かつて大ブームとなったハンドメイドミノーは、リアルなインジェクションの登場とともに下火となってしまった。だが、ハンドメイドの良さは見た目だけにあらず。量産には向かないバルサ素材のメリットを、最大限に活かしたオリジナルミノーがデビューを果たす。
唯一無二の個性
霞クラフト。ご存じない方がほとんどだろう。それもそのはず、ブランドとしては昨年起ち上げたばかりだからだ。とはいえ、製作者のN氏は黎明期からメディアでも活躍していた大ベテランであり、バスフィッシングのキャリアは40年を超える。20代前半にはハンドメイドを開始し、凄腕たちから“釣れるルアー”として認識されていた。そんなN氏から、「いま、デカいミノーを作っているんだよね」と聞いたのが昨年の夏。ホームの霞ヶ浦水系でビッグベイトパターンが台頭したことにインスパイアされ、自分の理想を形にしたいと考えたそうだ。
公魚(霞クラフト)
ハンドメイドとバルサウッドにこだわった純霞ヶ浦産マグナムミノー
マグナムミノー公魚の個性的なアクションを引き出すワイドスクエアリップ。素材は強度に優れるポリカーボネイトで厚さは4ミリ。ミスキャストで護岸にぶつけたり、リップラップをノックしても破損することはまずない。
【スペック】
●全長:180mm
●重量:33g
●タイプ:フローティング
●価格:9790円
●発売:4月予定
素材に用いるバルサは、目の詰まった堅い部位ではなく、粗く軟らかいシートを厳選している。密度がより低いため、必然的にアクションを司る浮力が高くなるからだ。
そこに、オリジナルマグナムミノー『公魚』のキモがある。
180mmという、バス用ミノーとしては規格外のボディが確保するのは、圧倒的な浮く力。対してリップはフルサイズクランクベイトさながらのワイドスクエア。つまり、浮上と潜行のせめぎあいによって、強力な水押しを生じるのだ。
塗装に自作アイ、細かいディティールにも一切のぬかりなし!
スローリトリーブでは、テールでぐるりとかき混ぜるような強波動を生じ、ミディアム~ファストリトリーブに切り替えるとウォブンロールで泳ぎ不意に水をつかみきれずダートへ移行。ロッドワークを与えずとも、巻く速さを変えることで、画一的ではない個性を演出できる。
ビッグベイトとも、ビッグミノーとも異なる新たなカテゴリー。ターゲットは、ビッグフィッシュのみだ。
霞クラフト取扱店
潮来つり具センター
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プロショップランカーズ
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