PEラインを用いたアジング戦術が光る! ルアマガソルト『アジング王バトル』に参戦!【渡邉長士の海釣り今日もいいチョーシ】



釣り業界の各所で活躍する渡邉長士さん。彼のテクニックと引き出しの多さには、「ルアマガ+」ないし「ルアーマガジン・ソルト」の取材中に何度も助けられてきた。そんなチョーシさんこと渡邉長士さんの連載がルアマガ+でついにスタート! 今回はルアマガソルトの対戦企画・アジング王バトルへの参戦記。エステルラインが一般的なアジングシーンにおいて、敢えてPEラインを使う理由とは? そしてバトルの結果は…!?

【Profile】

渡邉長士(わたなべ・たけし)

千葉県房総半島外房エリアの出身・在住で、幼少期から海釣りに親しむ。10代でルアーによるアジ釣りを始めた房総アジングのパイオニアだ。旬の獲物を追ってサオを振るマルチアングラーでもあり、近年はサーフアジングやオオニベにも傾倒する。

アジング王バトルに参戦! 見立てと戦略は…!?

ルアマガ+をご覧になっている皆さまこんにちは。

ダイワフィールドテスターの渡邉長士(わたなべたけし)です。

ここでの連載は第2回目になりますが、前回と同様でテーマは好きなことを書いていいとのことなので、ルアマガソルト2月号での「アジング王バトル」について書きたいと思います。

「アジング王バトル」はこれまでに1stシーズン、2ndシーズンと行われ、基本的なバトルの流れはまず予選として8人がオカッパリから1対1で戦い、その勝者4人が決勝で一斉に戦うというものでした。

バス釣りのような大会がほぼ無いソルトでは、全国の猛者アジンガーとの真剣なバトルは貴重な体験で、疲れますがやっている本人も楽しいですし、自身のレベルアップにもつながるいい機会になっています。

そんなアジング王バトルの話が来たのは昨年の11月前半あたりで、実はフィールドは東京湾にある沖堤の予定でした。

そのため木更津沖堤に練習にも行きましたが、秋も深まり沖堤の釣果が下火となったため、急遽ボートでの対決へと変更。

対戦相手は強敵の藤原真一郎さんで、2ndシーズンのアジング王でもあります。

過去のバトルでは1stシーズンの予選と2ndシーズンの決勝で戦い、結果は1勝1敗。

藤原さんは釣りが丁寧で特にジグ単の釣りは驚異的な上手さですが、なんと今回はその藤原さんとジグ単オンリーでのバトルなんです。

沖堤だったら藤原さんがあまりやらなそうなダウンショットなどをカッ飛ばしたりと勝てそうなプランがあったのですが、編集部は僕に恨みとかあるんですか(笑)?

今回のバトルのルールですが、1ラウンド40分×4を行い、総重量で勝敗をつけることになりました。といっても恐らくアジのサイズはそれほど変わらないため、実質数釣り勝負といった感じになりそうというのが自分の印象。

藤原さんは東京湾自体が初ということですが、私は東京湾のボートアジングは乗合のバチコンを除くと過去4~5回ほど。

今回お世話になる「JAWS」さんは約3年ぶりで、今回で3回目と経験は浅い。

使用タックルは2セットまでですが、結局ジグ単オンリーなので普段オカッパリで使っている同じようなタイプのロッド2本を持ち込みました。

ただ、違いをつけたのがライン。

写真は0.4号

ひとつはメインがPE0.15号にリーダーはフロロ3lb。

もうひとつはメインがフロロ1.5lbにリーダーがフロロ3lb。

メインに使う予定はPEで、当日は風が強い予報だったため比重のあるフロロをサブにするといった感じです。

編集部に「なんでPEなの?」と不思議がられましたが、タテでもヨコでも『ある程度の距離』があるとPEの方が使いやすいと自分は考えています。

遠距離になればなるほどPEの感度は生きてきますし、鋭いアワセも決まります。

でも沈めるなら比重が約1.4のエステルや1.78のフロロの方がいいのでは?と思う方もいるかもしれませんが、PEは比重が0.98と小さくても細いため抵抗が少なく深場にも沈めやすくなります。確かに軽いリグをカーブフォールなどで沈める時はライン全体が沈むエステルやフロロの方が使いやすいですが、『ある程度重い』リグをバーチカルに落とす場合はPEの方が有利だと思っています。

ちなみに、『ある程度の距離』とは、距離25m以上か水深10mほど。『ある程度重い』は1.5g以上がメインになる場合と考えています。

重いリグを使うということは遠投や深場を攻める場合が多く距離ができ、また重いリグを使うと抵抗でラインが伸びて感度が落ちがちなため、重いリグの時にはPEラインを使うわけです。

