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「え!? そうなの?」「あなたは知ってる?」なぜ魚はみんな似た形なのか。水中で生きるためにたどり着いた“魚の形”の秘密。

魚は魚でしょ!普段意識しないと当たり前に思えてくる。しかし、どうして魚はあの形になるのか疑問に思ってみてほしい。そこには面白い真実が…

●文:ルアマガプラス編集部

魚はなぜあの形になるの?

「魚はなぜ魚の形をしているのか?」と考えたことはないだろうか?

サバもマグロもスズキも、種類が違えば大きさや色、ヒレの形は違う。それでも、頭が丸く、胴体が細長く、尾に向かってすぼまっていく、いわゆる「魚っぽい形」をしている。

ルアマガアンバサダーのゆーすけが釣ったシーバス(鱸)

さらに不思議なのが、魚ではない生き物まで魚に似た姿になることだ。

イルカは哺乳類。魚竜は爬虫類。サメとマグロも近縁ではない。それなのに、海の中を速く泳ぐ生き物には、驚くほど似た体型が何度も登場している。

なぜなのか。

「魚の形」が泳ぐのに都合がいい

答えは意外とシンプルだ。

水の中を効率よく進もうとすると、似た形に行き着きやすいからだ。

水は空気よりも密度が高く、泳いで進む生き物には大きな抵抗がかかる。体の形が水を大きく乱せば、それだけ泳ぐために多くのエネルギーが必要になる。

そこで有利になるのが、頭から胴体、尾に向かってなだらかに細くなる流線型の体だ。水の抵抗を抑えながら前へ進みやすいため、高速で泳ぐ生き物では特に有利になる。

実際、マグロ、アオザメなどのネズミザメ類、イルカ・クジラ、そして絶滅した魚竜は、互いに遠く離れた生物なのに、似た「高速遊泳型」の体つきを独立して進化させている。これは収斂進化と呼ばれる現象だ。

イルカは魚ではない。それでも魚に似ている

イルカを見ると、多くの人が「魚みたいな形」と感じるはずだ。しかし、イルカは魚ではない。魚はエラで水中の酸素を取り込むが、イルカは肺で呼吸する哺乳類。魚とは進化的にかなり離れた生き物だ。

それでもイルカは、海で暮らすようになったことで、流線型の体とヒレを持つようになった。

つまり、魚だから魚の形になったのではない。海の中を泳ぐのに適した体を進化させた結果、魚と似た形になった。

ということだ。これはイルカだけではない。アザラシやペンギンなど、海で暮らすようになった別系統の動物にも、泳ぐための似た形が見られる。

さらに驚くのが「魚竜」

そして、この現象をもっと分かりやすく見せてくれるのが魚竜だ。魚竜は、かつて海を泳いでいた爬虫類。魚ではもちろん、イルカの仲間でもない。

初期の魚竜には、細長く、トカゲのような体つきをした種類がいた。ところが進化が進むにつれて、体はより流線型になり、尾には大きな三日月形の尾びれを持つようになる。

最終的には、現代のマグロやイルカを思わせる姿にまで変化した。

研究では、魚竜が初期の「ウナギのような泳ぎ」から、より後半の体と尾を使う「マグロのような泳ぎ」へ変化していったことが示されている。

つまり魚竜は、

陸上の爬虫類に近い体
↓
海へ進出
↓
泳ぐ能力が重要になる
↓
より泳ぎやすい体が有利になる
↓
魚のような流線型へ

という進化をたどった。

マグロ、サメ、イルカ、魚竜が似ている理由

ここで面白いことが分かる。マグロとイルカは別の生き物だ。サメとマグロも別のグループだ。魚竜はさらに遠い爬虫類だ。

それなのに、海を高速で移動することに適応すると、

  • 流線型の胴体
  • 細い尾柄
  • 大きな尾びれ
  • 前方にあるヒレ

といった似た特徴が現れる。

研究では、マグロ、ネズミザメ類、現生のクジラ類、魚竜という4つの異なる系統が、非常によく似た高速遊泳型の体つきを独立に進化させたことが示されている。

これはまるで、進化が「水中を速く泳ぐ」という問題に対して、何度も似た答えを出しているようにも見える。

では、なぜ全部が魚の形になるわけではない?

もちろん、海にいる生き物がすべてマグロのようになるわけではない。重要なのはどんな場所で、どんな生活をするのかということだ。海底でじっとしているなら、高速遊泳に特化する必要はない。

ヒラメのように海底で暮らす魚は、平たい体になった。

ウナギのように狭い場所を進むなら、細長い体が便利だ。

クラゲのように泳ぐのではなく漂う生き物なら、そもそも魚のような形になる必要がない。

つまり、進化は「魚の形」を目指しているわけではない。

その環境で生き残るのに都合のいい形が選ばれていった結果、似た環境では似た形が生まれることがある。これが収斂進化だ。

「魚の形」は魚だけのものではなかった

考えてみれば、魚の形は魚だけの専売特許ではない。

マグロも、サメも、イルカも、魚竜も、別々の進化の道を歩んできた。それでも「水の中を速く泳ぐ」という同じ課題に向き合った結果、似た体型へたどり着いた。

だから、イルカを見て「魚みたい」と感じるのは、ある意味では正しい。ただし、それはイルカが魚に似たのではなく、魚とイルカがそれぞれ別の道から“泳ぎやすい形”へ近づいたということなのだ。

魚の形とは、魚だけの形ではない。水の中を速く進むために、進化が何度も選んできた「答え」だ。

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