いや、スイマセン。今回紹介するアジングロッドはお世辞にも万人に勧められる。そんなロッドではございません。アジングが好きでア道に傾倒し、迷い込んだ諸兄に勧めたいそんな1本を今回はピックアップさせていただきます。そう、あの関西のアジング名手、藤原真一郎さんが監修した宵姫 天シリーズのまさに極みでありキワモノがこちらです。
人馬一体。いや、人竿一体。アジング道を求める漢ならこの高みを目指せ!
遡ること2018年に自身が開発に関わった宵姫 天シリーズを使い、ルアーマガジンソルト誌のアジング王と呼ばれる対戦アジング企画でファイナリスト、そして優勝を実力でもぎ取ったのが、関西アジング界の雄・藤原真一郎さん。その二代目アジング王の藤原さんが、そのタイトルを奪取後に発表して手掛けた極みロッドが、今回紹介する「宵姫天S48AL-solid」。
2019年シーズンのアジング王の開催は諸事あってまだ開かれておりませんが、2020年には開催を期待したいコンペティションなのです。が、それはおいといて、宵姫天シリーズのスペックの高さは、すでに証明されており、アジング好きアングラー界隈では、ザワザワしていた気になるブランドだったと推測されます。
Profile
藤原真一郎
ルアーマガジンソルト誌アジング王企画二代目王者。がまかつの人気ロッドブランド、宵姫シリーズの開発にも携わる、アジングの名手。Fシステムなどのリグを生み出し、理論と釣りが噛み合う稀有なアングラー。宵姫天シリーズのデザインなどは、まさに藤原さんの先鋭的なアジング理論の発露とも言える。
宵姫 天シリーズはワンハンドキャストを主体としたグリップエンドが極端にショートでレーシーなスタイルになっており、まさに藤原さんが求めるアジングロッドの形を体現した先鋭的なデザインになっています。
6ft台や、ベテラン勢が好んで使うことの多い5ft前後のモデルは、その先鋭的なショートグリップデザインとは裏腹に、扱ってみると、実は思いのほか、アジングビギナーであってもしっくりくる操作性を体現しており、触ってみると名手・藤原さんのやりたいことがすぐわかるデザインにはなっています。とはいっても、アジング中級者、上級者向けのエンスーモデルであったことは否めません。
そこに投入された5ftを切る4ft8inというワンハンド・ショートグリップデザインの宵姫天。さすがに、万人に「ええよ!」とはオススメできませんが、アジング道を邁進するマニアの皆様には、是非に触っていただきたいロッドではございます。
ア道の深みにハマったアングラーへ手にとってほしい1本
ショートレンジ、軽いジグヘッド。ハイプレッシャーフィールドでの攻防。五感を研ぎ澄まし、軽いリールとこの「宵姫天S48AL-solid」で、フィールドを掌握する。道具との一体化が求められる、そんなアジングの極みともいえる釣りを展開できるポテンシャルをこのロッドは持っています。
僅かな潮の流れを読み、軽いジグヘッドの僅かな違和感を捉えてアジをフックセットしていく….。アジングにエクスタシーを感じる変態系アングラーの皆様なら、まさに「整う」こと間違いなし。開発者の藤原さん….恵比寿さんみたいな顔で、えげついロッド作りはるでぇ…と、笑みがでてくるそんな1本だと小生は思うのです。
ポンと買える値段帯ではありませんし、1本目に選ぶロッドでもありません。ああ、俺のアジングの乾きが癒やされない、潤わない…なんて、ア道に迷い込んだアングラーのみなさまに、ぜひ使っていただきたいところですネ。