「キャロライナリグ系/飛ばしウキ系」のアジング。その基本【アジングの教科書#015】



ジグ単の釣りをガッツリ解説させていただいた後は、アジングにおいて補助的なメソッドとなる3種を駆け足で紹介させていただきます。ただ、キャロライナリグ系、飛ばしウキ系は先に解説させていただいたジグ単の釣りの応用です。知っておくと便利です。メタルジグに関しては、アジングというよりはショアジギングの延長に近いですが、アジもメタルジグに反応することを知っておけば、色々と応用できます。

「アジングの教科書」まとめ本は5月31日発売! 読みやすく編集してあります。予約受付中!

第14章 ジグ単以外のアジングメソッド

アジングでワームを使って狙うジグ単以外に覚えておきたいのは3種類。


【Part.1】キャロライナリグ系/飛ばしウキ系の釣り方の基本

実は、釣り方そのものは「ジグ単」と変わりません。これらのメソッドが必要になるのは単純に、陸っぱりのアジングでアジの群れがいるポイントがジグ単では届かない場合です。そして、シンカーなどを使うキャロライナ系(もしくはスプリットリグ)と、飛ばしウキ系でも少し用途が変わります。

※スプリットリグは、長めのリーダーを結び、ガン玉などの重りをリーダーに装着するリグです。キャロライナ系のライト版と考えてください。

キャロライナリグ/シンカー系

シンカー系の場合、飛ばすことと同時に、ジグ単では届きにくい水深に素早くルアーを沈ませるという目的があります。場合によっては沈ませるだけが目的の場合があります。潮流の速い場所などで使うこともあります。

いろいろな使い方がありますが、基本的にシンカーが先行して沈むバランスでセッティングすることが多いリグです。リーダーを長く調整することで、ジグ単で重要なドリフトやフォールを若干調整することが可能ですが、どうしてもシンカーに動きを制約されるリグなので、飛ばしウキ系に比べては喰わせの能力に劣る反面、トゥイッチやダートなどの釣りではリニアにリグが反応するので、飛ばしウキ系に勝ります。

【例えばどんな商品がある?】

月下美人 アジングシンカーTG(DAIWA)
ライトリグシンカー(ブリーデン)
スプリットシンカー(アルカジック)
NereiDアクティブシンカー(オーシャンルーラー)
Sタッチ(サーティフォー)+ウエイト→ARメソッド

飛ばしウキ系

飛ばしウキ系はシンプルに飛ばすことを目的としています。むしろその先ではジグ単と同様、もしくはそれに近い挙動を実現するために考えられているシステムと言えます。

飛ばしウキは、ウキ自体の比重はジグヘッドの沈降速度に近い比重に調整されているものが多いです。ですので、扱い方も飛ばしウキがシステムに内包されているだけで、その影響を考慮して釣りをするだけです。

各社で特性が違いますので、使い試してみると良いでしょう。基本的には、ジグ単を先行して沈ませることを主眼に置いています。ドリフト&フォールというアジングのメインテクニックが再現しやすいようになっています。極端なリアクション(動きの強弱に反応させてアジを反応させるテクニック、トゥイッチやダートなど)の釣りが必要でない局面、狙いたい水深が深くない場合は、キャロライナ系よりも、飛ばしウキ系のシステムで釣りをするほうが釣果が得られやすいはずです。

各社アイテム、若干ですが機能や使い方に差異がありますが、基本的な機能の傾向は変わりませんので、自分の釣りや自分が通っている釣り場に合わせて選んでいきましょう。オススメの商品を列挙しておきますので参考にしてください。

例えばどんな商品がある?】

MキャロVer.2(ティクト)
Sキャリー(サーティフォー)
シャローフリーク(アルカジックジャパン)
ソアレ ウルトラシュート(シマノ)
月下美人 月の雫Ⅱ(DAIWA)

キャロライナリグ系も、飛ばしウキ系も、遠投を考慮した場合キャスト時の負荷や、システムの重量などを鑑みた場合、メインラインにPEを用いることが多くなります。もちろん、システムの規模でエステルやフロロカーボンラインをそのまま流用することもできます。

ここでは、オーソドックスな中通し系の飛ばしウキを使った場合のシステムを図イラストで掲載しております。シンカー系の場合は中通し系を利用し、リーダー部分にセットし、スイベルを起点にルアー(ジグ単)までの長さを調整します。スイベルからルアーまでのリーダー長があることで、スイベルを起点にルアーがドリフトさせやすくなります。システム全体の重量を意識して、ジグ単のロッドよりはややパワーがあり、長めのロッドが好まれる傾向があります。

いずれにしろ、ジグヘッドフックにワームを装着したジグ単をドリフト&フォール、場合によってはトゥイッチなどで誘う方法は変わりません。ポイントが遠方で、食べられているエサがプランクトン類と仮定できるならば、飛ばしウキ系のシステムがオススメ。食べられているエサが小魚系だったり、より深い水深に速くルアーをアプローチしたいならばキャロライナリグ系のシンカーを使ったシステムがオススメです。