今春、軽さを極めたフルメタルモノコックボディ・スピニング『LUVIAS AIRITY』がDAIWAから登場したことは記憶に新しい。ノーマルLT2500比では、最高峰EXISTより実に10gの軽量化を達成。その驚異的なスペックに加え、注目を集めたのがたったひとつのモデルに搭載された「QD」の文字だ。はたして、それは何を意味するのか。国内最強の呼び声高い藤田京弥さんが、まずはその確固たる優位性を語る。
【Profile】
藤田京弥(ふじた・きょうや)
1996年生まれの弱冠25歳。プロ生活3年目の2019年までにトップ50・マスターズ・クラシックのJB3大タイトルを奪取。今季は早くもマスターズA.O.Y.獲得、かつトップ50は首位キープ中。2巡目のグランドスラムに王手!
藤田京弥の絶対的守護神「クイックドラグ」
食わせの究極を実現するために「なくてはならない」新機構
藤田「自分(のドラグ設定)は、フッキング時は強め、掛けた後はバスの動きに合わせて強弱を細かく設定していきます。(ラインを)切られないように」
通常はフロロ4lbを軸に、クリアウォーターやディープ、及びスモールマウス戦では2lbも多用。トーナメントという究極の現場では、耐久性と食わせを秤にかけた限界値で挑む。
藤田「魚が寄ってきたと思いきや、急激な突っ込みを見せる時も少なくない。その1秒、いや0.5秒の間に、すぐにドラグを緩めて『ジーッ』とラインを送り出すことができるか。そこが最も重要です」
従来であれば360度以上の回転を要することもあったが、DAIWAの開発した「クイックドラグ」ならば「半回転以内、いや4分の1でも強弱が決まる」のだという。
ファイト中、ロッドを構える利き手とは逆の手でノブを多回転させることは、元来アングラーにとって不利な状況。魚との勝負で対等に戦うには、ハイレスポンスなQDの開発が急務だったのだ。
藤田「元々のATDがスムーズにラインを送り出してくれる機構。わずかなノブ操作でON/OFFが明確なQDによって僕のスピニングの釣りは完成度が高まった」
LT2500比でDAIWA最軽量となるフルメタルモノコックの高い剛性感と優れた軽快性を備えたLUVIAS AIRITY。そこにドラグノブ“QD”という、わずかひとつのパーツが戦力を大幅に増強する。
唯一無二のQD搭載機「ルビアス エアリティ」
藤田京弥さんの要望から開発がスタートしたQDが初搭載されたのは、今季発表されたLUVIAS AIRITYの1モデル、「FC LT2500S-XH-QD」。
藤田「同番手でイグジストより5g軽い。ロッドにセットした時、その数字以上の軽量感が伝わってくる」
トータルバランスの良さは優れた設計技術の妙だ。
【スペック】
[FC LT2500S-XH-QD]●自重:155g
●ギア比:6.2
●巻き取り長:87cm
●糸巻き量:ナイロン…4lb×150m、PE…0.6号×200m
●最大ドラグ力:5.0kg
●ベアリング:ボール11/ローラー1
●価格:65,890円(税込)
*ルビアスエアリティはFC LT1000S-PからLT4000-CXHまで全14機種をラインナップ。
SLP WORKSから待望のアフターパーツが登場!
DAIWA製品のカスタムパーツを取り扱うブランド・SLP WORKSから、これまでルビアス エアリティの1機種にしか導入されていなかった「クイックドラグ」機構を他のスピニングリールに組み込めるドラグカスタムパーツを販売するという。
ノブを換装するだけの簡単なチューニングで、藤田京弥の求めた鋭敏でバスの動きに即応するドラグワークが可能となる。イグジスト、セルテートのほか、ルビアスエアリティの他機種に組み込める「SLPW EX LT QDノブ」はすでに発売されている。
これに加えカルディアやルビアス、タトゥーラ、バリスティックシリーズに対応する「SLPW LT α QDノブ」は2021年11月発売予定だという。
【スペック】
[SLPW EX LT QDノブ]●自重:約7g
●価格:3850円(税込)
●対応機種:18EXIST、19CERTATE、21LUVIAS AIRITY
*各LT2500~LT3000サイズ
●自重:約8g
●価格:2750円(税込)
●発売:2021年11月予定
●対応機種:18・21CALDIA、20LUVIAS、TATULA、BALLISTICシリーズ
*各LT2500~LT3000サイズ