佐々プロと言えば、記憶に残る名勝負がある。それがタイトルにもある、徳島・旧吉野川で行われた2017THE WILD CARD。その年の秋に行われる本戦・Basser Allstar Classicの予選大会という位置付けで、およそ20選手が参戦。本戦に出場できるのはわずかに1選手(=優勝者)のみという狭き門を突破したのが佐々プロだった。
佐々一真(さっさ・かずま)
1989年7月20日生まれ(29歳)、AB型。熊本県出身・山梨県在住。右投げ・ベイト/スピニング共に左巻き。スポンサー:マルチブック、シマノ、ガーミン、ハヤブサ、センターフィールド。JBトップ50参戦年数:4年目。2014JB河口湖B第3戦優勝、2015JBマスターズ第2戦三瀬谷ダム優勝/JB山中湖第3戦優勝/JB河口湖A第3戦優勝。2019トップ50ゼッケンNo.8。
※今記事は2019年2月ルアーマガジンモバイルに掲載されたました。情報は当時のものです
滝汗必至の7月下旬キューヨシ…『さっさ・かずま』の勝ちルアーとは?
7月28日、タフを極める灼熱の一戦。流れが期待できるリバー戦とはいえ、日中には水温気温共に30度の大台へと迫り、バスの反応はごくごく鈍い。選手の多くが攻め手にあぐね、リミットを揃えることはおろか1尾を仕留めることにも苦戦を強いられる。そんな中、唯一の5尾リミットメイクを果たし、実に5224グラムものビッグウェイトを持ち込んで、見事に優勝を果たしたのが佐々プロだった。
「といっても、5尾カツカツ。終了間際に2尾を追加して、即ウェイインへ向かうという非常に過酷な試合でした(汗)。使ったのは…」。
マスター・オブ『野良ネズミ』。ブームを牽引した火付け役
そう、佐々プロは、現在に続く野良ネズミブームを表舞台へと引き上げた立役者。在野では陸っぱりのムーブメントも存在した一方で、過酷な究極の舞台におけるウイニングルアーとして確実に機能したことは、日本全国のアングラーに強烈な印象を与えたに違いない。
なぜ、そのシーンで野良ネズミを登板させたのか。真夏の昼過ぎ、太陽は真上から燦々と照りつけシェードはごくわずか。まんじりとカバーに潜むバスの鼻先へ、ワームをごくスローに落とし込む。そんな釣りを連想しがちだ。
リグは、いわゆるノーシンカーだが、落とし込まず、スローでもない
「午前中に仕留めた3尾は、ノーシンカーとスモラバでした」。6.5インチカットテールワームのノーシンカーとC-4ジグ1.8グラム+アンクルゴビー2.5インチが機能。その他、ファットイカもノーシンカーで使用したという。
野良ネズミもリグで形容するするならばノーシンカー。しかし、活躍のレンジは他とは異なり表層、いわばトップウォーター。使い方は「ごく細かな連続ドックウォーク」がメイン。タテ方向ではなくヨコ方向で、それも移動距離は短めとはいえ高速だ。
野良ネズミ[ティムコ]
ルアマガモバイルってなに?
その名のとおり、実売部数ナンバーワンの釣り雑誌『ルアーマガジン』のモバイル版。
とはいえ、雑誌の企画を流用、そのままモバイルに落とし込んだわけではありません。ルアマガ本誌がじっくりとチェックする参考書なら、ルアマガmobileはいわば毎日使う教科書。
あの湖では“今”、どんな場所でどんなルアーが釣れているのか? 月に一度発売される雑誌にはたくさんの情報を掲載することはできますが、残念ながらまさにこの“今”の部分をお伝えすることができません。
インタ…