ソルトルアーフィッシングを楽しむ人って、リールはどのくらい持っていますか? ターゲットに合わせていくつも持ちたいけど、中々増やせなくないですか? そんな世知辛いサラリーマン事情(?)をどうにかするために福重がとった作戦は、汎用性の高いリールを使うということ! そうです。今回お買い物したリールは長く広く酷使する予定なのです!
【Profile】
ルアマガプラス編集部・福重
入社して何年立ったか忘れ始めたぐらいの職歴を持つ編集者。特に好きな釣りはバストラウトアジメバロックフィッシュ。パン派のB型。画像はイケメンだった頃のプリクラ。(現在は30%増量キャンペーン実施中)
奇しくも? 前回と同じメーカーのアイテムをお買い上げ↓
3000番で! 頑丈で! 安価なリールが欲しかった!
アングラーそれぞれのスタイルや趣味趣向によって変わるとは思いますが、色々な魚種の釣りをする人って、タックルはどうしてますか?
究極的にはそれぞれの魚種や釣りに合ったタックルセットを持ちたいわけですが、諸般の事情でそう簡単にもいかないですし、流用・併用・代用してませんか?
特にリールはサイズ(番手)と巻いてあるラインさえ合わせれば、色々な釣りに使い回せるので、ある意味、それを前提としたモノ選びの必要も出てくると思うんですよ。
今回のお買い物がまさしくそれでして、福重は、
・3000番
・頑丈
・安価
といった要素を重視しました。
というのも、
メインで使いたいシチュエーションが、ライトショアジギ、SLJ、ボートロックなどであることから、番手としては3000番。
どれも割とハードは釣り(力勝負)になりうるため、軽さよりも頑丈さを優先。
おそらく上記の3釣種に関しても、それぞれ年間2回ずついければ良いほうなので、コストパフォーマンスを意識したい
というわけです。
お眼鏡にかなったALXシータとはどんなリール?
アブ・ガルシア レボALXシータ 3000SH[ピュア・フィッシング・ジャパン]
【SPEC】
●自重:230g ●ギア比:6.2 ●最大ドラグ力:5.2kg 最大巻取り長:96㎝(ハンドル1回回転あたり) ●ボール/ローラーベアリング:7/1 ●ラインキャパシティ:PE:1.2号-150m ●価格:2,2000円
ということで、福重の求めた要件をクリアし、選ばれたのはアブ・ガルシアのレボ ALX シータでした。
実際のサイズ感と番手考察
番手に関しては見ての通りの3000番で、PEラインの1.5号が150m巻けるスプールが組み合わさっています。
4000番も考えはしたのですが、スプールがPEライン2号を220mも巻ける仕様でしたので、さすがにそのキャパシティは必要にならないかなーと思い。3000SHを購入しました。
ちなみに以前、同社のスーペリアを触った際に、同番手の他社製リールに比べて一回り大きい印象がありましたが、ALXシータに関しては比較的イメージ通りなサイズ感でした。
優れた強度を支える優秀な素材達
次は頑丈さについて。
強度が求められるリール全般に採用されているのと同様に、ALXシータにも高強度アルミ鋳造合金製のデュラメタルワンピースボディが採用されています。また、メインギアも高強度アルミで作られています。
ローター部分は、金属素材であるマグネシウムに匹敵する剛性を持つC6カーボンと呼ばれる材質が使用されています。ここをアルミにしないことで、強度を保ちつつも適度な軽さに収まっているのかなと思いました。
ちなみにベアリングは塩ガミしにくいソルトシールドベアリングが使われています。福重は他のリール(レボロケット)でもソルトルアーゲームはやっていますが、今の所トラブルレスですので、効果はあるようですね。
触った感じもガッチリしているので、これは期待できそうです!
これだけの機能で2マン以下!?
定価で2,2000円とかなり安い部類に入るリールで、ショップ価格では2,0000円を下回ると思われます。
スペック感は上で紹介したとおりですので、2万円でお釣りが来ると思うとかなりコスパがいいように思われます。
ギア比6.2:1
最大ドラグ力5.2
最大ライン巻き取り長(cm/ハンドル1回転)96
ボール/ローラーベアリング7/1
ちなみに、他社で言うと、DAIWAのカルディア、シマノのエクセンスBBやセフィアBBがだいたい同じ価格帯になるかとは思います。
唯一無二の個性「フリクションフリー構造」って!?
