只今暑さ真っ盛りの夏、8月。一昔前は釣り人も子供以上(!?)にはしゃいでしまうシーズンではありましたが、近年は気温が上昇し過ぎて釣り人も魚もバテてしまいがち。また夏休みと言えど帰省や家族サービスなどに終われスケジュールも多忙。そして休み明けに8月を悔やむ…。はっきり言いましょう、遊ぶのは8月じゃなくてもいいんじゃないかと!どうせなら気温も少し下がった秋に「休み」を満喫しませんか?今回編集部員大木が秋に絶対遊びたい、家族や友人と一緒に楽しむのにピッタリなアクティビティ&宿をご紹介したいと思います!
●文:ルアマガプラス編集部
西伊豆に現れた異端児が営む宿「ロッジモンド」って知っている?
今回ルアマガプラス編集部員は西伊豆のとある宿へ取材に訪れました。そう当サイトでも以前ご紹介させて頂いた、西伊豆でカヤックフィッシングを気軽に楽しめる宿「ロッジモンド」!
ロッジモンドはオーナーである松本さんが、海と山に囲まれた西伊豆で宿泊施設を営みながら、カヤックフィッシングツアーや、西伊豆の里山林の「古道」を再生し利用するマウテンバイクツアーなどのアクティビティを提供しています。
前回記事を掲載させて頂いた際に松本さんから「良い季節になったら是非カヤックフィッシングを体験しに来て下さい!」とお誘いを頂いておりました。梅雨前の6月にお邪魔させて頂きました。
実は弊社釣り局編集部員は大のフローター好きはいるものの(営業tdk)、カヤックフィッシング体験者はゼロ。以前から気にはなっていましたが、気軽に楽しめる施設もなく、購入するとなれば費用や保管場所の問題もあり正直縁がないものと思っていました。
なのでまさかこんなタイミングで体験できるとは編集部冥利につきるな~と思いつつ、ルアマガプラス大木とルアーマガジン福重のコンビはウキウキしながら西伊豆に訪れたのです(笑)。
いざ西伊豆へ! 伊豆のサステナビリティが詰まったお洒落な宿に感激!
大木の自宅(神奈川県湘南C市)に福重が合流してから、西伊豆へ。2時間半ほどで宿に到着すると松本さんやスタッフの方々が出迎えてくれました。
まずは宿にチェックイン。廃業したペンションを、松本さん達スタッフ自らの手でリノベーションしており、内装はめっちゃお洒落!
宿の所々にセンスの光るオブジェやラグジュアリーが沢山あるのですが、なんと全て手作り!
さらに宿泊する部屋の壁紙が各部屋ごとに違ったり、備付のテーブルや椅子も全て伊豆木材を使用し作ったオリジナル。一見どこかのアンティークな輸入家具屋のものかと思うくらいセンス抜群なのです。
今回我々はツインのお部屋をご用意してもらいましたが、伊豆に来たのに、窓の外をみながらぼーっとしていたいと思うほど居心地の良い落ち着く部屋でした。
そして宿の1Fは共有のダイニングスペースになっており、スタッフの方々や他の宿泊者とのコミュニケーションスペースとなっています。
飲食もできお酒を飲んだりすることも可能。せっかくなら旅の出会いで、ロッジモンドのスタッフや他の宿泊者とお酒を酌み交わしたりなんてのも良さそうです。
ロッジモンドの名物ツアー「カヤックフィッシング」を体験!
