東伊豆で10魚種釣るまで12時間耐久フィッシング!『釣りドコ』で海底地形がわかるなら楽勝では?



ポイントの地形が丸わかりになってしまう「釣りドコ」というウェブサイトをご存知だろうか? 釣果情報や釣り場の情報なども閲覧可能でなんと無料! 非常に便利なサイトなのだが、本企画はこのサイトを利用して編集スタッフが釣りに挑戦するというもの。実は今回が第二弾となり、前回の「城ヶ崎・三崎港」編とは趣向を変えた企画を展開することに。テーマはルアーやエサなどジャンルは問わず「制限時間は12時間。その間に10魚種を制覇!」というもの。前回はノーフィッシュという不甲斐ない結果に終わった編集部一同。果たして今回は目標達成することができたのだろうか!?

今回のロケにはヒミツ兵器がある

前回の「城ヶ島・三崎港」実釣ロケを、ノーフィッシュで終えてしまった、不甲斐ない編集スタッフチーム。

前回の様子はコチラを参照下さい!

だが……今回は違う。

前回の実釣ロケで「釣りドコ」の使い方をマスターした編集チームは、実釣取材のかなり以前から、仕事そっちのけで「釣りドコ」を駆使して海底地形図を綿密にチェック。

しかも、なんと……前回のロケのときにはアップされていなかった『東伊豆地区』が『釣りドコ』に新しく追加されているではないか!

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オグラ「ナカガワさん、釣りドコサイトで、人気の東伊豆地区の海底地形が丸見えですよ」

ナカガワ「なんと……これは凄い! 今回の取材場所は東伊豆で決まりだね」

オグラ「爆釣の予感がしますね」

ナカガワ「しかも……オグラ君。今回の我々には、釣りドコの他にもうひとつ凄い武器があるんだよ」


職権を大いに活用して、巨匠「村越正海」さんから、爆釣間違いなしのヒミツ兵器『サバレンジャー』&『カツオレンジャー』を受け取る編集長・ナカガワ。

ナカガワ「今回の取材は、10魚種制覇を目指した、エサ釣りもオープンの12時間耐久ロケだからね」

オグラ「釣りドコと、村越さんのヒミツ兵器があれば、もう制覇したようなものですね」

ナカガワ「楽しい取材になりそうだね。小倉君」

オグラ「ですね……。でも、今回アズマ君は仕事が忙しくて、参加できないみたいですよ」

ナカガワ「いいんじゃない。彼には働いててもらえば……」

オグラ「ですよね……」

ということで、「編集長」&「副編集長」という役得を大いに活用して、東伊豆のロケ現場へと向かった2人。
今回のロケは7時~19時までの12時間耐久フィッシング。

釣りドコの海底地形図を駆使して、10魚種達成できたらミッションクリア。
エサ、ルアーの垣根を超えた、実釣ドキュメント!

【釣り場1】爪木崎

最初に目指したポイントは東伊豆地区・爪木崎。

爪木崎灯台の入り口に位置する、広大な駐車場(※軽・普通車1日1,000円)で待っていてくれたのは、前回のロケにも参加してくれた『釣りドコ』サイト管理人の高柳茂暢さんと、後藤和郎さん。今回も参加してくれたぞ!


左:高柳茂暢(たかやなぎ・しげのぶ)。釣りドコ管理人。サビキ釣りからエギングまでを愛する、生き物大好きの超野生児。
中左:後藤和郎(ごとう・かずお)。釣りドコサイト管理人。ビッグワンのヒラスズキを求めて、足繁く磯に通うストロング系ルアーマン。
中右:ナカガワ。ルアーマガジンソルト編集長。
左:オグラ。ルアーマガジンソルト副編集長&ルアーマガジンリバー編集長。

ナカガワ&オグラ「おはようございます。今日はよろしくお願いします」

高柳&後藤「こちらこそ宜しくお願いします」

ナカガワ「今日は12時間の長丁場ですいません」

高柳「いえいえ、逆に楽しみです。早速ですが、本日最初のポイントである爪木崎周辺も、個性的ないい地形ですよね」

今回は釣りドコのAPIを導入してみた

APIって聞くと「?」が浮かんでしまうと思うが、簡単に説明すると「ルアマガ +」の記事の中で「釣りドコ」のサイトが利用できるということ。釣り場でこの記事を開くと、海底地形図や釣果の閲覧、GPS機能もサイト上で利用することができるという画期的な仕組みだ。ぜひ活用していただきたい!

