ワカサギ釣りをご紹介【釣り方や道具、美味しい食べ方まで|初めての釣りにおすすめ】



ワカサギ釣りと言えば「冬の風物詩」のようなもので、氷が張った湖に穴を開けて釣るというイメージが定着していますが……実はそれだけじゃないんです! ワカサギは湖に氷が張らない地域や季節ならボートからはもちろん、桟橋などから釣ることもできます。また、東北や関東甲信越、関西のワカサギ釣りが盛んな地域では、揺れない大きな船の室内で釣りを楽しめる「ドーム船」もあり、快適なレジャーとして定着しています。

ワカサギ釣りの種類

ワカサギは様々な釣り方で狙うことができます。場所によって料金が異なり、遊漁料を含む場合と含まない場合があります。

ワカサギ釣りの種類費用釣り方の特徴
岸釣り
桟橋釣り
遊漁料:1日500~2,000円ほどもっともお手軽ですが、数はあまり伸びません。
ボート釣りレンタルボート:1日3,000円ほど~+遊漁料自分で釣り場を探す楽しさがあります。
ドーム船乗船料:1日4,000円ほど~+遊漁料極めて快適。その場で天ぷらできるところも。
氷上釣りドリルやテント、ヒーター:1日4,000円ほど+遊漁券風情が抜群です!
消耗品など費用解説
道具レンタル1日500円~1,500円ほどたいていの場所でレンタルがあります。
エサ代1日500円ほど潤沢に用意するのでなければだいたいこれくらい。
仕掛け代1日500~1,000円ほど仕掛け1つ500円ほど。予備があるといいです。釣り場でも売っています。

ワカサギ釣りのシーズン

ワカサギ釣りの主なシーズンは場所にもよりますが、おおむね秋~春にかけてとなります。標高の高い湖などでは他の期間でも釣りができる場所もあります。

氷上釣りを体験できる場所では、氷が張ってじゅうぶんな厚みになっている間のみしか釣りができない場所もあります。現地のWebサイトなどを確認してみましょう。

個人用ドームと携帯ヒーターを組み合わせた氷上釣りもあります。

オススメはドーム船!

数あるスタイルの中でも初心者にオススメなのは、やっぱり『ドーム船』。その理由は寒くない、いや、むしろ暖かいこと。船内にはストーブや石油ファンヒーターなどの暖房設備が完備されているので、冬でも快適な環境でワカサギ釣りを楽しむことができます。

1人ひとりにじゅうぶんな釣り座スペースが確保されていて、船底に設けられたスリット(ワカサギ釣り用の隙間)から仕掛けをたらすだけでOK。分からないことがあれば船長やインストラクターに尋ねれば、親切丁寧に教えてくれます。



ワカサギ釣りの仕掛けや持ち物、服装をご紹介

最初はレンタルタックルでOK!

岸釣り、桟橋釣りではなく、ボート中央に仕掛け投入用の穴が空いたタイプのボート釣り、ドーム船、氷上釣りを前提で解説します。ワカサギ釣りに使う道具や仕掛けは、他の釣りには流用することが難しい「専用」であることがほとんどです。特に竿や糸はとても繊細なモノを揃える必要があるので、初心者はレンタルタックルの利用で問題ありません。

なお市販品のワカサギ専用竿は、小さなワカサギの繊細なアタリもばっちりわかる極めて精巧な作りになっていて、触ってみるととても面白いものです。興味がわいたらぜひ購入を検討してみてください。

これは氷上釣りの持ち物例。

ワカサギリールは2種類

ワカサギ専用リールは、極めて小型の両軸リールで、安価な手巻きタイプと、電動タイプの2種類があります。とても小さいリールなので糸の巻取り量が少なく、近年では様々な機能を搭載した電動タイプが主流になりつつあるようです。また、手巻きリールはセットできる釣り竿が希少でやや手に入りにくくなっています。

ワカサギロッドは竿先と持ち手が別売り

ワカサギ専用釣り竿は、様々な状況に応じて硬さを使い分ける「板状」の「穂先」と、手巻きリールがセットできる持ち手部分となる「本体」、あるいは「穂先」を挿せる電動リールにパーツが分かれて販売されています。