宿の中を案内していただいたあと、各自部屋に荷物を置いてからカヤックフィッシングに向かいます。
あまりの宿の居心地良さに、少し後ろ髪をひかれつつも(笑)、ロッジモンドから車で10分ほど移動し、カヤックの発着場でもある松崎の海水浴場に到着。
既に砂浜には松本さんやロッジモンドスタッフの中田さんがカヤックを用意してくれました。
ホビーカヤックが凄い!イメージ以上の快適性と安定感。
今回使用するのは「ホビーカヤック」と呼ばれるタイプのカヤック。
通常カヤックと聞くとオールを使用するイメージを持たれるかも知れませんが、このホビーカヤックは足漕ぎ式。座席の前部にペダルとフィンが繋がった「ミラージュドライブ」というユニットを差し込みセットし、足で漕げばカヤックは動き出します。
座席は想像以上に広く、沢山タックルを積み込めるわけではありませんが、コンパクトにまとめれば2釣種分はぐらいは用意できます(今回で言えばメタルジグとロックフィッシュ)。足元にはカヤック内部に道具をしまえるスペースもあるので使わないルアーなどはしまっておけます。ロッドは差し込めるホルダーが2つあるので最大2本搭載可能。
また座席背部にはクーラーボックスをセットできるので食料や釣った魚も入れておけます。さらにホビーカヤックは子供が立てるほどの安定感もあるので、仕掛けの準備はもちろん、背部のクーラーボックスの取り出しも楽々行えます。
カヤックの操舵の説明を受けたところで早速海へ出航
水深の浅い砂浜からの出航のため、最初はオールを使い50mほど沖へ。そこから足漕ぎへとシフトします。漕いでみるとびっくりするぐらい推進力があり、想像以上に前へと進みます。進行方向の操舵も座席の左側にあるレバーで簡単に行えるので初心者やビギナーでも落ち着いて操作することができます。
今回はロッジモンド松本さん、中田さん、大木、福重の4名で出航、松本さんが先頭で魚探を駆使し魚の反応を探しつつ、風向きや波の状況を考慮しながらポイントへと指示してくれます。
狙うターゲットは青物や根魚など。事前に用意していたメタルジグやロックフィッシュ用の仕掛けを使い分けて狙っていきます。
ポイントは沖の根回りや岩礁帯付近。所々で青物らしき反応はあるものの、移動速度が速いせいか、捉えきれず、徐々にロックフィッシュ狙いにシフトしていきます。
大木も福重も西伊豆でのロックフィッシュは経験済なので、1ozシンカーのフリーリグや60g前後のメタルジグを中心にボトムを狙います。
暫くすると、福重から歓声が上がり向かってみると良型のアカハタをキャッチ!
フクシゲ「メタルジグでボトムを丁寧にシャクってたら喰ったっす」
さらに松本さんもアカハタを続けてキャッチ!
松本「反応はあるんですが、今日はちょっと渋めですかね~」
大木もフリーリグに切り替えて岩礁帯を舐めるように丁寧にアプローチしましたが、バイトは時折りあるものの、なかなか食わせられずに苦戦。
しかし、反応があるポイントをめげずにアプローチしていると遂にヒット!すこし小ぶりなアカハタでしたが、カヤックフィッシング初フィッシュ!水面が近い分ダイレクト感が強く、自分で反応を見つけたポイントを撃っていったので釣った感がめちゃくちゃありました!
もし50cmオーバーのオオモンハタや青物だったらもっとエキサイティングなのは間違いないです!
その後ポイント近くの海岸へ上陸し、お昼休憩。カヤックならでは軽快さで普段人が近づけないところに降りられるのも非常に新鮮でした。
午後から釣りは再開したものの、途中風が予報よりも強まりやむなく砂浜へ引き返すことに。
正直もうちょっと釣りしたかったのが本音でしたが、無理は絶対に禁物!ロッジモンドのカヤックフィッシングツアーは、今回のようにスタッフが必ず帯同し安全を最優先に釣りをするので必ず指示には従いましょう。
ロッジモンドのツアーならカヤックフィッシングは思っている以上に「身近で楽しい!」
今回初めてカヤックフィッシングを体験させていただきましたが、想像以上に手軽だったことに驚きました。ホントはもっと腕や足が疲れたり、釣りの最中もカヤックのコントロールが難しくなるのかと思っていましたが、全くそんなことはありませんでした。
そして普段遊漁船でもなかなか近づけないポイントにカヤックなら行けてしまうので、狙ってみたいポイントが沢山!もちろん開拓されていないポイントなども多くあるので、普段オカッパリやオフショアを楽しんでいる釣り人も、これまでとは違ったワクワク感を体験することができます!
タックルに関しては長いものが多いので、ショア用ソルトタックルはなかなか流用しにくいですが、オフショアのものであれば可能。まだまだ専用のタックルも少ないので、あとは釣りをする本人の工夫次第で流用できるロッドも多くあるのではないかと思います。個人的にはボートロックフィッシュロッドやバスロッド関連のものは流用し易いのではないかと思いました。
またロッジモンドのカヤックフィッシングツアーは参加されるゲストの釣りのレベルに応じてポイントもチョイスしてくれます。ビギナーは根掛かりが少ない砂地のポイントを、今回の自分たちのような中級者以上であれば岩礁帯を中心としたポイントなど様々です。行かれる際は事前に何が狙えてどんなポイントに行くか、ルアーの重さなども聞いておくと戦略を立てやすいはずです。
今回は時間も限られていたので釣果は少なかったのですが、大木は知っています…。秋の伊豆の海の凄さを。おそらくお邪魔させていただいた6月は青物やロックフィッシュはシーズンも初期でした。秋は水温も安定し、あらゆる魚種が高活性になるので間違いなく狙い目です!
