デジタルカウンター付きのリールって、使ったことはありますか? 福重はついにデビューしちゃいました! 無くても困らないけどあったら便利! 楽しい! というお話をさせてください!
ルアーマガジン編集部・福重
入社して何年立ったか忘れ始めたぐらいの職歴を持つ編集者。特に好きな釣りはバストラウトアジメバロックフィッシュ。パン派のB型。画像はイケメンだった頃のプリクラ。(現在は30%増量キャンペーン実施中)
デジタルカウンター付きリールを使ってみたかった! だってカッコいいんだもん…
その名の通り、リールの上面に液晶画面が設けられていて、そこに映る情報のおかげでもっともっと魚が釣れるかもしれないデジタルカンター付きのリール。
どんな情報が映るの? というのはあとに話すとして、福重が実際に購入したリールがコチラ!
マックスDLC (アブガルシア)
【MAX DLC スペック】
- ハンドル:ダブルハンドル
- 自重:230g
- ギヤ比:5.8
- 最大ドラグ:5kg
- ライン:PE1.5号200m
アブガルシアの汎用両軸受リール、すなわちベイトリールのマックスシリーズの1台です。
なんでコレが欲しかったのか…
もちろん、その機能が便利そうだな、というのはありますよ?
でも根源にある理由はもっとシンプルです。
なんかカッコいい!
ちょっと考えてみてくださいよ。
アナログな道具に、最先端メカが乗っかっている感じですよ!?
それもちょっと不格好というか、若干無理がある感じの形状!
なんというか、塚本晋也監督の映画『鉄男』とか永野護大先生のFSSに出てくる『ランドアンドスパコーン』とかに通ずるものがある気がするんです!
冷静に考えると、ベイトリールって液晶画面を乗っけるためにはできてませんからね。
でも逆にそれがいい!
なんならもっと不格好でもいいくらいですよ!?
どうですこのデザイン!
上手くまとまってるようでよくよく考えるとちょっとダサい感じ…最高でしょう!
これだけで気分がアガるってもんですよ!
カッコいいだけのリールと言えば↓も要チェックです!?
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リールとしての基本性能
どんな感じのリールか見ていきましょう。
スプール
まずこのリール、スプールが外せません!
サイドプレートをパット見た限りでは抜けそうですが、こちらは電池を入れる場所。
そのため、複数のスプールを用意して釣りの内容やトラブル時に交換する、といった運用方法はできなくなっています。
でもこの欠点は、多くの電動系リールが同様に持ち合わせている特徴です(一部例外アリ)
ブレーキ
それとブレーキはいわゆるメカニカルブレーキのみ。
遠心ブレーキもマグネットブレーキも搭載していません。
キャストするな! ってことですね(違)
タナ取りスイッチ
あとこのリール、タナ取りスイッチと呼ばれる機構がついています。
この機能を使うと、サムレバーを押すとクラッチが切れて(これは普通ですね)、サムレバーから指を離すと自動的にクラッチが繋がるようになっているんです。
コレを使えば、ワンハンドでベストな水深に仕掛けを止められるというわけです。
使いこなすと便利なのですが、構造上、色々と負担がかかるようで、以前同じ機構を搭載していたオレンジマックスというリールを使っていた際に壊しかけたことから現在はあまり使っていません。
素材系
アブ・ガルシアのリールの中では安価なマックスシリーズですが、マックスDLCに使用されている素材はハイエンドモデルと同等のものだったりします。
例えばボディには軽くて強いC6カーボンを使用。
ドラグもハイエンドモデルで好評のカーボンマトリックスドラグです。
ドラグクリッカーも搭載されているので、ドラグを使ったファイトも安心ですよね。
また、ピニオンギア部のベアリングにはソルトシールドを施したものを使用しているので、塩ガミ減少もグッと抑えられています。
ラインナップ
自分が購入したのはダブルハンドルの左巻きですが、パワーハンドルモデルと右巻きがそれぞれあります。
ギア比は自分が購入したのは5.8:1ですが、ハイギアの7.0:1もあります。
というか、ハイギアが欲しかったのに売り切れだったんです。
まったくどこにも売ってなかった…
そんなわけで全6種類。
2021年にはライン容量がもっと増えたモデルが追加されるそうです。
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肝心のデジタルカウンター部分について
水深がひと目てわかる!
おまたせしました。デジタルカウンターについてです。
搭載されている機構を簡単に説明すると、
ラインの出ている長さが表示される。
ということです。
例えば船に乗っていて、真下にルアーや仕掛けを落として着底させます。
するとそれだけでそこの水深がわかってしまうわけです。
もちろん、途中で止めればその時点での水深もわかります。
つまり、船長が魚探をみて教えてくれる中層レンジもかなり正確に狙えるわけです。
また、操作中にアタリのあった水深も瞬時にわかりますので、中層でもしつこく同じレンジを狙い直すことができるんです。
あと液晶はLEDバックライトつきなので夜釣りも安心です!
なんでそんなことがわかるのか!?
水深がわかる、つまりラインの出ている長さがわかる理由はシンプルで、スプールの回転数から算出されているようです。
と、これだけではラインが放出されてスプール径が変わっていくと1回転あたりの放出量が変わっているじゃないかと思うじゃないですか。
ふっふっふっふ…。
そこがこのリールの賢いところ!
