」
新「これは希望が持てたぞ」
ベイトフィッシュが居て、喰うタイミングに合わせられればランカーは出るはずだ。
地形を読み解き、的確なルアーローテでランカーを仕留めた新さんの一撃!
コノシロが居るエリアでメタルバイブレーションを投げていた新さんは、ボトムの地形と底質を把握していた。
新「40mくらい沖は水深2mくらいでブレイクがある。ボトムに硬そうななにかがある。大きめの石がゴロゴロしてる感じで。こういうのを把握するのに、低伸度で感度の高い(アバニ シーバス マックスパワーPE) X9は有利ですよね」
ここで新さんはルアーをメタルバイブレーションからディープランナータイプのシンキングミノーに替える。
新「クランビットで探っていたんですけど、そんなに深くないし、ブレイクがありそうなのでレンジがドンピシャのセットアッパーで」
キャストして着水後、巻いて潜らせジャークを入れるとチリチリチリッとドラグが鳴る。
新「んっ!? いや、違うか?」
すると突然走り出し、ロッドがのされる。
新「いやっ、シーバスかも! 跳ねない…何だろう? でかい、でかい!」
力強い引きをみせる巨魚が沖で水面を割ると本命であることを確信。
新「ブレイクで喰いました。いいサイズ」
大分釣行待望の1尾目は80cmを軽く超えるランカーだ。
メタルバイブレーションでボトムの地形を把握し、ミノーのジャークでランカーにたどりついた。
前田「教科書どおりやね。さすが。オレもやる気が出た(笑)」
シーバスアングラーにとっては、してやったり感あふれる1尾でそれはこの一言に集約される。
新「デイでこれはうれしすぎる(笑)」
大分のシーバスフィールドのポテンシャルの高さが顕になったシーンでもある。
ヒットルアーはショアラインシャイナーZ セットアッパー125S-DR(DAIWA)。
豊富なベイトフィッシュ。好フィールドが遠征アングラーを悩ませる
さらなるランカーを求めて2人の実釣は続く。だが、そう簡単には応えてくれない。
前田「初日から何本かの川を河口から上流まで見て、流域によってベイトが違うという印象ですね。河口はイワシ。中流がサヨリ。中流の上めはコノシロ。さらに上はアユが居るんでしょうけど、色んなルアーや釣り方を用意しないといけないと感じてます」
初めての大分。好フィールドゆえに絞り切れないという難しさもうまれてくる。
初日夜に見つけたサヨリ。種類、数ともに豊富なベイトフィッシュが釣り人を悩ませる。
実釣3日目も前日にランカーを仕留めたエリアに入るが、コノシロの気配はない。あっという間に夜を迎え、実釣のフィナーレを飾る釣り場に選んだのは、橋の明暗部だ。
新「ここまでやって一番可能性が高そうな場所」
前田「もう、ここに賭けましょう」
セイゴが反応する状況で、125mmのシンキングペンシルを投げていた前田さんのロッドが大きく曲がる。
シンキングペンシルのサイズを上げ、直後にヒットしたのが61cmのマゴチ。
自己記録更新のマゴチを釣った前田さんは、さらにヒラメも捕獲。フラットフィッシュが釣れるということは、ベイトフィッシュも居る! ということは…その後の連発劇の詳細は、動画を確認してほしい。
難しいからこそ釣れたときの喜びは大きい! シーバス釣りの本質が映し出されるドキュメンタリーは必見!
前田「初大分。普段釣りをしてる場所とは景色が全然違うし、ベイトも色んな種類が居て、釣り方もビッグベイトからスタンダードな釣りまで楽しめる。また、来たいフィールドですね」
新「今回、大分のシーバスを凝縮したところをある程度楽しめたと思います。あとは難しさがあるからこそ、解けたときの喜びを改めて感じることができました」
実釣後のコメントだ。
釣果だけではないシーバス釣りの本質を楽しんだ2人。
今回紹介する『SEABASS MATCH THE FIELD8 in 大分』は、全編で釣れ続くイケイケの内容ではなく、シーバスを探す2人の姿を映し出すシーンも多い。
好スポットに目星をつけても立ち入り禁止などの情報不足が遠征アングラーの行動を制限する。
可能性のある釣り場を探し、状況に応じてルアーやタックルを替え、最適解を導き出す! まさに“MATCH THE FIELD”の奥深さを2人が体現し、その楽しさが伝わる内容だ。
単に釣れれば良いではなく、価値ある1尾を獲る! そのために2人が披露した思考や戦略の数々は、各地のフィールドで役立つはずだ。
シーバス釣りの魅力を伝えるドキュメンタリーであり、レベルアップを目指すシーバスアングラーにはハウ・ツー動画としてもおすすめの一本だ。
スタイルの異なるシーバスエキスパート2人が経験値の低いフィールドをどう攻めるのか? レベルアップを目指すシーバスアングラーが参考にしたい必見の動画だ。
アングラープロフィール
新拓也(しん•たくや)
九州出身の若きシーバスエキスパート。現在は関西をホームに腕を磨き、シーバスタックルの開発にも携わる注目株の一人だ。ショアからの釣りを基本とし、とくに都市型小規模河川の釣りの知識と経験が豊富。また学生時代にはバチの研究に勤しみ、バチ抜けパターンにも一家言を持つ。VARIVASフィールドスタッフ。
前田大介(まえだ•だいすけ)
近畿エリアをホームグラウンドにショアからランカーを追うシーバスハンター。マッチ・ザ・ベイトを基本に状況に応じて小型ルアーからビッグベイトまで巧みに操り、ときには基本度外視のルアーセレクトで魚を引き出すなどシーバス釣りの可能性を探求し、その魅力を発信している。VARIVASフィールドスタッフ。
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