
今回は、ロックフィッシュで大活躍。釜石さんの愛竿と呼んでも過言ではない「ツララ エルホリゾンテ70」について記事にした。釜石さん目線のインプレッションを見ていこう。
●文:釜石佑哉
エルホリゾンテ70
G’Day!!
「トラベルナースKAMA」こと、TULALAフィールドスタッフの釜石佑哉です!今回は、2026年7月末に久しぶりの再生産・出荷となった「エルホリゾンテ70」を紹介します。
エルホリゾンテ70との出会い
私がこのロッドを手に取ったのは、函館に住んでいた3年前。目的は、北海道でのボートロックフィッシングでした。当時は毎週のように、函館から室蘭まで片道約2時間半。往復5時間かけて通うほど、ボートロックにハマっていました。
なんといってもたまらないのが、ロックフィッシュ特有の、
「カンッ!」
という明確なバイト。その瞬間に思い切りフッキングし、魚が根に潜ろうとする力をロッドで受け止めながら、一気に引き離す。この一連のやり取りが、とにかく気持ちよかったです。
エルホリゾンテ70を手にするまでは、スピニングロッドのグリッサンド72を使用していました。もちろん、ロックフィッシングではスピニングタックルが有利な場面もたくさんあります。
しかし、岩礁帯を積極的に攻める釣りや、ヒット直後に根へ潜ろうとする魚を狙う場合には、ベイトタックルが強いと感じる場面が多くあります。そこで私が選んだのが、エルホリゾンテ70でした。
「ロックフィッシングでベイトタックルを使うメリット」
① ヒット直後に魚を根から引き離しやすい
ロックフィッシュとのファイトは、掛けてから最初の数秒が勝負です。アイナメやソイ、ハタ類などは、ヒットすると一気に根へ潜ろうとします。
ベイトタックルはロッドとリールを一体にして握り込みやすく、太いラインにも対応したパワーのあるリールを選びやすいのが特徴です。ヒット直後から強く巻き上げ、魚に主導権を渡さず浮かせられるため、根ズレによるラインブレイクを防ぎやすくなります。
一度潜られましたが出てきてくれた室蘭のシマゾイ。ロックフィッシュはストラクチャーに身を潜めているため小さいサイズでも潜られることが多々あります。
② ボトムの変化を把握しやすい
ロックフィッシングでは、ただルアーを底まで沈めればよいわけではありません。岩、砂、海藻、根の隙間など、ルアーが今どのような場所にあるのかを把握することが重要です。
ベイトタックルではスプールに親指を添えながら操作できるため、
・リグが岩に当たった感触・岩から砂へ変わった感触・ルアーが根から外れた瞬間・魚が触ったわずかな違和感
といった情報を受け取りやすくなります。根掛かりを避けながらボトムを丁寧に探る釣りとの相性は抜群です。
沖縄の久米島で釣ったバラハタ。
ダイビングをしたことがある人はわかると思いますが、ボトムはとても複雑で簡単にルアーが根がかることが想像できると思います。特に南西諸島の珊瑚礁の混じるボトムは特に根掛かりやすい地形です。
そのため、スロージギングのようにボトムをタイトに攻める場合にて上記の理由からベイトリールが良いと考えます。このバラハタもブレードジグで底を舐めるように攻めているとヒットしてきました。そして潜られそうになりながらもエルホリゾンテ70のバッドパワーで取った一匹です。
③ ピンスポットを正確に狙いやすい
ロックフィッシングでは、
・岩と岩の隙間・岸際の張り出した根・テトラの際・海藻の切れ目など、魚が潜んでいそうな場所へ正確にルアーを送り込む必要があります。ベイトリールは、キャスト中に親指でスプールの回転を調整できるため、低い弾道で狙った場所へルアーを入れやすいのが特徴です。
魚の活性が低いときには、着水位置が1mずれただけで反応がなくなることも珍しくありません。狙ったポイントへ正確に撃ち込めることは、大きなアドバンテージになります。
周りが釣れない中、壁際に正確にキャストして釣れた50UPのアブ。
