ルアマガ・モバイル伝説の連載”林圭一のバス釣り 温故知新”無料再掲載中!【林さんありがとうございました】



あまりにも早すぎたプロフェッサーの死

2016年も残すところあと20日ほどです。

釣りメディアの仕事に携わっているがゆえに、ついつい “この業界にとって今年最も大きかったニュースはなんだったろうな” などと、この時期になると考えてしまいます。

自然に頭に浮かんだのが、2月27日に林圭一さんが亡くなられたことでした。

はやし・けいいち 日本のバスフィッシングに黎明期をもたらした偉大なるパイオニア。80~90年代にトップトーナメンターとして活躍する傍ら、本場アメリカのルアーやテクニックを積極的に国内に紹介し、フリッピングの伝道師としてあまりにも有名。1996年に自身のブランドケイテックを設立。氏の性格を体現する妥協のないものづくりで世代・国境を越えて愛用される名作を数多く世に送り出している。2016年2月27日、満56歳にて逝去。

間もなく36歳、来年でこの業界で仕事をして10年になる私。

実は林さんとお仕事をさせていただいことはありません。

私のなかで林さんは、この仕事に就く前は “メディアに登場する方” 、就いた後も、いつもベテランの諸先輩が担当をしていたので、 “メディアに出ていただいている方” でした。

そんな決して林さんと縁故が深くなかった私が、どうしてかつて『ルアーマガジン』本誌にて連載していた「林圭一のバス釣り 温故知新」を、ルアーマガジンモバイルにて再掲載したいと思ったのかを今回は少しだけ書かせていただきたいと思います。

現在、ルアーマガジンモバイルのスペシャルコンテンツのひとつとしてどなたでも(有料会員登録をされていない方でも)閲覧できる「林圭一のバス釣り 温故知新 Memorial」。こちらは『ルアーマガジン』2010年8月号より始まった、全23回の連載の再録+1回になります。

林圭一ではなく、諸先輩が語る「林さん」

先述したように、林さんとはお仕事をしたことがない私。実はお会いしたことも、お話をしたことも、撮影用にルアーをお借りしてお礼のメールを送ったことすらありません。

2月のフィッシングショー大阪が終わったのちの訃報は、瞬く間に関係者に伝わり、間もなくして諸先輩が「もちろん(葬儀には)行く」と連絡を取り合っていたことを記憶しています。

この時点から、その諸先輩から、 “林さんとの思い出” が語られ始めました。

「怖かった」「厳格だった」という感情に結びついた記憶から、

「妥協を一切許さない人だった」「大変多くのことを学ばせていただいた」「自分ら世代にとっても憧憬の人であり、そんな人を初めて取材した時は感激した」とそれに続く感謝の言葉群。

びっくりしました。

人が人の思い出を語るときに、 “ここまで悪いことがひとつも出てこない人がいるものなのか” と。

そして、

そんな諸先輩が尊敬した林さんのことを、私のようによく知らない方に、伝えて行くべきなのではないだろうか、と思い始めました。



その内容自体が温故知新だった連載

その後、当然各雑誌は追悼企画の準備をし始めました。

こんなことを書くと編集長に怒られそうですが、『Basser 2016年5月号』の追悼特集は、再発見の連続で素晴らしいものでした。

私が配属されているルアーマガジンモバイルでも何かできないか?

と言っても、ルアマガモバイルは林さんの取材をしたことがありません。

メディアに素材(過去に撮った林さんの写真など)がなかったのです。

ここで、かつて『ルアーマガジン』本誌にて連載していた「温故知新」のことを思い出しました。

日々の更新作業の合間に、掲載されていたバックナンバーを発掘していくと



おもしろい!!

文章が上手!!

絵が上手すぎる!!

陸王で川村光大郎さんに勝っている!!

林さんってこんなお茶目な人だったの!?

と、こちらも再発見の”嵐”!!

ますます林さんのことを知ってもらいたい気持ちは強まり、

すぐさま本誌の編集長に「この連載をルアマガモバイルで再掲載したいです!」と相談しました。

とは言え本誌の連載。「過去記事とは言え、無料での掲載は難しい」。正直、このように言われるのでは?とも心配しました。

なので、逆に「ぜひ」とお願いされたときは、涙が出るほど嬉しかったのを覚えています。

「第24回」は当時の担当者による新作記事

さて、この記事が「温故知新」の紹介であるならば、その中身について語るべきなのでしょうが、今回はあえてしておりません。

連載をご覧いただき、ぜひみなさんで林さんを発見・再発見してください。

あ、でもひと言だけ。

当時「温故知新」の担当をしていた、諸先輩のひとり、フカポンさんが寄稿してくれた “第24回” (本誌未掲載)は、ぜひ、最後に読んでください。
(最新話から表示されますので、第1回からお読みいただくためには、ページ最下部のバックナンバーからおすすみください)。


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