プロの道具を拝見! エステル全盛の中あえてPEラインを選ぶ理由。 丹羽喜嗣さんのアジング用タックルをチェック!



ソルトルアーフィッシングのエキスパートの道具を拝見する当企画。今回は、アジングスペシャリストとして活躍する丹羽さんが使用する道具を拝見します! 理論的にアジングゲームを展開するアングラーならではのこだわりを取材しました!

アジング王バトル、ファイナリストのスペシャリスト

【Profile】

丹羽喜嗣(にわ・よしつぐ)

広島県在住。ライトゲームのスペシャリストで、ターゲットの生態にマッチさせた綿密なゲーム展開を得意とする。ホームは瀬戸内や四国エリア。アジングの楽しさ、奥深さを各メディアで発信している。ルアーマガジンソルト主催の「アジング王バトル 2ndシーズン」に進出。優勝の藤原さんとデッドヒートを繰り広げた。シマノのソルトウォーターのフィールドテスター。

シマノ今季ニューモデルたちが、アジングの新境地を開いていく

では、早速、丹羽さんの道具をチェックしていきましょう。ちなみに、今回の内容は、下記実釣取材時の使用タックルを元に構成しています。

丹羽さんが使用したタックルのひとつが、ソアレXR S68UL-SとNEWステラの組み合わせです。これに極細PEを巻いて使用していましたが、その意図は?

丹羽「軽量ルアーの操作性が必要な一方で、でかアジともしっかりとやり取りしなければならない。そうなると、PEラインが必要になってきます。私が選択したのは、耐摩耗性で有利なピットブル4+です。新しいステラのスーパースローオシュレート(密巻き構造)が大きなメリットになって、とても快適に使えました。風が強い状況でもトラブルはありませんでしたね」

――使用したラインの号数は?

丹羽「使っているのは0.15号で、細いけど強度が強く、デカアジが掛かっても安心して抜き上げられます。これが8本編みのPEだとうまくいかないんですよ。4本編みのほうが1本1本の繊維が太いので強く、高切れとかも少ないんです」

メインタックル

でかアジ狙いでは強度面を考慮してPEラインの出番が増える。新ステラのスーパースローオシュレートは細いPEでもトラブルなく快適に使える。これを耐摩耗性の強い4本編みのピットブル4+の極細PEを組み合わせることで使用感はさらにアップする。
  • ロッド:ソアレXR S68UL-S
  • リール:22ステラ 1000SSPG
  • ライン:ピットブル4+ 0.15号
  • リーダー:ソアレリーダーEXフロロ 5lb

――一方で、軽さを重視したセッティングのタックルも用意していますが、こちらはどういう用途ですか?

丹羽「警戒心の強い産卵時期や、ハイプレッシャーしてきた場合のショートバイトをとっていくには、ティップにわずかに出る『もたれアタリ』をとっていかなくてはいけない。その場合、タックルバランスはやや先重りにしたいので、リールはできるだけ軽くしたいんです」

軽量セッティング

135gの超軽量仕様のライトゲームに特化したリール。ロングストロークスプール採用により飛距離も平均で4%ほどアップしており、小型リールの不利な部分をカバーしている。
  • ロッド:ソアレXR S60SUL-S
  • リール:ソアレXR 500SPG
  • ライン:サイトレーザーEXエステル 0.3号
  • リーダー:ソアレリーダーEXフロロ 5lb

――ステラ1000SSPGは165g、それより軽いとなると…?

丹羽「ソアレXRに500番が新しく追加されたんです。このリールは自重がたった135g。だから、ティップがフッと軽くなるような小さいアタリも感じ取れるんです」

ティップに乗るラインのテンション、その重みの抜けを感じるには手元が軽いほうが有利なんですね。

――135g…! 組み合わせるロッドが63gのソアレXRのS60SUL-Sなので、200g以下ですね。

丹羽「リールは軽さが正義という風潮がありますが、本質はそういう部分にあるんです。今回のように、キャストしたらラインテンションをうまくコントロールしてルアーを漂わせて、その合間に出る小さいアタリをとっていくのにも、とてもいい仕事をしてくれましたね」

テンションの抜けを感じるために手元を軽くしたい
リールを軽くすることの本質は、タックルバランスを先重りさせたいから。ティップにラインテンションの重みを感じ、テンションが抜けるアタリを感じとるにはリールは軽いほうが有利。これによりちょっとした違和感程度のショートバイトも取っていくことができるのだ。


本気で遊ぶためのモバイルアジングロッドという選択肢

持ち運びに便利な4ピース。これまではサブ的な存在のイメージでしたが、ソアレエクスチューンMBの曲がりはとてもスムースで繋ぎ目を感じさせない。メリットしかないのでは? と思えるほどのクオリティです。実際、丹羽さんも今回のタックルの中に1本入れていました。

丹羽「今回選択しているのはS510SUL+-Sです。モバイルロッドならではの張りとパワーがあるので、その違いで使い分けたりするのも楽しいですよ」

モバイルアジングロッド

  • ロッド:ソアレ エクスチューン MB S510SUL+-S
  • リール:ソアレXR C2000SSHG
  • ライン:サイトレーザーEXエステル 0.4号
  • リーダー:ソアレリーダーEXフロロ 5lb

SHIMANO×TALEX STL301

季節が進行すればどんどんデイゲームも面白くなってくる。明るい時間は偏光グラスも重要です。丹羽さんが愛用しているのはシマノのSTL301。タレックス製のレンズを採用した新製品。写真のスポーツタイプ以外に、オールチタンフレームモデルも選択できます。

STL301(シマノ)
特に、デイアジングでは、偏光サングラスは必須アイテム。丹羽さんは、シマノからリリースされた新しいモデルSTL301を使用。

『ルアーマガジン・ソルト』2023年5月号 発売情報

『ルアーマガジン・ソルト 2023年5月号』

今号の特集企画は盛りだくさん!「春イカ」「アジング」「ロックフィッシュ&ロックショア」「シーバス」の4つのテーマを徹底詳細!

このほか、小沼正弥さんの代名詞でもあるレバーブレーキ理論をまとめた企画や、村田基さんが登場する「インショア」企画、さらに春は旅の季節ということで特別企画「極上の釣り旅」も紹介してきます。

『ルアーマガジン・ソルト2023年3月号』は全国の釣具店・書店・Web通販サイトでお求めいただけます。

  • 発売日:2023年3月21日
  • 定価:1,500円(税込)