第3の新マイキー「スリークマイキー(ジャッカル)」誕生秘話



ジャッカル伝統のジョイントベイト・マイキーの名を受け継ぐ第3のモデルが誕生。その名も『スリークマイキー』。開発を手がけたのは、あの名作・カワシマイキーを世に送り出した房総半島リザーバーの手練、川島勉さん。ここでは2004年から始まった17年に及ぶマイキー半生記と共に、新作モデルの開発ストーリーをお届けしよう。

【Profile】
川島 勉/かわしま・つとむ
言わずと知れた房総半島リザーバーの凄腕スーパーローカル。切れ味鋭いシャープな目線と共に現場で叩き上げた開発モデルは数多く、ポンパドールにシザーコーム、そしてもちろん躱マイキーなどいずれも後世に残る超人気作だ。本業の美容師との二刀流は今なお輝きを増し続けている。



21世紀を代表するジョイントベイトの系譜

『躱(=カワシ)マイキー』といえば、今や誰もが知るジョイントベイトの定番だろう。

2010年に発売されて以降、サイズやカラー共に続々とラインナップを増やしてきたことは、その人気ぶりを象徴。

リリースから10年を経た今なお現場の最前線に君臨している。

JACKALL(ジャッカル) 躱マイキー ピンクバックパールストライプ 140mm / 31.5g
全長:140mm / 自重:31.5g
タイプ:フローティング
フック:ST36BC #4
¥4,771
2020-10-19 11:20

川島「フロントボディにウェイトを内蔵して前傾姿勢に。湾曲リップと共にカバー回避性能を高めた一方で、より深く潜らせることができるカバークランキングモデル。オリジナルモデルにあたるマイキー同様にただ巻きで簡単に使える一方で、ひと巻きで確実に水を掴んで派手なアクションと共に潜行してくれるのがメリットです」

Mikey/Mikey115 – FRESH WATER バス釣り |JACKALL|ジャッカル|ルアー
ルアーメーカー JACKALL ジャッカル FRESH WATER バス釣りルアー製品「 Mikey/Mikey115 」のページです。琵琶湖の湖岸に本拠地をもつJACKALLより、ルアーの使い方やバス釣りの攻略法・釣果などを動画、ブログでご紹介します。

躱マイキーはいわばオリジナルマイキーのファインチューン版。

水面直下など表層を主戦場とするマイキーに対して、躱マイキーはシャロークランクの領域まで踏み込んだモデルに仕上げられたものだ。

川島「当初は双方を使い分けていたんですが、竿を立てればマイキーのレンジも攻略できるので、いつの間にかカワシマイキーが主力になっていきましたね。ただ、飛距離に関しては内蔵ウェイトの構成上、マイキーに分があります。それと巻きスピードを速めるならマイキーがいいかなと」

カバーの有無・レンジ・アクション・飛距離・スピードで使い分ける2つのマイキー。

それぞれが持つポテンシャルが、全国のフィールドで強い支持を受けてきたことは言うまでもない。

季節を問わず第一線で活躍するマイキーシリーズの実力

こちらは昨季2019年2月20日に行われたルアマガMOBILE三島湖シリーズ第3戦での1カット。日中気温は終始10度以下、時に0度にも迫る過酷な真冬の一戦で、川島さんが見事に仕留めたのがこの1尾。ヒットルアーはカワシマイキー。試合終了1時間前、水温が上昇するタイミングを見逃さず、目に見えるレンジを果敢に攻めた結果だ。実にお見事!

川島「ただ…皆さんに多くの支持をいただいたことは非常にうれしい事実なんですが…一方では、僕のカワシマイキーフィッシュが減って釣れない人になってしまうという現実も(笑)。実は2〜3年前から次なる手を打ち始めていたんです」

今度はカワシマイキーベースでチューニングを開始。

次なる作品は、どんな仕上がりを目指していったのだろうか。

よりタイトな動きを求め“滑らかなマイキー”へ

川島「カワシマイキーのアクションを抑えたかったんですよ。強めのウォブンロールから、よりタイトな動きに変えたほうがダマせる魚が増えるのではないかと。ただ…」

マイキーをチューンした時とは勝手が異なったのだという。

川島「ラインアイとリップの形状を変えればアクションは変わる…と思いきや、そもそもボディ形状が影響して思い通りのアクションが出ない。そこで一時はリップレスの方向へ進んでいったんですよ。でも、またこれが…」