ワカサギタックルの組み合わせ例

  • 「穂先」+「本体」+「手巻きリール」
  • 「穂先」+「電動リール」

穂先は板状タイプであれば標準的なものであれば最初の1本としてはじゅうぶんです。

他に穂先の断面が円形で棒状の一般的な見た目の釣り竿もありますが、レンタルタックルの方が性能がよい場合もあり、購入を検討するなら板状タイプの穂先をおすすめします。

ワカサギ釣りのエサや仕掛け

エサもほとんどの場所で用意されていて、ラビット(小さめのハエの幼虫)や、ベニサシ(小さなハエの幼虫を紅く染めたもの)などが一般的です。アカムシも有効です。なおこのサシは清潔な環境とエサで飼育されたもので、衛生的な心配がない活きエサです。ハリに付けるときは、2つのハリをエサの両側に引っ掛けてハリ先を貫通させ(ここ重要)、真ん中をハサミで切って使います。

活きエサはどうしても苦手という方には、人工エサという選択肢もあります。

ワカサギ釣りの仕掛けは、釣り具店で買えば選択肢も多いのですが、現地ではだいたい釣れるワカサギのサイズに合わせた仕掛けを売っていますので、現地で購入するのがおすすめです。

なお、ワカサギの仕掛けはハリの数が5~20本近くと多いものになります。ドーム船や氷上釣りでは竿が短いので5~7本ほどが一般的。

ハリ数が多いほど魚の泳層を幅広く探れるため釣りやすく、1度にたくさん釣れる利点がありますが、そのぶん扱いにくくなる不利点があります。ワカサギ釣りで釣果を得られないことは考えにくいため、はじめはハリ数の少ない仕掛けか、手に余るようであれば仕掛けの上のハリを切って使ってみてください。ハリ数はエサの都合上、偶数にするのがおすすめです。

ワカサギ釣りで他に用意しておきたいもの

ワカサギ釣りは寒冷な地域や季節に行うことが多く、服装は風を遮断するアウターほか、じゅうぶんに暖かい格好にしてきてください。上下ともにそれなりの防寒着を着用するのが無難です。ほか、ワカサギはとても鱗が小さく大量に飛散しますので、タオルは必携です。

ワカサギは小さいためということもありますが、急速に鮮度が下がりやすい魚です。逆にいうと、釣り物のワカサギは売っているワカサギより極めて鮮度の良好な価値の高い魚といえます。

クーラーボックスまたはクーラーバッグと保冷剤は必須となります。釣れたワカサギはジップロックに入れた状態でクーラーボックスにしまうと汚れにくくて便利です。

ほか、絶対に身につけていただきたいのはライフジャケットです。特に水上では義務化されているため、たいていの釣り場で貸していただけます。

ボート釣り、ドーム船、氷上釣りのワカサギの釣り方

ワカサギは基本的に底の方に群れていることが多いです。まずは湖底まで仕掛けを落とし込み、底をコンコンと軽く小突いて誘ってみましょう。アタリがないようであれば泳層が違う可能性があるので、少しずつリールを巻いて上の方を探ってみてください。ほんの少しだけ竿をちょんちょんと動かして誘いをかけると釣りやすいことがあります。よく釣れる泳層はよく変わることがあるので、これを探るのが釣り方のコツになります。

ドーム船であれば隣の人に聞いてみるのもいいでしょう。

たくさん釣ったら美味しく食べよう!

ワカサギの南蛮揚げ。一瞬でなくなる美味しさです。

ワカサギは小さいですが、とても美味しい魚です。しかも数釣りが楽しめるので、たくさん釣ったぶんだけオカズの量も必然的に増えていきます。釣り人が夢中になる原因は、そんなところにもあるかもしれません。

天ぷらや唐揚げがおすすめ!

そんなワカサギを簡単かつ美味しく食べられるのが「揚げ物」で、もっとも簡単なのは素揚げ。ワカサギは内臓を取り出すなどの下処理が必要ないので、キレイに洗ったワカサギをそのまま油の入った鍋に放り込み、キツネ色になったら取り出して塩を適量振ればOKです。

また、ひと手間加えて唐揚げ粉や天ぷら粉を付けて揚げれば、より美味しくいただくことができます。