
●文:ルアマガプラス編集部
ニゴイとは?
ニゴイは、コイ目コイ科に属する日本固有の淡水魚。「似鯉」という和名の通り、コイに似た姿をしているが、より細長い流線形の体型と、下向きについた口、一対の短い口ひげが特徴だ。全国の河川中下流域や湖沼に広く生息しており、ルアーへの反応がとても良いため、手軽に楽しめるゲームフィッシュとして近年人気が高まっている。
ニゴイの生態
おもに河川の中流域から下流域にかけて、流れが比較的あり、底質が砂や砂礫の場所を好んで生息する。雑食性であり、ふだんは川底を漁るようにして水生昆虫/貝類/藻類などを捕食している。一方で、小魚やエビを追いかけるフィッシュイーターとしての一面も持ち合わせており、これがルアーフィッシングの好ターゲットとされる所以。体長は大きいもので60cmを超えることもあり、そのサイズからは想像できないほどの力強い引きを見せる。
60cmを超えるサイズにも育ち、引きの強さを楽しめる。
ニゴイの釣りシーズン
ニゴイは基本的に一年を通して狙うことができる。しかし、水温と活動量が密接に関係しており、釣果を出しやすいシーズンが存在する。
ハイシーズン(4月~11月)
春になり水温が上昇し始めると、ニゴイは越冬していた深場から浅場へ移動し、積極的に餌を探し始める。とくに産卵期を迎える初夏は荒食いすることが多く、ルアーへの反応がもっとも良い時期。夏から秋にかけても高活性な状態が続き、数釣りが期待できるシーズンとなる。
厳寒期(12月~3月)
冬になり水温が低下すると、深場や流れの緩やかな場所に集まって活動が鈍くなるため、釣るのは難しくなる。しかし、まったく釣れないわけではなく、水温が比較的安定している場所や、日中の水温が少しでも上がるタイミングを狙えば、口を使う個体と出会うことは可能。
ニゴイの釣り方
ニゴイをルアーで専門に狙う釣りは「ニゴイング」と呼ばれ、手軽さとゲーム性の高さから人気を集めている。
ミノーやスプーンなどさまざなルアーで狙えるニゴイ。
ニゴイング
バスフィッシングやトラウトフィッシングのタックルを流用して手軽に始められるのが魅力。ニゴイが川底の餌を漁る習性を利用し、ボトム(川底)を意識した釣りが基本となる。ルアーをキャストし、底まで沈めたら、底をコツコツと叩くようなイメージでゆっくりとリールを巻くのがもっとも効果的な誘い方だ。
仕掛け例
- ロッド: 6ft~7ftのライト~ミディアムライトクラスのスピニングロッド(バスロッド/トラウトロッドなど)
- リール: 2000番~2500番クラスのスピニングリール
- ライン: ナイロンライン4lb~8lb/PEライン 0.4号~0.8号にフロロカーボンリーダー(4lb~8lb)を結束
- ルアー:
- スプーン: 5g~7g程度。ニゴイングの定番ルアー
- 小型クランクベイト: 潜行深度が1~2m程度で、ボトムノックさせやすいもの
- メタルバイブレーション: 5g~10g程度。リフト&フォールでの誘いも有効
- スピナー: ブレードの回転でアピールする。ただ巻きで使いやすい
ニゴイの食べ方
白身魚で味自体は悪くないものの、「小骨が多い」「泥臭いことがある」という2つの点から、食用としてはあまり一般的ではない。しかし、適切な下処理と調理法を選べば、美味しく食べることができる。とくに水のきれいな場所で釣れたニゴイは臭みも少ない。
美味しく食べる場合には泥抜きなどの下処理をしっかり行う必要がある。
唐揚げ/天ぷら
ニゴイ料理の代表格。三枚におろした後、ハモの骨切りの要領で皮目から細かく包丁を入れて骨を切断(骨切り)する。こうすることで、揚げた際に骨が気にならなくなり、サクサクとした食感で美味しく食べられる。
蒲焼き
骨切りしたニゴイを開き、甘辛いタレをつけて焼く調理法。ウナギやアナゴの蒲焼きのように仕上げることで、川魚特有の風味とタレの香ばしさがマッチする。ご飯のおかずにも最適だ。
つみれ汁
骨切りが面倒な場合にもっともおすすめなのが、すり身にしてしまう方法。フードプロセッサーなどですり身にし、味噌汁や醤油ベースの汁に入れることで、骨を気にすることなくニゴイの出汁と旨味を堪能できる。
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