アクションは弱くなっても、使い勝手が良くない。

元々『ただ巻きで釣れる』ことこそがマイキー伝統のコンセプト。

誰でも手軽にジョイントベイトを使えなくては意味がないと川島さんは策を練り直すに至った。

川島「一昨年かな、カワシマイキーの115を基盤リップに換装してラインアイの位置を替え、ロールが出ない理想の動きが出たんですよ。ただ、それは無骨な自作レベル…」

そこで、ジャッカルに製品化の相談。

当初の試作段階で仕上がったモデルが想像以上のレベルに昇華したものの、使い込んでいくうちにまた新たな問題が発生したという。

川島「理想のアクションが出ても、テールフックがあると暴れすぎて、デッドスローで思い通りのアクションが出ない。そこで敢えて、2フック化を提案。フッキング性能も問題なく、浮力も高いことが判明してアッという間に完成へと至りましたね」

川島さんが現場で叩き上げたコンセプトと、ジャッカルの優れた技術力の融合。強力タッグが築き上げたジョイントベイトは、伝統のマイキーの名を継承した。

川島「命名:スリークマイキー。『ツヤのある』とか『滑らかな』という意味を持つヘアスタイル用語ですね。『躱がクランクベイトだとしたら、スリークはシャッド』。そう考えてもらってもいいかもです」

川島プロデュースアイテムの名前の秘密

川島さん開発モデルの多くは、実は美容師用語からインスパイア。最新作のスリークマイキーも『ツヤのある、滑らかな』を意味するスリークヘアに由来している。

スリークマイキー115[ジャッカル]

全長重量タイプカラー価格
115mm19gフローティング全8色2800円(税抜き)

動き・サイズ・カラー。その全てが我が国・日本のフィールドにマッチ!

タイトなアクションで過度にプレッシャーを与えず、よりナチュラルを追求した第3のマイキーが完成。

障害物回避能力とハイアピールにこだわった躱マイキーとは対極を成す、タイトかつ中波動が信条。

デッドスローからファストまで緩急自在のスピードトリックも可能で、戦略の幅がさらに広がりそうだ。

●テール&フェザー:滑らかさとナチュラルの象徴

ごく自然なアクションをより際立たせるギミックのひとつ。

川島より柔らかな動きを演出できます。仮に消耗しても動きに影響はなく、ルアーとしての機能は存分にキープします」

●2フック:敢えての2フック! でもフッキング性能は万全!!

フックの数でフッキング率が向上するかのようにも思えるが、正解は否。

「独自形状のテールが水を蹴るような動き」を求め、敢えて3フック化は回避。

浮力も向上して理想の動きに。

●アクション:本物の小魚を追求した「ロール軽減&タイト」

リップは小ぶりなセミラウンドタイプを採用。

水を受ける面積が狭いリップが、鼻先のラインアイとの相乗効果でタイトなアクションを実現。

優れたボディバランスと共に川島さんの理想が追求されている。

●ウェイト:フロントボディに重心を配置しレスポンス向上に貢献

センターとリアのボディにウェイトは非搭載で、フロントのみに内蔵。

川島「飛距離はカワシマイキーに比べ若干犠牲になりますが、より滑らかかつ泳ぎ出しは抜群

完成された泳ぎのキーがそこに秘められている。

●トレブルフック:シャープなハリ先とスムーズな貫通力を発揮

川島「僕の開発モデルではチョップカットから搭載し始めたフッ素コートのフックを搭載しています」

カルティバ・スティンガートリプルのマジックフッ素コート、ST-36MF(オーナーばり)の#4を前後に搭載。

オーナー・カルティバ ST−36MF スティンガートリプル #4
号数:4号「ST-36」にマジックフッ素仕様が登場!●こだわりぬいたシャープな鈎先とオーソドックスなラウンドベンド形状に表面の摩擦係数を最大限まで抑えることができるマジックフッ素コーティングを施すことにより、初期掛かりからフトコロまでの貫通速度が一層向上。低活性時の触れるような微かなバイトやディスタンスのあるエリア、ディープエリアからのバイトでもフッキングへ導きます。使い慣れたサンロクの感覚はそのままに、貫通性能を向上。※掲載している商品の画像は代表画像を表示しています。また実物と色が違って見える場合があります。あらかじめご了承下さい。
¥ 643
2020-10-19 16:12

●内彫りボディ:鮮やかなカラーに生命感をプラス!