冬の厳しい時期だったため、全てキャストが決まらないと出てくれませんでした。ゲーム性が高いからこそ釣れた一匹は嬉しいですね。ちなみに北海道ではアイナメをアブラコ・アブと呼んでいます。諸説ありますが、アイナメは北海道では油がのる魚、アブラウオと呼ばれており、それが鈍ってアブラコ・アブと呼ばれるようになったようです。自分は呼びやすいのでいつも「アブ」と呼んでます。
④ 太いラインを扱いやすい
根ズレのリスクが高いロックフィッシングでは、一般的なライトゲームよりも太いPEラインやリーダーを使用することがあります。
ベイトリールは太いラインを巻けるモデルが多く、強いタックルを組みやすいのがメリットです。大型のロックフィッシュを掛けたときにも、ラインの強度を生かして強気のファイトができます。
「切られないための太さ」だけでなく、「魚に主導権を渡さないための太さ」を選べるのも、ベイトタックルの魅力です。
ビッグワームに食いついてきたクロソイ。不意の大物にも耐えられるラインセッティングが必要です。
⑤ フォールを細かくコントロールできる
ロックフィッシングでは、ルアーを持ち上げて落とすリフト&フォールや、岩の隙間へ落とし込む釣りを多用します。
ベイトリールなら、親指でスプールを押さえる「サミング」によって、フォールスピードを細かく調整できます。ルアーを一気に落としたり、ブレーキをかけながらゆっくり見せたりと、状況に合わせたフォールが可能です。
着底後、すぐにクラッチを戻してアクションやフッキングへ移れる点も、手返しのよいボートロックでは大きなメリットになります。
「スピニングタックルが有利な場面もある」
もちろん、すべての状況でベイトタックルが有利というわけではありません。・5g以下の軽量リグを使う・軽いルアーを遠投したい・向かい風の中でキャストする・細いラインで繊細に狙う。このような場面では、スピニングタックルの方が快適です。
例えばオーストラリアで使い分けるなら、大型のフラットヘッドやハタ類を根周りで狙う場合はベイトタックル。
BreamやWhitingを軽量ルアーで狙う場合は、スピニングタックルが扱いやすくなります。大切なのは、どちらが優れているかではなく、狙う魚やポイント、使用するルアーに合わせて使い分けることです。
なぜエルホリゾンテ70だったのか
数あるベイトロッドの中で、私がエルホリゾンテ70を選んだ理由。それは、ロックフィッシュを根から引き離せる強さと、さまざまな釣りに対応できる汎用性を併せ持っていたからです。エルホリゾンテ70は、7フィートのヘビーバーサタイルロッド。
ティップにはルアーを投げたり操作したりするための柔軟性があり、ベリーからバットには大型魚の引きを受け止める強さがあります。テーパーは、ファーストとレギュラーの中間に当たるレギュラーファースト。
ファーストテーパーの操作性と、レギュラーテーパーの曲がりやすさをバランスよく備えています。この絶妙なテーパーによって、ボトムを探るワームの釣りからプラグ、ビッグベイトまで、幅広いルアーに対応できます。
①7フィートという絶妙な長さ
エルホリゾンテ70の全長は、その名前のとおり7フィート。ボート上でも取り回しやすく、キャスト、ルアー操作、フッキング、ランディングまでスムーズに行える長さです。
短すぎないため飛距離を確保でき、長すぎないためピンスポットへのキャストや縦方向の操作もしやすい。ボートロックでは、足元へルアーを落とす釣りだけでなく、岩礁帯へ向かってキャストする場面もあります。その両方に対応しやすい7フィートという長さは、実際に使っていて非常に扱いやすかったです。
②柔軟なティップと強いバット
エルホリゾンテ70は、ただ硬いだけのパワーロッドではありません。キャスト時にはティップからベリーがしっかり曲がり、ルアーの重さをロッドに乗せて投げられます。
一方、魚を掛けると強いバットが残り、根へ向かう魚の動きを止めてくれます。ロックフィッシュの「カンッ!」というバイトからフッキングし、そのまま魚を根から引き離す。この釣りで求められる一連の動作を、一本で気持ちよく行えるロッドです。
