アングラーの技量を問わず、バスとの出会いを確約してくれる心強い味方、我らがゲーリーワーム。そのさまざまなラインナップを、もっともっと有効活用するために、ゲーリーファミリーのそうそうたる面々が基本からシークレットまでをルアマガプラス読者に公開しちゃうのが当企画…なんですが、今回はいつもと違って特別編! 2020年のバスプロ選手権で見事栄冠を勝ち取った小森嗣彦さんに、今季多用したゲーリーワームBEST3、すなわちゲーリー・オブ・ザ・イヤー(G.O.Y.)を公開してもらいます!!
【Profile】
小森嗣彦
こもり・つぐひこ/JBトップ50の年間優勝3回。バサーオールスタークラシック優勝2回など、ビッグタイトルをことごとく手中に収めてきたトーナメントの申し子。2020年11月末開催のバスプロ選手権でも優勝を果たし、「強い小森!」健在を示した。
原点を見直した2020年
プロトーナメントに出場して24年目を迎えた今年、私の参戦しているJBトップ50はコロナ禍により全戦中止となりました。
これまでハイシーズンはトーナメントトレイルが生活の中心であり、全てでしたが、それが初めて失われてしまったのです。
だからといってプロアングラーである以上、立ち止まっているわけにはいきません。
緊急事態宣言が解除された以降は、この機会なくしてはできないことを行動に移そうと、これまでシーズン中になかなか行けなかったフィールドへと足を運びました。
自分にとってのバスフィッシングの原点を見直すべく、ローカルな釣り場へオカッパリで出かけることもしばしば。
釣りは3密を避けた新しい生活様式における恰好の趣味であり、どのフィールドも多くのアングラーで賑わっている印象でしたね。
そこで、トーナメントスタイルとは違ったアプローチを実践する。
たとえばフィールドコンディションありきではなく、投げたいルアーありきの視点でフィールドに立つなどしていると、また新たなテクニックやアイデアが湧いてきました。
しかし試合の現場から離れれば離れるほど、私のアイデンティティはやはりトーナメントから成り立っているのだと痛感したのも事実です。
そんな2020年、私に多くのバスをもたらしてくれたゲーリーワームBEST3を紹介いたします。
【3位】6.5inカットテールワーム
圧倒的な飛距離と集魚力を誇るビッグバスのエサ的存在
カットテールといえば、誰もが1パックは持っているだろう絶対的信頼を置けるワーム。
ですが、6.5inというサイズに関して正直に言うと、実は私自身、今まであまり使い込んでいませんでした…。
6月にロケで池原ダムへ行ったときのこと。
普段4inで実践しているリザーバーの定番ノーシンカーワッキーを、でかバス狙いということで6.5inにしてみました。
立ち木に遠投して、フォールからの回収中にトゥィッチ。
するとロクマルクラスの群れが奪い合うようにチェイスしてきたのです。
釣れたのはその中の一番小さい…と思っていた魚でしたが、これが61cmもあってびっくり!
飛距離も集魚力も半端ない6.5inカットテールはその後もよく釣れましたので今年のランキングからは外せません。
【6.5inカットテールワーム用タックル】
●ロッド:KOMCLUSION 68LS(コンクルージョン)
●リール:レボMGXシータ2000SH(アブ・ガルシア)
●ライン:ザルツTHE BLACKフロロカーボン4lb(ラインシステム)
【2位】4inカットテールワーム(#410シラウオ)
東西のビッグレイクで機能したマッチ・ザ・シラウオの新定番!!
3月に入って、いくつかのモデルに追加された新色シラウオ。
なかでも4inカットテールワームは、サイズもシルエットもまさに「シラウオ」そのものでしょう。
そしてシラウオカラーは特に早春に強い!!
これはもう使う前からとても楽しみでした。
実際、コロナ禍直前に行われたオールスタークラシックではこのワームのおかげで上位に入賞できました。
その試合ではマスバリを少し頭寄りにかけたネコリグで使用し、カーブフォール中心のスイミングと着底後はシェイクで誘いました。
その後、シラウオカラーの4inカットテールは琵琶湖ガイドでも釣果を伸ばすことができましたよ。
【4inカットテールワーム用タックル】
●ロッド:KOMCLUSION 68LS(コンクルージョン)
●リール:レボMGXシータ2000SH(アブ・ガルシア)
●ライン:ザルツTHE BLACKフロロカーボン4lb(ラインシステム)
【2020G.O.Y. 1位】ディトレーター
スモラバトレーラーだけじゃもったいない! 沈む虫にもなるし、バックスライドもこなす、マルチなスモールワーム!!
ランキング? そんなの1位はいつの時代もレッグワームでしょ!
と言いたいところですが(笑)、9月の当連載でも紹介したディトレーターのノーシンカーが2020年の小森的G.O.Y.です。
昨年から巷で流行中の沈む虫。
そのテクニックにベストマッチのディトレーターは今年、大活躍してくれました。
フック順付けのノーシンカーでは触角とツメを自発的に震わせながら沈み、逆付けのネイルリグに仕立てれば軽くバックスライドもできちゃうこのワーム。
タフな真夏の桧原湖、亀山ダムなどで確実に釣果を伸ばすことができたし、厳しいときにはダウンショットでもホントよく釣れましたよ!!
【ディトレーター用メインタックル】
●ロッド:KOMCLUSION 68LS(コンクルージョン)
●リール:レボMGXシータ2000SH(アブ・ガルシア)
●ライン:ザルツTHE BLACKフロロカーボン4lb(ラインシステム)
●スモールラバージグ使いの名手として知られる青木大介プロが、スモールラバージグのポテンシャルを最大限に引き出す為に開発。特徴は2本の触角と大きな爪。
●その触角は大介シェイクやタカシェイクのような超小刻みなシェイクに敏感に反応し、その微波動で弱小生命体としてバスに認識させることができ、フォール時にも自然にバイブレーションを出すことによりハイプレッシャーレイクのバスを見事に騙す事ができます。
●さらに、触角による左右の微波動に加え、大きな爪による縦方向のアクションが生み出す波動をバスに伝えること…