重いジグや巨大なハードベイトに太いラインを結束し、掛けたでかバスをやすやすぶち抜く…そんな豪快マッチョなパワープレイが印象的なバスプロ・木村建太さん。反面、いわゆる「沈む虫」は一般的にライトなロッドでじっくり誘う、繊細でフィネスなワームである。自分が常用するヘビータックルでも沈む虫を使いたい…そんな願いから製作したのがバークレイの「Jago Rocket(ジャゴロケット)」だ。ボディ重量は13.5gでラインも20lbまで対応。「キムケンでも扱える沈む虫(本人談)」とは、そういうことだ。
Jago Rocket/ジャゴロケット3in(バークレイ)
キムケンでも扱える=ベイトタックルで使える沈む虫!
「ジャゴロケット」は木村建太さんがアメリカ滞在中に開発した沈む虫系のワーム。フォール中にピリピリと小刻みに振動する脚部でアピールするのは普通の沈む虫と共通だ。特徴的なのはその重量とヤゴに似た形状にあるだろう。
【スペック】
●全長:3in
●重量:13.5g
●カラー:全6色
●入数:4本
●価格:1,070円(税込)
木村さんがジャゴロケットに求めたのは、普段彼が使うベイトタックルで「沈む虫」ができること。十分な13.5gものウェイト感でよく飛び、キャストも正確に決めやすい。浮いているバスを直接狙うにもカバーを撃っていく釣りにも対応できる。
その重さに加え、余計なパーツを極力排したボディも相まって、キムケンの求めた遠投性能はバツグン。ジャゴ「ロケット」の名前の通り、16lb以上のラインでも並外れた飛距離を誇る。いわばこれは「飛んで沈む虫」なのだ。
キムケン印の沈む虫ジャゴロケット・こだわりの設計
脚部はより強く水を受けるよう関節を曲げてあり、わずかな水流でも感知してプルプルと振動しバスにアピールするしくみ。
尾部にある3本のテールパーツはもともとフォール姿勢を調整するスタビライザーであり、キャスト重視の後方重心でもバックスライドせず水平にフォールしてくれる。脚部とはまた異なるピッチで振動する点も目を引くところだ。
フックはインフィニ(リューギ)の#4/0がベストマッチ。それもそのはず、なぜなら木村さんが設計中に手元に置いていたのがこのフックなのだとか。ただしバスの吸い込みの弱さが気になるときなどにはより抵抗の少ないダブルエッジの#5/0(リューギ)も推奨している。
キムケンも実は当時から気になっていた「沈む虫」
沈む虫がテクニックとして広まりを見せた際、もちろん木村さんはこの技術が有効な理屈もパターンも把握していたという。しかし、彼が普段用いるのは20lbのラインとそれに見合うヘビーなベイトタックルである。
スピニングに細いラインを巻きUL~Lクラスのロッドで操るのが一般的な沈む虫は、釣れると理解していてもやはり自らのスタイルに合わないと感じていたようだ。
木村さんに「釣れすぎて手持ちの在庫がなくなってきた」と言わしめるほどのジャゴロケット。2021年9月の発売が楽しみだ。