リールに新品のラインを巻いた際に、最終的に巻いた長さを入力すると、スプールの回転数と共にリールが記憶して、スプール径が細くなる分も含んだラインの放出された長さを表示してくれるんです! 頭いい!
ちなみに高切れしてしまってもその場で補正することができるので釣り場でも安心です!
船べりアラームがありがたい!
デジタル的な機能として、『船べりアラーム』というものがあります。
これはリールを巻いていて、ルアーや仕掛けまでの距離が一定距離になるとアラームでお知らせしてくれる機能。
具体的には、
残り10m→ ピッ
残り5m → ピッピッ
残り3m → ピッピッピッ
残り1m → ピーーー
となってくれますので、ラインを巻きすぎてティップにスナップがガツン! なんて心配がなくなるわけです。
魚をかけた際にも残りの距離がわかるので、ランディング大勢に入る目安だったり、気持ち的余裕につながったりと何かと便利な機能ですよ。
電池はかなり持つみたい!
デジタルなリールなので、電源が必要になってきます。
マックスDLCの電源はどこでも買えるCR2032という規格のボダン電池で、簡単に交換することもできるんです。
LEDバックライトを使わなければ、これひとつで150回は使えるそうです。流石にバックライトをONにした使用では8回らしいので、夜釣りがメインの人は予備電池も合わせて持ち歩いたほうがいいかもしれませんね。
なお、自動スリープや自動電源OFF機能もついているので電源の切り忘れの心配もありません。
実際に使った結果
ベイトリールタイプとは言え、基本的には船からの釣り、特にバーチカルなスタイルで使うのが一般的だと思います。自分もそれを想定して使っています。
いや、過去にバス用に出したメーカーもありましたけどねwww
そんなわけで、福重は、タイラバとカワハギ、シーバスジギングで使ってみました。
タイラバ
埼玉在住の福重的には最高の大田区から出船するタイラバ船『のんちゃん丸』さんに乗船。
前日が大荒れだった影響か海況はあまりよろしくなかった様ですが、福重は無事2枚のマダイをキャッチ!
潮があまり効いていないにもかかわらず船が流されていくため、船とタイラバの距離は少しずつ離れていく状況でした。
ですがデジタルカウンターのおかげで着底時の水深を毎回把握できたため、効率よく一定水深まで巻き上げて落としてを繰り返すことができました!
また、竿がSLJ用のもので少し硬すぎたためドラグを緩めにしてのファイトでしたが、ドラグ性能も優れているためファイトも安心でした!
カワハギ
年末に早川丸さん、年始に宝生丸さんから出船。
美味しいカワハギはどっちもよく釣れてくれました。
カワハギ釣りは仕掛けを底につけてる時間が長いため、水深をカウンターで把握できるメリットはタイラバに比べるとそう多くはないとも言えます。
それでも、着底間際のタイミングが分かることで素早く底立ちさせることができるので、餌を無駄に取られる懸念は減ったように思えます。
それとありがたかったのが、船べりアラーム!
カワハギ竿ってティップ(穂先)が繊細なんです。
特に自分が使っている黒船 KKWC-175 零TENは超がつくほど繊細!
仕掛けを巻きすぎれば間違いなく折ってしまうので、残りの距離を耳で把握できるのは非常にありがたかったです!
シーバスジギング
冬の東京湾の人気ジャンルであるシーバスジギングは、メタルジグをバーチカルに落とし、ただ巻きで狙う釣りです。
写真を取りそこねてしまったのですが、この釣りの際にはデジタルカウンターが超活躍!
底から巻き上げるときにアタリがあった水深を覚えつつそのまま5mほど巻き、辺りのあった水深の5m下まで落としてまた巻き直す。
この繰り返しが強い! &重要!
まさにデジタルカウンター様様なシチュエーションでした。
めっちゃいいリールだけど欠点? も言わせてください!
高機能だし魚も釣れてるし価格も安いしで言うことなし、だとは思いますが、せっかくなので欠点も。
1:スプールが換えられない
これは先にも紹介している通りで、マックスDLCに限ったことではありませんが、スプールを交換できません。
そのため、複数の釣り物を1台のリールでやろうとしたときにラインの太さを変更することが難しいんです。
福重は幅広く使えそうな太さということで、1号のPEラインを巻いています。
2:巻きスピードはわからない
他のメーカーのデジタルカウンター付きリールではリーリングスピードが表示されるものもあるのですが、マックスDLCにはありません。
タイラバなどはスピードの違いを試して反応を伺うこともあり、リーリングスピードを把握することはさらなる釣果に繋がるかもしれないので、ちょっと惜しい点ですね。
3:ギア比が低い
はいすみません。ハイギアを買わなかった自分が悪いやつです。
いやあ…ハイギアっていいですね…
ノーマルギアだと深いエリアでルアーや仕掛けを上げてくるのがたるいのなんのって…。
でもしょうがないんです! 売ってなかったんです! 左巻きのハイギアモデルが!!
交換できるならしたいです(笑)
そんなわけでマックスDLCでした。
3つほど欠点を挙げはしましたが、非常に使えるリールでした。
それまでわからないことが手にとるようにしてわかるというのは本当に面白いし、同じ釣りでも楽しさの幅が広がるような印象です。
もちろん、色分けされたPEを使えばわからないでもないと思いますが、その正確さだったり視認性の高さが違うのかなと思います。
決して高くはないリールですので、興味があればぜひお試しください!
それとやっぱりカッコいいんだよなぁ…。
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