今回イメージしていたポイントは水深10m前後。となれば使うジグヘッドは2~3gがメインになるだろうと考え、PEラインをメインにしたのでした。

戦いの行方は…

ラウンド1

ここはイメージしていた通り水深10mほどでしたが、常夜灯があり全体的に明るいポイント。

ポジションは藤原さんの後側を選択し、まずは表層~中層を少し攻めるも反応はなく、ボトムから2mほどでバイトが数回。

この時点でアジのレンジはボトム付近だと確信しましたが、最初はバイトを弾くような感じでフッキングせず。

藤原さんに1匹先制されたもののアワセをややスイープにすることでアジャストでき、3匹キャッチして1対3で終了。

ラウンド2

まっすぐな岸壁に常夜灯があり、水深は12mほどのポイント。

ポジションは前側。ライズも出ていますが、先ほどのポイントでもレンジはボトムだったため上を捨てて2.5~3gで終始ボトム狙い。

ボートの左舷に岸壁があり、その距離は10mほど。キャスト方向は左斜め前(11時方向)。潮は船尾から船首方向に流れていたのでボトム付近でテンションをかけ、ボトムの少し上をスイミングさせるようなイメージで攻めるとバイトが連発。

この時、アジは全体的にいる感じだったので、キャストを10時方向にして藤原さんをブロックしたりもしましたが、藤原さんは前半ライズしているアジをテンポ良くキャッチしており、最終的には11対10と藤原さんが1匹多くキャッチしていました。

ラウンド3

ここは岸から30mほど沖にバースがあり、そのバースまで橋が架かるポイント。

橋の部分に常夜灯があり、岸側は水深2mほどからバースに向けて水深10mほどまで深くなっています。

ここは以前やったことのあるポイントで、その時は橋の下の常夜灯付近が最も釣れたためポジションは前側を選択したのですがが、これが大誤算。

常夜灯下の中層をただ巻きすると簡単にヒットはするものの、船のポジションがバースに近く、前側からではキャストのコースが狭くポイントを通しづらい状況に。

藤原さんも同じポイントを狙っているため、自分の上に藤原さんのラインがクロスしたりもし、何度かオマツリしてしまうほどでした。

それを避けるため、藤原さんのキャストタイミングを見ながらのキャストを強いられたりと、「あそこに投げれば釣れるのに!」という状況が続き、この時が一番フラストレーションを感じてました。

最終的にはなんとか食らいつき、結果は7対6。またも藤原さんが1匹多くキャッチしたまま終了となりました。

ラウンド4

最終ポイントとなったのが、船長のとっておきポイントである火力発電所の温排水。

ここも以前やったことがあり、その時はただ巻きでボコボコに釣れました。

キャストできる範囲の広い前側が有利だと考え前をとりたかったのですが、釣り座は残念ながら後側に。

「これはヤバい」と思いながらのスタートでしたが、幸か不幸か予想に反してアジの反応は渋く、2人ともノーヒットの時間が続きます。

この時に数回バイトがあったのですが、その時の釣り方というのが温排水の流れへのドリフトでした。

流れが少し弱くなった場所の流れの中のボトム付近にアジがステイしているような感じで、そのポイントにジグヘッドをアプローチさせるために逆算してキャストの場所を決めます。

パターンがやっと分かったところでしたが、船が小移動したりもしましたが、やることは見えたので、移動の直後に1匹目をキャッチ。これでパターンが確信に変わりましたが、そのアジに喰わせるポイントは藤原さんの右前あたり。

温排水の流れは左から右なので、そこに落とし込むためには12時方向にキャストしなければレンジに入る前に流されてしまうのですが、藤原さんが右側へキャストしていればそちらにはキャストできません。

そんな中でなんとか12時方向に近いキャストして、ベストなポイントから少し外れても丁寧に攻めることでバイトを引きずり出したのですが、藤原さんがラスト15秒でキャッチし、数は4対4の同数。

そして4ラウンドのトータルの同数の23匹になりました。

最終結果は如何に!?

藤原さんのラスト1匹で「負けた!」と思いましたが、結果は22.5g差でなんとか勝つことができました。

自分は経験というアドバンテージがありましたが、それでも僅差なのでやはり藤原さんは強い。

自分も全力で戦い、僅差とはいえ勝利をつかめたことは自信にもなりますし、またもいい経験になりました。



今回のタックル

今回メインで使ったロッドは、2021年秋に発売されたばかりの「月下美人MXアジング64L-S」。

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ミドルクラスでありながら一つ上の「AIR」シリーズより軽く、上位モデルに近い実力があるため、今回のような本気バトルにも使える性能です。

ジグヘッドは全て「月下美人アジングジグヘッドTG(DAIWA)」。

3gと重たいウエイトでもタングステンのためヘッドが大きくなりすぎず、ソフトルアーとの一体感がありアジの口にも入りやすいです。

ソフトルアーは「アジングビームバチコンカスタム」2.2inと、「アジングビームFAT」1.5inをメインに使用。

アジングビームバチコンカスタムは塩ビ素材で味と匂いが強く、夜光カラーの「フルルミノーバ」は発光が強くディープなどで強烈にアピールしてくれる。

アジングビームFATは1.5inながらファットなボディーのため潮噛みが良く抵抗感も強いため操作性が高い。

この2つはもちろんオカッパリでも愛用しており、本当に良く釣れます。

先日、西湘サーフでキャッチした40アップもバチコンカスタムのフルルミノーバでした。

アジング王バトルでまた誰かと全力の戦いをしたいので、ルアマガソルトさん。次もよろしくお願いいたします!

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