
“絶対にマネしないでください!”。この言葉がなくても、絶対に×10くらいマネしない動画を紹介しよう。これまで数々の生物の毒を自ら試してきた平坂寛さんのYouTube『世界最強の猛毒魚「オニダルマオコゼ」に刺されてみた【※捕獲は素手で】』だ。あらゆる魚類の中でもっとも強力な毒を持つ魚に刺されると、どのような症状が現れるのか? 生き物の毒の専門家にしかできない検証は想像以上にヤバかった! 絶対に刺されたくないと思う必見の動画だ。
●文:ルアマガプラス編集部
過去には死亡事故も! 最怖の猛毒魚! その捜索から捕獲まで
世界最強の猛毒魚といわれるオニダルマオコゼは、脊索動物門硬骨魚鋼カサゴ目オニオコゼ科の魚で小笠原諸島や奄美大島以南のインド洋、西太平洋海域に分布。
このオニダルマオコゼを捕まえて、自ら毒を注入し症状を経過観察するという動画がYouTube 平坂寛『世界最強の猛毒魚「オニダルマオコゼ」に刺されてみた【※捕獲は素手で】』だ。
平坂「今日は沖縄の海で、なんとハブの10数倍もの毒性を持つ最強の猛毒魚、オニダルマオコゼを素手で捕まえて刺されます」
平坂「オニダルマオコゼの毒性は魚類界最強で、過去には死亡事故も起きている世界的にみてもとびっきり危険な魚です」
平坂さんの解説によると英名はスコーピオンフィッシュ。サソリ魚(怖っ)。背ビレにたくさんの毒針を持ち、磯遊びなどで誤って踏みつけると大惨事になるらしい。
平坂「魚なんか踏んづけないでしょ、って思うじゃないですか。アイツに限っては踏んづけるんですよ」
それはオニダルマオコゼの採捕シーンを見ればわかる。
平坂「ひざ下くらいしかない水深にサンゴと砂があってサクサク歩けるようなところに危険な魚が居ます。なにやら白っぽい」
平坂「これ、オニダルマオコゼです。白っぽい部分が頭で、これはかなりわかりやすいほうです。オニダルマオコゼはストーンフィッシュという名前を持っていて石化けするんです」
これでわかりやすいほう? 意識していなければ、これは踏んじゃう。
平坂さんはこの猛毒魚を素手で捕獲。
平坂「皆さんは絶対マネしないでください。毒は背ビレにあるので、お腹側にそーっと手を差し込む」
最強の猛毒魚は逃げもしない。
平坂「捕まえられても動かない。僕は岩ですと言い張る。でもお腹はやわらかい」
こうしてみると最強の猛毒魚とは思えない愛嬌がある。尾ビレのある岩だ。
背ビレの膜に隠し持つ棘。根元に毒が詰まった袋。踏んだらアウト!
平坂さんはオニダルマオコゼの最恐の毒針を解説。
オニダルマオコゼの毒は背ビレにある。背ビレの皮が押し下げられると毒針が露出。
平坂「ヒレの膜が鞘になっているんですね。この背ビレのトゲトゲすべてに毒があります。怖いですね。ここを真上からバンッと踏みつけちゃうとおおごとになると」
平坂「毒針の正体は背ビレを支える骨格の一部で、毒針の根元に毒が詰まった袋が付いてて、そこへ圧がかかると毒液が絞り出されるという仕組みになっています」
この背ビレの棘は刺さっただけでも間違いなく痛い! さらに毒液を出すとは、まさに最恐だ。
魚類界最強の毒性は本当か? セルフ人体実験の経過観察がヤバい!
平坂「さあ、これに刺されましょうか。さあ参りましょう」
今回の動画の目的がこれ。セルフ人体実験でオニダルマオコゼの毒性を検証する。
平坂「頼むぞ、最強の毒を打ち込んでくれ。入った。もう一発!」
平坂さんは左手に2回、最強の毒を自ら打った。絶対にマネしてはいけない行為だ。
平坂「なるほどね、これは最強だわ。痛みでガクガク震えてます」
苦痛で歪む表情。手も震える。「この人がこの痛がり方ってマジでヤバい痛みなんだ」、「平原さんがこれじゃあ、我々一般人じゃ気絶する」などコメント欄をみると視聴者も驚きを隠せないようだ。
平坂「典型的な魚の刺毒の痛みですね。一番近いのはオニオコゼ。カサゴ目の魚はヒレに毒を持っているものが多くて、同様の痛みですけどレベルが違う」
平坂「刺した直後は親指の付け根だけがジンジン痛かったけど、今は手の甲から指先まで痛みがどんどん広がっています」
この後も「ゴンズイの症状にも似ているんですけどもっと痛いね」、「ギンギン骨に響くような痛みです」など経過観察が続く。
6分経過。
平坂「汗がすごい。脂汗というか冷や汗というか。脂だなこれは。小さなトンカチで小刻みに骨を叩かれるような痛さで脇も痛い。毒を体内に取り込むとリンパ節が腫れて、これが痛いんです」
2時間経過 手の腫れが半端ない。毒のカクテルで様々な症状が!
