陸っぱりの釣りからウェーディングとなると、途端に敷居が高くなる。ウェーダーなどの装備が必要だし、安全面のリスクも高くなる。それでも、多くの釣り人がウェーダーを履いて、今日も水に浸かって釣りをするのはナゼなのか? 一歩踏み出すことで得られるメリットについて、チニングの観点からもりぞーさんに解説してもらった。
※ウェーディングは危険な面もあります。単独の釣行は避け、深いエリアや潮流の早い場所は避けましょう。潮位を定期的にチェックし、退路を確保しましょう。
●文:ルアマガソルト編集部
【森 浩平(もり・こうへい)】
大阪府在住。アーバンチニングの第一人者で、クロダイ・キビレの年間キャッチ数は年間2000枚を越すことも。ベイトタックルスタイルとフリーリグの有効性にいち早く着目し、この釣りを普及させてきた。愛称はもりぞー。
ウェーディングは水温や流れを肌で感じ、自然との一体感を味わえる
今回の実釣では、大型河川の河口でウェーディングスタイルを選択したもりぞーさん。チニング(クロダイ・チヌをルアーで狙う釣り)は、スニーカースタイルのオカッパリでも楽しむことができるが、砂地が沖まで広がる場所ではウェーディングが有利となる、という判断だ。
もりぞー「ウェーディングは水温や水の流れ、波などを体全体で感じられる。自然の中で釣りをしているっていうのを実感できる、楽しい釣りですよね」
潮回りは大潮で、流芯を効率良く攻めることができる干潮前後の数時間が勝負だ。まずはアーバンクローラーの11gフリーリグでスタート。ショートバイトが続き、フッキングしてもバレるということが数回続く…。
もりぞー「アウェイなのでちょっと緊張しているんですかね、普段はこんなことないんですが…」
その後はフィールドのクセをつかみ次々とキビレをキャッチしていった。アーバンクローラーのグリパンチャートがこの日のヒットワーム。
もりぞー「ワームはいろいろローテーションしていって、結局バイトが出たのがアーバンクローラーでしたね。水質が濁っていたんで色はグリパンチャートですね」
ワームの種類やカラーをローテションしてバイトを継続させる!
もりぞー「何となくでやっても釣れるときはそれなりに釣れる。でも、シンカー重量に形状、ワームの種類とカラー、アクション、タックルセッティングの差で、隣同士で釣りをしていても片方は連発、もう一方はノーバイトとかはよくある話ですよ」
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もりぞー「状況に応じて釣り方をマッチさせれば、深いバイトや釣果という答えがしっかり返ってくるのが、この釣りのおもしろいところです」
実釣開始当初は、アウェイの洗礼として珍しくバラしもあったもりぞーさんだったが、フタを開けてみればキビレが8枚、クロダイ1枚という素晴らしい釣果に。フリーリグの真髄を充分に見ることができた。
もりぞー「10枚を目標にしていたんですが…、最初のバラしがなければ目標達成でした(笑)」
とは言え、短時間でしかも慣れないフィールドにも関わらずチヌ9尾はさすがである。地元大阪・淀川で鍛えられたフリーリグチニングテクニックは、東京湾でも十分有効だと言うことを証明するのに十分な結果だろう。みなさんも、安全に十分配慮して、ウェーディングチニングを楽しんでみてはいかがだろうか?
【使用タックル】
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