高柳海底地形図を見ると、デコボコで入り組んだ海底なのがわかります。砂地ではなく岩場なので、根魚の宝庫であることが予測できますね」

後藤有望なスリットも数ヶ所確認できるので、タイミングが合えば、ヒラスズキも狙えそうです」
ナカガワ「爪木崎を海底地形図から分析すると、安定の根魚と、チャレンジのヒラスズキ&青物というイメージですかね」

高柳「まさに、その通りだと思います。地形から察するに、根魚はイージーに釣れそうな予感がしますね」

後藤青物も狙える地形だと思いますが、東伊豆地区にはもっと青物に適した海底地形が存在するので、爪木崎では自分はヒラスズキ狙いに、徹したいと思います」

と……いうことで、後藤さんは、海底地形図でヒラスズキ狙いに有望なスリットを見つけて、男らしくヒラスズキ1本勝負

高柳さんはエサ釣りを中心とした五目狙い。つまり海底地形図を駆使して、有望な「根」を予測して、一ヶ所で粘る作戦。ナカガワとオグラは、メタルジグで青物を狙いつつ、ジクヘッド+ワームで有望な「根」をランガンして数を稼ぐ安定作戦。

駐車場からポイントまでは徒歩約10分間の道程。
爪木崎灯台下のポイントに到着。
釣りドコの海底地形図を参照して、各々有望なポイントに入る。

海底地形図をじっくりと分析して、4人は目指すべきポイントへと入った。
そして、実釣開始15分。結果は予想よりも早く出た。

1魚種目・アカハタ
エサ釣りを行う前に、ワームで様子を見ていた高柳さんに、いきなりアカハタがヒット。
2魚種目・ホシノエソ
ほぼ同時刻。ナカガワのジグヘッドにホシノエソがヒット! 写真ではわかりづらいが、鰓蓋上部に黒い斑点があったので、ホシノエソと思われる。エソって種類が多い!
3魚種目・アカエソ
続けざまに、オグラのメタルジグにアカエソがヒット。
そして、ナカガワのジグヘッドリグにアカハタがヒット。
4魚種目・ムラソイ
サバの切り身でムラソイをキャッチした高柳さん。
その5分後、ムラソイのサイズアップに成功した高柳さん。なんと尺超え! こんなに見事なソイは珍しい……!
5魚種目・クエ
ナカガワがジグヘッドで幻の魚、クエをキャッチ。体長は40㎝くらいだった。この魚もめったに見られない!

実釣開始から約1時間で、5魚種(7尾)のキャッチに成功。釣果を見る限り、全て予想通りの根魚系。
恐るべしは、海底地形図のパワー。

高柳「やはり、地形から分かるように、ここ(爪木崎)は根魚の楽園ですね。ここまで予想通りだと、ちょっと根魚以外の魚が釣りたくなりますよね(笑)」

と言って、仕掛けを変えた高柳さんにヒットしたのは……。

6魚種目・クサフグ
高柳「クサフグ……でした(笑)」

高柳「やっぱり、地形にはかなわないですね。ココ(爪木崎)は根魚に適したポイントですね。根魚は簡単に釣れるけど、根魚意外は結構難しい」

一方、その頃……後藤さんは?

イージーに釣れる根魚には目もくれず、ひたすらストイックにハードプラグを投げ続けてヒラスズキを狙う後藤さん。これも立派な釣りのスタイル。3人の「目」には、そんな後藤さんの姿が「神々しく」見えていた。


釣り場2】恵比須島

最初のポイント『爪木崎』で、海底地形図のパワーを駆使して、早くも6魚種を達成した一行が、次に目指したポイントは『恵比須島』。

高柳恵比須島爪木崎よりも外洋に面しています」

後藤「爪木崎よりもショアから狙える範囲に深場が広がっています。チョイと投げれば水深10mの海域です。回遊魚狙いにうってつけの地形ですね」

高柳海底地形図から察するに、ココ(恵比須島)は青物狙いに最適のポイントです。自分はココでは釣りをしないで、読み通りに本当に青物が居るのか? 潜って確かめてきますね」

