五島列島の30cm級デカアジは顔つきが違う【藤原真一郎2020年メモリアルフィッシュ】



未だに続く新型感染症の影響で、昨年は思うように釣行できなかった期間も多かった。それでもやはり、釣り人にとって現場で釣りをすることは、かけがえのない時間である。そこで、業界で活躍する10人のエキスパートに、2020年の印象的な釣行ストーリーを取材した。

【Profile】

藤原真一郎 

ふじわら・しんいちろう 1978年、大阪府和泉市生まれ。小学生時代からアジをルアーで釣ることを覚え、ライトソルトゲームに心酔する。柔和な性格と的確なアドバイスでメディアで活躍。

あのイケメンアジにまた会いたい! 五島列島の顔つきが違うアジ

捕獲ポイント:五島列島

大小様々な島から形成される列島で、ゲームフィッシングのパラダイスといえる場所。藤原さんがここで挙げている場所は北部の島だ。藤原「人里離れているところですし、詳しい場所はシークレットということで…」

地域によって変わるアジの生態を知るのが楽しい

2020年の思い出に残る魚と言われてすぐに頭に浮かぶのが、五島列島で釣った“カッコいいアジ”ですね。

2019年の3月に初めて行った場所で釣ったアジがなんだかカッコよくて、それで2020年の3月にはその確認のためにもう1度狙ってみたんです。

自分は日本全国いろいろな場所でアジを釣るんですが、そこのアジの顔がイケメンなんですよね。顔がシュッとしていて、体高が盛り上がっている。見ようによってはサクラマスにも見えるような魚ですね。他のアジングをやる人に何も言わないで見せても、ちょっと違うねと言われるような、そんなアジです。

カッコいいアジが釣れたのは五島列島

場所は長崎の五島列島の北部で、シチュエーションは漁港です。このアジは釣れ方も他のアジとは変わっています。夕マズメがくる前の明るい時間帯で釣れて、夕方には時合いが終わっていたり。深夜から朝マズメ前にかけて1番釣れたり、釣れるテンポが違う。

日本全国いろいろな地域で釣りをしますが、たまにこういうアジがいたりして、それを研究するのも好きなんですよね。

ヒットルアーはジグ単

釣り方はジグ単で、1.5gをメインにを使って。漁港の先端に立って、流れを釣るイメージです。

アクションは、フォールを入れるのではなく、レンジキープさせながら誘っていくほうが反応がありましたね。ボトム付近で、テンション張り気味で、流れに押されながら見せていくように誘いました。水深があってボトムは起伏があり、島が多いので流れも複雑。水尾筋に入って回遊してくるような魚を狙いました。

釣れているのは30〜35cmくらいと、結構大きめです。それなり数も釣れて楽しかったですよ。外洋を回遊しているというよりは、島周りに居着いているような魚たちなんでしょうね。

平戸エリアにも、同じようにほかとは違うアジがいるという話を聞いたこともあります。

日本全国、多くの場所にアジはいますが、住んでいる地域や食べ物などで姿も変わってくるということでしょうね。今回は五島列島の北方面で釣れたのですが、ほかにもこういうアジがいると思うので、もっとたくさん釣って調べていきたいですね。

Hitルアーは宵姫AJカスタム+トレモロAJ

藤原さん信頼のオールマイティセッティング

ワームは藤原さんのアジングワームの基準ともなっている宵姫トレモロAJ。ジグヘッドは新作の宵姫AJカスタムで、スイミングからダートまでこれひとつで対応。1.5gでやや深めのレンジを探ると良い反応を得られた。

宵姫AJカスタム1.5g(がまかつ)

●ウエイト:0.6〜3g
●入り数:4本
●価格:360円(税抜き)

宵姫レモロAJ 2in(がまかつ)

●全長:2in
●カラー:14色
●入り数:8本
●価格:480円(税抜き)

Hitパターン

キモはテンション張り気味のレンジキープ

テンションフォールやフリーフォールなどにはあまり反応が良くなく、ボトム付近でレンジキープをさせるとバイトが出た。流れに合わせて、同じ層を漂わすように誘うのがキー。スイミングというよりはドリフトさせる誘い方だ。

使用タックルデータ

ロッド:宵姫 天 S52UL-solid(がまかつ)
リール:イグジストLT2000SP(DAIWA)
ライン:ソルティメイト 鯵の糸エステル ナイトブルー0.5号(サンライン)
リーダー:ソルティメイト スモールゲームリーダーSV-1 4〜6lb(サンライン)

藤原さんの心をぐっと掴んだ、ほかとはちょっと違う見た目のアジ。その姿だけでなく、釣れる時合いも普通のアジとは異なっている。


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