今回のヒットルアーはこちら
フクシゲヒットルアー「ライズジグフラット 60g(ライズジャパン)」
大木ヒットルアー「マックスセント クリッターホッグ4in(バークレイ」フリーリグ
これぞ釣り人の醍醐味! ウッドボイラーの極上「アクアパッツア」を堪能!!
釣りを終え、宿に戻ってからはタックルを洗い、お風呂へ。ロッジモンドは今年度より新たにウッドボイラーを導入。マウンテンバイクツアーの古道整備で伐採した木材を燃料に利用し、太陽光集熱器を組み合わせてハイブリッド熱供給により浴場の給湯、または室内の暖房へと熱エネルギーを自給するシステムを構築しています。
さらに今回は特別にウッドボイラーを利用し、釣れたアカハタをダッチオーブンでアクアパッツアにして頂きました。
これがもう絶品! 個人的にもアカハタは自身でアクアパッツアにしたことがありますが、桁違いの旨さでした。ウッドボイラーで調理したアカハタは身がフワフワで、魚の美味しさを最大限に引き出せており、これまで食べてきたアクアパッツアの中でも間違いなく一番美味しかったです。
伊豆の山から伐り出した木を使った燃料に、伊豆の海で獲れた魚が組み合わせられることでこんなに美味しいものが生まれることに感動しました!
美味しい夕飯も舌鼓!
アクアパッツアも非常に美味しかったのですが、30代育ち盛り(!?)な我々はまだまだお腹が空いていたので、松本さんに宿の近隣にあるおすすめのご飯屋さんへ連れて行ってもらいました。
実はロッジモンド周辺には食事処が数多くあり、徒歩5分圏内にはスーパーもコンビニもあります。中には釣った魚を持ち込んで調理していただけるところもあるとか!至れり尽くせりなロッジモンド&西伊豆松崎町に感激です。
今回我々が夕食を頂いたのは「RISE CAFE」。タコスやタコライス、グリーンカレーなどエスニック料理などのメニューを中心とし、ドリンクメニューも豊富なお店です。福重はタコス、大木はタコライスを美味しくいただきました。
宿があり、遊べる自然(海と山)、そして食事処やコンビニなどがすべて近い場所にあるということに個人的には大感激。しかも楽しいし、美味しい。西伊豆はアウトドアレジャーの「究極」なのではないかと思うぐらいです。
「ロッジモンド」はカヤックフィッシング+αで楽しませてくれる唯一の宿
今回ロッジモンドのおかげでカヤックフィッシングの楽しさを体験させて頂いたのですが、それだけでなく釣った魚を食したり、地元のグルメ、さらには古道の見学もさせていただき改めて「伊豆の魅力」を再発見することができました。
自身もそうですが、通常釣りに行くとなると、釣りをすることだけで1日を終えてしまうのですが、ロッジモンドであればカヤックフィッシングをしたあとも釣った魚での食事や温泉も楽しめて、さらに翌日には山のアクティビティを堪能することも可能。
ここまで西伊豆という土地をフルに体感できるアクティビティや宿泊施設は滅多にありません!
アングラーには是非訪れてカヤックフィッシングを体験して欲しいし、せっかくなら1泊して普段体験できない山のアクティビティも体感して欲しいと思います。
また家族や友人、カップルでの旅行にもうってつけ。旅行に行っても手持ち無沙汰なこともあったりしますが、ロッジモンドならそんな心配ご無用!間違いなく非日常を体験でき、最高にリフレッシュできる休日を過ごすことができるでしょう。
読者の皆様も秋の少し涼しくなったタイミングで、ロッジモンドでカヤックフィッシングツアーを是非体験されてみてはいかがでしょうか。
あ、ちなみに大木と福重は秋にまたカヤックフィッシングのリベンジと、e-マウンテンバイクツアーの2本立てで再訪を目論んでいます(笑)。
※本記事は”ルアマガプラス”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。
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