川島「お腹に肋骨があるかのように、ボディ内側が加工されているのはポンパドールやチョップカットでもありましたが、スリークは塗装も施されよりリアル」。

下から見上げるとまるで本物だ!

●カラーラインナップ:川島作品定番色も揃えさらなるリアリズム追求

全8色のいずれもがリアルなシルエットを追求した珠玉のカラー。

カワシマの名を冠するカラーを始め、スリークマイキー独自のカラーも。

ハーフミラーワカサギ
POLピンクバックオイカワ
ウロコホロ弱明滅ブラック
カワシマ白明滅ボーン
スリークワカサギ
スリークオイカワ
スリークボラ銀
スリークミエマス



シャッドライクなアクションを求めた理由

川島さんは「スリークマイキーはシャッド」だと語った。

ロールを抑えたタイトな動きであることも解説済み。なぜそのアクションを求めたのか。そこが気になる。

川島「イメージは、流れのある川で何かに引っかかっているビニール(笑)。流れを受け流して、より細かく揺れているのが理想でした」

び、ビニール? なぜなのか?

川島逃げる小魚って、よく見るとソレなんですよ。微妙に尾ビレを振って、大きく振っているわけではない。もちろんロールもないわけで、ウォブルも強くない

確かに、本物の魚は多くのルアーのように激しい動きはない。

川島「その動きは1ピースボディだと不可能なんです。独自のテール形状に仕上がったことで、よく見るとテールで水を蹴っているような泳ぎであることがわかるはずです」

薄く細いだけではなく、適度な重みによる水押し感。実に秀逸だ。

川島「これは僕ひとりでできるものじゃない。ジャッカルの技術力があるからこそ完成したモデルです」

小魚のリアル、それも我が国のベイトフィッシュサイズにマッチ。

『マッチ・ザ・ニッポン』のキャッチコピーはまさに言い得て妙だ。

川島流マイキーシリーズの使い分け

マイキーを原点とする名作3兄弟の系譜。川島さんならどう使い分けるのかを訊いてみた。

カバークランキングでここぞの一発!【躱マイキー】

躱マイキー ●2010年発売 ●川島勉開発

川島「レンジはオリジナル(=マイキー)とスリークの中間くらいで、1m前後が主軸。派手なアクションだけに、巻き抵抗が最も強く、速巻きはやや難しいですね。カバー周りでここぞの一発に」

水面直下を主軸に、遠投性能も◎【マイキー】

マイキー ●2004年発売 ●濱田禎二開発

川島「水面直下のレンジ攻略が主軸で、躱マイキーよりやや抵抗が軽いので速巻きもしやすいと思います。ウェイトのバランスもいいので遠投性能は一番優れていますよ」

タフった時に、スピードの緩急で! 【スリークマイキー】

スリークマイキー ●2020年7月発売●川島勉開発

川島「何よりナチュラルな動きで抵抗も軽いので、よりレスポンスは高いのが特長です。ただ巻きでの威力はもちろんですが、自分の意志通りにスピードの緩急を付けることができるので、よりタフな時に食わせの一手となるはずです」

SPEC比較

ルアー名全長(mm)自重(g)タイプカラーフック価格(円、税抜き)飛距離アピール力レンジ(m)巻き抵抗
マイキー オリジナル14032.0F30ST-36BC#43510垂直直下
11520.5F30ST-36BC#52810
躱マイキー オリジナル14032.0F17ST-36BC#43510~1.0
11520.5F14ST-36BC#53810
スリークマイキー11519F8ST-36MF#42800~1.5
9010.4F8ST-36MF#62400

サイズ別に2タックルでOK! 全マイキー共通使用タックル

115mm/90mm用

●ロッド:ポイズングロリアス168ML-LMグレイハウンド68、ポイズンアドレナ163M or 1610M(すべてジャッカル×シマノ)
●リール:メタニウム(シマノ)
●ライン:フロロカーボン14ポンド

140mm用

●ロッド:ポイズンアドレナ166H-SB(ジャッカル×シマノ)
●リール:メタニウム or アンタレス(共にシマノ)
●ライン:フロロカーボン14〜16ポンド

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