繊細さだけを追求したロッドでも、軽さだけを追求したロッドでもありません。魚を掛けたあとにしっかり曲がり、最後まで安心してファイトできる。エルホリゾンテ70は、そんな強さとタフさが魅力のロッドです。
③幅広いルアーを扱えるヘビーバーサタイル性能
公式スペック上のキャストウェイトは7〜120g。小型のミノーから4ozクラスのビッグベイトまで視野に入る、非常に広い対応範囲を持っています。
もちろん、すべての重量を同じような使用感で扱えるわけではありません。それでも、釣り場で予想外の状況に遭遇したときに、「このロッドなら何とかできる」と思える対応力があります。
ロックフィッシングだけに特化した専用ロッドではありません。しかし、ボートとオカッパリ、ワームとプラグ、国内と海外など、一つのジャンルに縛られず幅広い釣りを楽しみたい人にとって、この汎用性は大きな魅力です。
④遠征にも持ち運びやすい仕舞寸法
エルホリゾンテ70の仕舞寸法は130cm。国内外への遠征を想定した設計になっており、ロッドケースへ収納しやすいサイズです。
車へ積み込みやすく、宅配便で釣り場や宿泊先へ送る際にも扱いやすい。函館から室蘭へ通っていた頃のように、車で長距離を移動する釣りはもちろん、飛行機を利用する遠征でも大きなメリットになります。
国内外のさまざまな場所で釣りをしてきた私にとって、魚を掛ける性能だけでなく、「次のフィールドへ持っていきやすいこと」もロッド選びの重要な条件です。
⑤エルホリゾンテ70のスペック
・全長:7フィート・アクション:レギュラーファースト・仕舞寸法:130cm・リアグリップ長:32.5cm・ロッド重量:219g・モノライン:最大30lb・PEライン:最大6号・キャストウェイト:7〜120g。
幅広いルアーを扱える柔軟性と、大型魚に正面から向き合えるパワーを兼ね備えたスペックです。
⑥こんな人におすすめしたい
エルホリゾンテ70は、次のようなアングラーにおすすめしたい一本です。
・ボートロックで大型の根魚を狙いたい・魚を根から強引に引き離せるロッドが欲しい・ワームから大型プラグまで幅広く使いたい・ボートとオカッパリの両方で使用したい・国内外の遠征へ持っていけるパワーロッドを探してる
・一本でさまざまな魚や釣り方に挑戦したい
特定の釣りだけに特化した鋭いロッドというよりも、初めて訪れるフィールドや、何が釣れるか分からない遠征先で頼りになるロッドです。
ツララの公式WEBページにエルホリゾンテ70の詳しい説明があるので読んでみてください。
まとめ
ロックフィッシングでベイトタックルが活躍する最大の理由は、「掛けた魚が根に潜る前に、主導権を握って一気に引き離せること」だと思います。根魚との勝負は、ヒットしてから最初の数秒。その瞬間にしっかりフッキングし、強いバットで魚の動きを止め、根から引き離す。
エルホリゾンテ70には、そのためのパワーと操作性があります。そして、このロッドの魅力はロックフィッシングだけではありません。ワーム、ミノー、ジグ、ビッグベイト。ボート、オカッパリ、国内遠征、海外遠征。
一つのジャンルに縛られず、さまざまなルアーやターゲットに挑戦できる懐の深さがあります。私にとってエルホリゾンテ70は、函館から室蘭まで毎週のように通い、ボートロックに夢中になっていた時間を支えてくれた一本です。
久しぶりの再生産となった、このタイミング。強くてタフで、さまざまなフィールドへ連れていけるベイトロッドを探している方は、ぜひエルホリゾンテ70を手に取ってみてください!それでは、また次の釣行で!
Good fishing!!
エルホリゾンテ70を使ったファイト動画はこちら
釜石佑哉(かまいし・ゆうや)
トラベルナースとして働き、日本各地を釣り歩くエクストリームアングラー。現在はオーストラリアへ看護留学をしながら、合間で釣りをする日々を過ごす。ツララフィールドスタッフ。
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