
●文:ルアマガプラス編集部
ホンモロコとは?
ホンモロコは、コイ科タモロコ属に分類される淡水魚。本来は琵琶湖の固有種であったが、食味がとても良いことから、現在は山梨県の山中湖や長野県の諏訪湖など、全国各地の湖沼やダム湖に移植された。上品な風味を持つことから、料亭などで扱われる高級魚として知られている。
元々は琵琶湖の固有種であったが、近年は山梨県などの湖でも見られるように。
ホンモロコの生態
一年中、湖や池の沖合でプランクトンを捕食しながら群れで回遊している。産卵期である春(3月~5月頃)になると、水深1m未満の浅場にある水草やヨシ帯に大群で押し寄せて産卵する。この時期はホンモロコを釣る絶好の機会となるが、資源保護のために禁漁期間が設けられている水域も多いため、釣行前には必ず確認が必要。体長は10cm前後にまで成長する。
ホンモロコの釣りシーズン
メインシーズンは春(3月~5月)
産卵のために浅場に大群で集まる春はとても釣りやすいシーズン。ただし、前述の通り禁漁期間や区域が設定されている場合が多いため、事前の確認が不可欠だ。未来の釣りのためにも、ルールは必ず守るべきである。
ホンモロコの釣り方
繊細なアタリを捉えることが釣果を分ける。ウキ釣りや投げ釣りがおもな釣法となる。
川の小物と同じようにウキ釣りなどで狙えるホンモロコ。
ウキ釣り
ホンモロコ釣りの中で最もスタンダードなスタイル。ノベ竿を使い、小さなアタリに集中して1匹ずつ掛けていく趣のある釣り方だ。繊細な釣りだけにこだわりの仕掛けを使う人も多い。初心者は道糸~ウキ~ハリまでが全てセットになった市販品からスタートしても良いだろう。
仕掛け例
- 竿: 3.6m~5.4m程度の渓流竿やヘラ竿(軟調子)
- 道糸: ナイロン 0.4号~0.6号
- ウキ: 玉ウキ/トウガラシウキなどの小型で高感度なもの
- ハリス: ナイロン/フロロカーボン 0.2号~0.3号
- ハリ: タナゴバリ/袖バリ 2~3号
- オモリ: ごく小さなガン玉や板オモリ(ウキの浮力に合わせて微調整する)
- エサ: 赤虫/白サシ/紅サシ
投げ釣り
回遊してくる群れを効率的に狙うために、専用のサビキ仕掛けを使った投げ釣りも有効。エサを付けるのが少々面倒だが、一気に2匹、3匹と釣り上げることができるかもしれない。竿を三脚に立てかけ、穂先にアタリ鈴等をつけてじっくり待つスタイルだ。
仕掛け例
- 竿: 1.8m~3.0mのライトゲームロッド/コンパクトロッド等
- リール: 小型スピニングリール 1000~2000番
- ライン: ナイロンライン 1~2号
- 仕掛け: 市販のモロコ用サビキ仕掛け(ハリ2~3号 ハリス0.3号前後)
- オモリ: ナス型オモリ 3~5号
- エサ: 赤虫/紅サシ/白サシ等
ホンモロコの食べ方
淡白で上品な味わいを持ち、骨も柔らかいため丸ごと食べられる。さまざまな調理法でその美味を堪能できる。
ホンモロコは高級魚として料亭などでも扱われるほど。
素焼き
ホンモロコの味をもっともシンプルに、そしてダイレクトに味わえる食べ方。軽く塩を振って炭火やグリルでじっくりと焼き上げる。香ばしい香りと、ほろ苦いワタの風味が絶品だ。
天ぷら
サクッとした衣と、ふっくらと蒸された身のコントラストがたまらない。揚げたてを塩や天つゆでいただく。子供から大人まで誰もが喜ぶ定番料理だ。
佃煮
醤油/みりん/砂糖などで甘辛く煮詰めたもの。山椒の実などを加えると、さらに風味が引き立つ。作りたてはもちろん、味が染みた翌日以降も格別の美味しさだ。
南蛮漬け
素揚げしたホンモロコを、唐辛子を効かせた三杯酢に漬け込む。酢の効果で骨まで柔らかくなり、さっぱりと食べられる。野菜と一緒に漬け込むことで、栄養バランスも良くなる。
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