シータの名を最初に関したのは、今春発売されたレボMGXシータ。
こちらは福重が購入したALXシータよりも上のグレードでして、より軽さにこだわった作りとなっています。
そして後にこのALXシータがでているのですが、共通する個性的な構造があります。
それが、フリクションフリー構造です。
スピニングリールというのは、ハンドルを回すとそれに連動してローターが回転しつつ、スプールは上下(前後?)に動きますよね。
この動作を同時に起こすために、小さなスピニングリールのボディ内では、ローターの回転軸となるピニオンギアを貫通する形で、メインシャフトが前後に動き、スプールを動かすんです。
この時、貫通している、というのがポイントでして、従来設計の場合はピニオンギアとメインシャフトの接地面積がピニオンギアの長さ分いっぱいとなっていたんです。
すると、その分摩擦が働くことで、リーリング時の抵抗になるわけです(もちろんグリス等は塗られているとは思いますが)
この摩擦力がかかる部分を極力小さくして、リーリング時の抵抗を小さくしようとしているのが「フリクションフリー構造」なんです。
新構造では、ピニオンギアの両端のみがメインシャフトに触れるように設計されていて、ぐっと抵抗が小さくなっているんです。
実釣インプレ! これはヘビーローテーション確定です!
ALXシータを早速実戦で使ってきました!
まずはライトショアジギ。
50gくらいまでを投げるロッドと組み合わせてみましたが、何の違和感もトラブルも無く、投げ続けることができました。
残念ながらゲストしか釣れませんでしたが、ひたすら投げては巻いて…を繰り返しても、リーリングする手の疲労感が違いました。違いすぎて、余計ロッドを握る手のほうがつかれたくらいです(笑)
あとこれは今更感のある話になってしまいますが、「ロケットマネジメントスプール」の働きが凄い! ショアジギとの相性バツグンだと思いましたね。
ロケットラインマネジメントシステム
レボシリーズのスピニングリールに搭載されているキャストフィールに関わる構造で、スプールデザイン、オシレート機能、ベールの開き角度の三位一体で構成されています。
キャスト時の働きの流れはこんな感じです↓
キャスティング直後
勢いよくラインが放出している間は、スプールから放出されたラインは即座にベールにぶつかることで暴れを収束。第一ガイドを通る際に勢いを殺しにくくなっています。
ルアー飛行中
振り抜いた際の初速からどんどんライン放出スピードが低下していきます。この時、きれいに巻かれたラインはより自然にスプールから放出されるため、飛行中のルアーに余計な抵抗を与えにくくなっています。
失速時(~着水まで)
ルアーの勢いが完全に無くなり失速していく際にも、その形状がうまく作用し、スプールからは滑らかにラインが放出され続きます。
別の日にはボートロックでアカハタを釣ってきましたが、1ozシンカーのフリーリグでボトムを探っていく際に、フリクションフリー構造の恩恵を実感しました。
この釣り方ではロッドワークで起伏を乗り越えていく動作を繰り返すのですが、綿密に探りつつ、アタリを出し、吸い込ませるためには適度なスラッグ(たるみ)が超重要になります。
そんな時、ALXシータはハイギアリールであるにも関わらず、ピタッ! ピタッ! と、意図した通りの細やかなリーリングが出来たんです。
まさしくフリクションフリー構造だからこその操作感だと感じられました。
これはただ単に巻き感が軽い! というのはちょっと違くて、巻き始めから止めるところまでの抵抗感が一定と言えばいいのでしょうかね。ローターが軽いからレスポンスがいい、とは別次元の使用感でした。
また、アカハタは油断するとすぐに根に潜る魚。
そのため、フッキング直後はものすごい力の引張りあいとなりますが、そのお陰でALXシータのタフさを実感することができましたよ!
次はSLJやボートシーバス、サゴシ狙いなんかでドラグファイトをしてみたいです。
頑丈だし安いし個性的な機能もついているし…これはもうヘビロテ確定ですね!
ギア比6.2:1
最大ドラグ力5.2
最大ライン巻き取り長(cm/ハンドル1回転)96
ボール/ローラーベアリング7/1
でも来年出るという噂のゼノン。
もっと凄いんだろうなぁ…