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「え、想像以上にやばい」海水は飲むな。←この言葉を甘く考えるととんでもない目に…遭難しても絶対に海水を飲んではいけない理由が怖すぎる。

それだけ水があるなら、「海で遭難しても海水を飲めばいいのでは?」と思うかもしれない。しかし、海水は水分補給には使えない。むしろ大量に飲むと脱水を悪化させる危険がある。その理由を分かりやすく解説する。

●文:ルアマガプラス編集部

地球の表面の約7割は水で覆われている。

それだけ水があるなら、「海で遭難しても海水を飲めばいいのでは?」と思うかもしれない。しかし、人間が直接飲める水って、たったの0.01%しかない。

なぜ海水を飲むのは危険なのか・・・

海水は塩分が濃すぎる

海水の約96.5%は水で、残りの約3.5%は塩類だ。一方、人間の体液の塩分濃度は約0.9%。海水は人間の体液と比べて、かなり塩分濃度が高い。

ここが最大の問題となる。

海水を飲むと大量の塩分が体内に入るため、人間の体は余分な塩分を尿などで外へ出そうとする。しかし、人間の腎臓には海水魚のように大量の塩分を効率よく排出する能力がない。

そのため、海水を水分補給の代わりに飲み続けると、体内の水分が失われ、脱水が悪化してしまう。「水を飲んでいるのに、さらに水不足になる」という不思議なことが起こるのだ。

海水を飲むと喉がさらに渇く

海水を飲んだ直後は、口や喉が濡れるため、一時的に潤ったように感じる。しかし、大量の塩分が体内に入ると血液中のナトリウム濃度が上昇する。すると脳は水分が不足していると判断し、さらに強い喉の渇きを感じるようになる。

そこで再び海水を飲めば、さらに塩分を摂取することになる。

海水を飲む

体内の塩分濃度が上がる

さらに喉が渇く

また海水を飲む

遭難時にこれを繰り返すのは非常に危険だ。大量に飲むと「高ナトリウム血症」の危険も。海水を大量に飲めば、単に喉が渇くだけでは済まない。血液中のナトリウム濃度が異常に高くなる「高ナトリウム血症」を引き起こす可能性がある。

症状が重くなると、強い喉の渇きやだるさだけでなく、意識障害やけいれんなどが現れることもある。さらに海水は飲料水として衛生管理されていない。海水中には細菌やウイルス、さまざまな汚染物質が含まれている可能性もあるため、塩分以外の面から見ても直接飲むべきではない。決して甘い考えで海水を飲むのはやめておこう。

じゃあ、なぜ海の魚は大丈夫?

ここで疑問になるのが魚だ。

人間は海水を飲めないのに、なぜ海水魚は海の中で普通に生活できるのか。その秘密が「浸透圧調節」だ。一般的な海水魚は、自分の体液よりも濃い海水の中で生活しているため、そのままでは体内の水分が失われてしまう。

そこで海水を飲んで水分を取り込み、余分な塩分を主にエラなどから排出している。さらに尿の量を抑えることで、大切な水分が体外へ逃げるのを防いでいる。つまり海水魚には、海水の中でも体内の水分と塩分のバランスを維持できる仕組みが備わっているのだ。

淡水魚は逆のことをしている

実は川や湖に暮らす淡水魚では、海水魚とは逆の問題が起きている。淡水は魚の体液より塩分濃度が低いため、水が体内へ入りやすい。そこで淡水魚は大量の薄い尿を出しながら、エラなどから必要な塩類を取り込んでいる。

同じ「魚」でも、海水魚は水分を失わないようにする。淡水魚は入りすぎた水分を排出する。暮らしている環境によって、まったく違う調節をしているのだ。

海水浴で少し飲んだ程度なら?

海水浴をしていて波をかぶり、少量の海水を飲んでしまうことは珍しくない。少量を誤って飲んだ程度なら、健康な人では通常それだけで深刻な問題になるわけではない。口の中が塩辛ければ真水ですすぎ、水分を補給すればよい。

ただし、大量に飲んでしまった場合や、強い吐き気、頭痛、意識がおかしいなどの症状が現れた場合は医療機関への相談が必要となる。無理に自分で吐かせることは避ける。

遭難しても海水は飲まない。海で遭難すると、目の前には大量の水が広がっている。それでも海水を直接飲んではいけない。水分を確保するなら、雨水など安全に利用できる水を集めたり、適切な装置を使って海水を淡水化したりする必要がある。

海水から真水を得る場合も、単純に沸騰させるだけでは塩分は取り除けない。蒸発した水蒸気を別の場所で冷やして回収する「蒸留」が必要になる。

海水の大部分は確かに水だ。しかし、人間にとっては塩分濃度が高すぎる。そのため、喉が渇いたからといって海水を飲み続ければ、水分補給になるどころか脱水を悪化させる危険がある。

一方、海水魚には余分な塩分を排出し、水分を維持するための特殊な仕組みが備わっている。

目の前に大量の水があるのに飲めない。一見すると不思議だが、人間と海水魚では体内の塩分と水分を調節する能力が大きく違うことが、その理由だ。

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