ナカガワ&オグラ「エッッッ~潜るんですか(驚)」

高柳「ハイ、潜ります」

後藤「いつものことですよ(笑)」

高柳「海底地形図の読み通りに、本当に青物がいるのか、素潜りで調べに行ってきま~す!」

後藤さんと、ナカガワはメタルジグをセットして、外洋の水深10mラインを目指してフルキャスト。狙うは青物の一択。一方、オグラは手軽な潮だまりでライトタックルを駆使してセコ釣り作戦を展開。

外洋の荒波の中、波をかぶりながら青物を狙う編集長・ナカガワ。
7魚種目・ニシキベラ】荒波に立ち向かう編集長には目もくれず、お気楽な潮溜まりでニシキベラをキャッチして地道に数を伸ばす副編集長・オグラ。

足元から一気にブレイクになっている恵比須島の外洋エリアの波は高い。頭上から降り注ぐ、過酷な波シブきの中、一心不乱にロッドを振り続ける後藤さんと、ナカガワの努力が実を結ぶ瞬間は突然訪れた。

8魚種目・ショゴ(カンパチの幼魚)】編集長・ナカガワがメタルジグを駆使してショゴをキャッチ。お気楽にベラを釣っていた副編集長・オグラが駆けつけて一緒にパチリ。
一貫してストロングスタイルを貫いている後藤さんもショゴをキャッチ。

後藤「やはり恵比須島は青物狙いに適していますね」

ナカガワ「完璧なまでに海底地形図の読み通りですね」

一方、その頃……高柳さんは?

素潜りで海中をリサーチする高柳さん。

高柳さん撮影の水中の様子がコチラ!

シマアジ(高柳撮影)。
大型のイシダイニザダイの群れ(高柳撮影)。
ネコザメ(高柳撮影)。
イシガキフグ(高柳撮影)。
大型のコロダイ(高柳撮影)。

高柳恵比須島の海は豊かでした。泳ぐのが早くて写真には撮れませんでしたが、海底地形図で予想した通りイナダカスミアジなどの青物も回遊していましたし、根の周辺にはグレブダイをはじめたくさんの魚たちが生息している楽園でした!」

ポイント3】白田堤防

これまで2箇所のポイントを巡り、7魚種制覇を成し遂げた一行は、ランチ休憩を挟んだ後に、本日3か所目のポイントとなる『白田堤防』を目指した。

足場が安定しているため釣りがしやすい白田堤防。

後藤「白田堤防こそ海底地形図がないと分かりにくいポイントです」

高柳「周囲に岩礁帯がないから誤解されますが、海底地形図を見ると、海底には結構な沈み根があることがわかります」

後藤「釣りやすいのは、ズバリ根魚系だと予測できます」

3箇所のポイントを回って、海底地形図の威力を思い知っているナカガワは、すかさず根魚用タックルを準備。
後藤さんは、白田堤防でも可能性を求めてストロングスタイルで青物狙い

好奇心旺盛な高柳さんは、さまざまな可能性を追求するために得意の五目スタイル

オグラは、連日に及ぶ徹夜の編集作業による準備不足が祟り、タックルトラブルの解消に追われていた。最初の釣果は、海底地形図戦略に従順なナカガワだった。

9魚種目・カサゴ
セオリー通りに手堅くカサゴをキャッチしたナカガワ。
10魚種目・キュウセン
続いて五目釣りで高柳さんがキュウセンをキャッチ。
10魚種目・キタマクラ
記念すべき10魚種目は、高柳さんがキャッチしたキタマクラ。

一方、その頃……オグラは?

タックルトラブルの解消に追われていたオグラは、キタマクラの10魚種目で、ミッションがクリアできたことを確認すると、村越正海さんからいただいたヒミツ兵器「サバレンジャー」を、おもむろに取り出した。

オグラ「うおぉ~~、ナカガワさぁ~ん、サバレンジャーの集魚力がヤバすぎます」
ナカガワ「なるほど、これは確かに凄すぎる!」

釣り場4】宇佐美漁港

本日の最終ポイント『宇佐美漁港』を前に、早くも10魚種達成を成し遂げた一行にとって、最後の『宇佐美漁港』は、言うなればボーナス・ステージのようなもの。

高柳「漁港の外側にはゴロタ帯が広がっていますね」

後藤「堤防の突端は潮通しがいいと予測できます」

高柳「漁港内の水深は、それなりには深いですね」

後藤「つまり、漁港に魚が集まりやすい地形です」

高柳「その上、漁港内は足場がいい

後藤「魚が集まりやすくて、足場がいいということは……スレている可能性が高いですね」

高柳「まぁ~最後なので、みなさん好きな釣りで楽しみましょう」

宇佐美漁港内には海底地形図で予測した通り、沢山の種類の魚が泳いでいた。中でも驚かされたのが、アオリイカを中心した膨大な数のイカ。小指サイズの赤ちゃんイカから、推定800gのイカまでが悠然と泳いでいる。だが、どのイカもエギに全く反応しない。※宇佐美漁港では、一部のエリアでいかの採捕が禁止されている期間および場所があります。詳細は漁協HPを確認してください。