平坂「激痛です。手がパンパンです。腫れだけでなくしびれと痛みによる拒絶反応で指が曲がらないです」
平坂「刺されたところは紫色。これは内出血です。オニダルマオコゼの毒はいろんな種類の毒が混じった毒液のカクテルで、内出血を引き起こすような毒液も入っているようですね。
疲れたんでひと眠りしようと思ったんですけど、横になると痛みが増す。リラックスして副交感神経が優位になると痛みが増します。
ゴンズイとは痛みの持続力と絶対値が全然違う。2本の毒針をコントロールして刺してこれ。踏んで5、6本ぶっ刺さって体重かけてしまったらどうなるか」
動画を見ればその激痛具合がリアルに伝わる。
平坂「腫れ方はトビズムカデやオオスズメバチに近いですけど、痛みはもっと上です」
様々な有毒生物の毒性を体感し、比較できるもの平原さんのすごいところ。発熱の症状も現れる。
平坂「病院に行きたいし痛み止め飲みたいですけど、経過観察できなくなる。そもそもこんなことやっておいて、医療従事者の手を煩わせるわけにはいかないですからね」
動画では痛みを和らげる対処療法なども解説。単に奇抜な行動で注目を集める動画とは一線を画する。
7時間経過 痛みの山は超えるがほかの魚の毒にはない総合的な症状が出る
平坂「手はパンパンで熱を持ってきました。手首も腫れてます。6時間すぎたころからスッと痛みが引いてきました。まだジンジン痛いですけど山は越えたという感じですね。物事も理路整然と考えられるようになってきました」
平坂「快方に向かっていくと思いますが、熱は38℃を超えてゾクゾク悪寒がします。手の腫れ、内出血、倦怠感、発熱、悪寒、胃腸の調子も良くない。魚の毒では体験したことのない総合的な症状が出てますね」
12時間経過 腫れやしびれは残るが日常生活に戻れる程度に回復
平坂「相変わらず手は腫れて、触るとまだ痛いですが、料理や運転など両手を使わないとどうにもならない作業を除けば、ある程度日常生活に戻れそうです。だるさはあるけど睡眠もとることができたし、まぁひと段落しましたね」
12時間で外に出られるほど回復。
動画では経過観察がもっと詳細に語られ、苦悶する表情や動作から最強の毒性が伝わってくるのでぜひ視聴を。
平坂「昨日捕まえたオニダルマオコゼを放しにきました。大きいものは1匹1万円以上で取引される高級魚で味もすごくいいんですけど、まだ左手が十分使えないので捌くことができない」
おすすめは鍋らしい。
平坂「このへんは海水浴客も来ないところなので、まあ踏み抜くことはないでしょう。ありがとう。帰っていいよ。いや、鈍いな。今度はもうちょっと上手く隠れるように」
オニダルマオコゼに刺されないためには? 有毒生物から身を守るために平坂さんの動画をチェック!
平坂「そろそろ白状しますけどオニダルマオコゼに刺されるのは2回目なんです」
動画終盤で平原さんは驚きの告白。ピースはまだできない。
平坂「一回めは手のひらに乗るくらいの小さい個体で、ひどい症状は出なかった。ミノカサゴと変わらないくらい。
ただ、先人たちの報告や被害に遭われた方の手記をみると、オニダルマオコゼの実力はこんなもんじゃないだろうと、今回ちゃんとした記録を取るために立派な個体に刺されてみたわけです」
コメント欄にも「沖縄です。海水浴場で刺され、2週間高熱、激痛、腫れが断続的に続きました」、「刺されて半日はうめき声しか出ないほどの痛みでした。喋れること自体奇跡です」と視聴者の体験談も寄せられている。
海水浴場で刺される…身近な危険生物だ。
平坂「今回は毒針2本と決めていたけど、不慮の事故だと、例えばサンダルで踏みつけて、一度に毒針が4、5本刺さったら今回よりも多量の毒液を注入される可能性があります」
実際に毒針はサンダルを貫通し、毒液があふれ出る。
平坂「ショックで失神して倒れたら浅瀬でも溺死の可能性も十分考えられます。暖かい海、とくに南西諸島のリーフで遊ぶときは裸足やサンダルではなく、ソールがしっかりしたウェーダーやマリンブーツを着用して海に入るようにしましょう。
オニダルマオコゼを見つけたら触らずに遠巻きに観察してください。見るぶんにはめちゃめちゃ可愛い魚ですからね
平坂「平坂がこの程度ですんでるなら自分も大丈夫だろうなんて思って、マネをするようなことは絶対にやめてくださいね」
動画の最後には改めて注意のアナウンス。怖いけど興味深くて面白い約33分の動画は必見だ。
また、今回のオニダルマオコゼのようにアナタの身近な自然にも有毒あるいは凶暴な生物は必ず居る。平坂さんも動画でゴンズイやオオスズメバチに刺されたり、スッポンに噛まれたりしている。
平坂さんのYouTubeチャンネルから「これ、いつもの釣り場に居るな」という危険生物をチェック。相手を知れば防御策にもつながるはずだ
72時間後には患部を触ると痛むが、車の運転や釣りなど日常生活に支障がないほど回復したそうだ。
YouTuber紹介
平坂寛(ひらさか・ひろし)
生物ライターで現在はチャンネル登録者数100万人(2026年9月現在)を超える人気の生き物系YouTuberとしても活躍。これまで150種類以上の生き物の毒を体を張って試し、痛みや症状など毒性を記録。動画等で公開している。黒潮生物研究所客員研究員。TBS系列『情熱大陸』や『マツコの知らない世界』などTV出演も多数ある。
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