恐ろしくスレている。

魚影の濃さも、スレ具合も、海底地形図から読み取った予測通りだった。

これまでのヘビータックルからライトタックルに持ち変えて、漁港内の激スレイカ攻略に燃える後藤さん。どうやらターゲットが難しいほどに燃えるタイプのようだ。
ドローンを飛ばして宇佐美漁港全体を撮影した高柳さん。消波ブロック帯は釣り禁止エリアだ。

一方、その頃……ナカガワ&オグラは?

魚影が濃い漁港内から距離を取るようにして、2人並んでゴロタ帯で釣りをしているナカガワとオグラ。

2人の近くからは間違いなく、強烈な「サバレンジャー」&「カツオレンジャー」の臭いが漂っている。ルアーマガジンソルトという生粋のルアー雑誌の編集長と副編集長という立場がある2人。たとえルール上ではエサ釣りOKでも、2人には立場がある。

なんとか、ルアーオンリーで10魚種達成のミッションをクリアできた2人。今、プレッシャーという重圧から解き放たれた2人は、「サバレンジャー」と「カツオレンジャー」の臭いを漂わせながら、「立場」や「しがらみ」とは無縁の釣りを満喫している。

高柳&後藤「今だけは、そっとしておいてあげましょうか(笑)」

ルアー雑誌の編集長という立場上、意地でルアーのみでミッションクリアを達成したナカガワ。だが、ミッションクリア後は、思う存分「サバレンジャー」の臭いを漂わせて、釣りを楽しんでいた。
11魚種目・ネンブツダイ
最後の魚種はやはり高柳さん。漁港ゲームでお馴染みのネンブツダイ。

最終的に11魚種達成することができた!

朝7時~夜7時まで行われた12時間耐久フィッシング。目指せ10魚種制覇! 今回のチャレンジ成功のカギは、間違いなく海底地形図の分析力にあったと断言できる。

釣りドコ提供の海底地形図は、行ったことがないフィールを身近なフィールドに変えることができる、魔法の地図なのかもしれない。

釣りドコの登場によって、今後の海釣りの「常識」がガラッと変わることが確信できた取材となった。

参考タックルデータ

高柳茂暢

  • ロッド:トリプルクロス9.6ft(メジャークラフト)
  • リール:ツインパワーSW4000XG(シマノ)
  • ライン:PE1.2号
  • ロッド:エメラルダスMX 83ML-S(DAIWA)
  • リール:セフィアSS C3000HGS(シマノ)
  • ライン:PE0.6号

後藤和郎

  • ロッド:モアザン ワイズメン AGS 130M-4(DAIWA)
  • リール:Certate 5000-XH SLPW(DAIWA)
  • ライン:モアザン8ブレイド 1.5号(DAIWA)
  • リーダー:ショックリーダーナイロン35lb(VARIVAS)
  • ロッド:Loira52(BOMBADA)
  • リール:カルカッタコンクエストDC 200HG(シマノ)
  • ライン:モアザン8ブレイド 1.5号(DAIWA)
  • リーダー:シーガーエース 3号 フロロリーダー(クレハ)

ナカガワ

  • ロッド:クロステージ CRX-902LSJ(メジャークラフト)
  • リール:07ルビアス 3000(DAIWA)
  • ライン:PE 1.2号
  • リーダー:フロロカーボン25lb

オグラ

  • ロッド:?クロスライドXRS-962MH(メジャークラフト)
  • リール: ストラディックSW4000XG(シマノ)
  • ライン:PE1.5号
  • リーダー:フロロカーボン20?30lb
  • ロッド:アサルトジェットウィードコースト80(ゼスタ)
  • リール:ヴァンキッシュ2500(シマノ)
  • ライン:PE0.8号
  • リーダー:フロロカーボン10lb

『釣りドコ』を使って三浦半島エギングに挑戦してみた