DAIWAシーバスロッドのフラッグシップ「モアザンブランジーノ」。目指すべく新作EX AGSはさらなる高みを目指すべく新作2機種を追加。その開発に携わった2人のエキスパートアングラー大野ゆうきさんと山内勝己さんに徹底インタビューを敢行!
●文:ルアーマガジン・ソルト編集部
アンダー100gモデルも! 全9アイテムのラインナップ
型番名 | 全長 | 標準自重 | 対応ルアー | 適合ライン | 価格(税込) |
---|---|---|---|---|---|
87LML | 2.62m | 97g | 5~30g | 6~16lb 0.6~1.5号 | 84,700円 |
87ML | 2.62m | 111g | 7~35g | 8~16lb 0.6~1.5号 | 85,250円 |
94LML | 2.85m | 105g | 5~30g | 6~16lb 0.6~1.5号 | 86,900円 |
94ML | 2.85m | 121g | 7~35g | 8~16lb 0.6~1.5号 | 87,450円 |
97ML/M | 2.92m | 126g | 7~40g | 8~16lb 0.6~1.5号 | 89,650円 |
98M/MH | 2.95m | 147g | 10~50g | 10~25lb 0.8~2.0号 | 91,850円 |
1010ML/M | 3.3m | 153g | 7~40g | 8~16lb 0.8~2.0号 | 99,550円 |
93L/M-S(NEW) | 2.82m | 123g | 5~40g | 6~16lb 0.6~1.5号 | 88,550円 |
94MMH(NEW) | 2.85m | 145g | 12~45g | 10~20lb 1.0~2.0号 | 91,300円 |
DAIWA渾身のシーバスロッド・モアザンブランジーノとして、発表から1年間の試作とフィールドテストをさらに積み重ね完成したEX AGS。
第二章と題された展開となるが、当初予定されていた性能から一新。ブランジーノらしいパワフルな持ち味に、軽さ、感度、操作性に正確なアキュラシー。そういったロッドに求められる性能に関して、EXPERT AGSシリーズから大幅に向上。ブランクが重なり合うジョイント部分には、V-ジョイントαを搭載し、さらに軽量かつ強くなりスムーズな曲がりを実現。ブランクのマテリアルには、SVFコンパイルXナノプラスを用い、軽量で細くなり感度と操作性をUP。細くしたことで捻じれのリスクを、45度のバイアスクロスを搭載しX45フルシールドが強力に捻じれを抑制してシャープさを保っている。
ロッドの基本となるブランク性能はもちろん、0(ゼロ)形状のリングを採用しラインがスムーズに放出される『AGS』TYPE-0(ゼロ)、軽量・高感度のカーボン含有樹脂製のエアセンサーリールシート等、細部まで高機能を詰め込んでいる。
さらにこの9月には2機種を追加。開発に携わったアングラー2人に話を聞いてみた。
大野ゆうきさんのプロフィール
大野ゆうき(おおの・ゆうき)
東京都在住。都市型河川や港湾部をはじめ、あらゆるフィールドで的確な釣りを展開するシーバス界きってのプロアングラー。正確なキャスト精度を持つ腕前と、明快な状況分析力で優れた釣獲力を誇る。
モアザンブランジーノEX AGS 94MMH ストロングバイトカスタム【DAIWA】
大きいルアーが投げやすく操作性も良いロスがないロッド
型番名 | 全長 | 標準自重 | 対応ルアー | 適合ライン | 価格(税込) |
---|---|---|---|---|---|
94MMH(NEW) | 2.85m | 145g | 12~45g | 10~20lb 1.0~2.0号 | 91,300円 |
軽くても重量級ルアーが投げやすく操作しやすい
大野「このMMHはガルバストロングのような大きめルアーが投げやすくて、ルアーの操作性に優れたロッドになります」
パワーのあるロッド?
大野「もっと重いルアーを投げられるパワーロッドならHとかMHロッドでいいわけですが、これはMとMHの中間くらい。そして、先調子じゃなくレギュラーテーパーになっていて、軽いルアーも使いやすい。でも、風が吹いていたり条件が少し悪くなるとライトなロッドでは大きいルアーを振り抜けなかったりします。そういったときでもストレスなく振り切れるロッドになります」
MとMHの中間という絶妙なラインをついたモデルだという。
大野「レギュラーアクションかつガチガチなロッドではないから、疲れにくいしルアーアクションもはるかにつけやすい。さらに、グリップも少し短めにしていて取り回しも良いので使えるシチュエーションも幅広くなっています」
風が吹いてもキャストが決まりやすい
大野さんおすすめルアーセレクト
モアザン ガルバストロング120S【DAIWA】
モアザン モンスタースライダー160F【DAIWA】
大野さんが94MMHでよく使うルアーは、ガルバストロングやモンスタースライダーといった大型ルアー。それ以外にもショアラインシャイナーの12cmや14cmも使用。それらのルアーを心地良くキャスト&アクションさせやすい設定。
モアザン20年の軌跡 大野的回顧録
様々な釣りのスタイルに合った高いバランス感へと昇華された
大野「初期の頃はガチガチなロッドが多くて、当時の僕のメインスタイルである港湾のピン撃ちといったキャスト精度の高さを謳ったモデルは少なかったと思います。ロッド自体も全体的に魚をいなして獲る感じのものが多かった。でも、ある程度強引に魚を止められる、しかも軽量でキャスト精度も高い。そういうスタイルものがラインナップされていって、現在は軽さとパワーを併せ持った高いバランス力を持ったロッドへと進化していったと思います」
山内勝己さんのプロフィール
山内勝己(やまうち・かつみ)
千葉県在住。房総半島をメインに大型河川や干潟といったシャローエリアでのウェーディングゲームを得意とするスタイル。大型シーバスを獲るパターンを熟知し、全国各地のフィールドを駆け回っている。
モアザンブランジーノEX AGS 93L/M-S カレントセンサーカスタム【DAIWA】
ルアーの操作性と軽さ、そして流速感度に優位性があるロッド
型番名 | 全長 | 標準自重 | 対応ルアー | 適合ライン | 価格(税込) |
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93L/M-S(NEW) | 2.82m | 123g | 5~40g | 6~16lb 0.6~1.5号 | 88,550円 |
操作性と流速感度に優れたカーボンソリッドティップ
山内さんはこのロッドにはルアーの操作性、流れの感度、軽さといった3つの大きな特長があるという。
山内「まず操作性についてですが、カーボンソリッドのしなやかなティップのおかけで、トップウォーターのドッグウォークや、ミノーやシンペンやバイブのトゥイッチなどがやりやすいんです。次に流れの感度。ガンガン流れがある中では違いははっきり分かりやすい。でも、大型河川の河口部や干潟での微妙な流れの質の違い。ソリッドティップならそれを感じ取りやすいんです。流れの違いを覚えていけば、この流れの周りは釣れるといった経験を蓄積していけるんです」
最後は軽さですね。
山内「単純な軽さだけではなく、リールを付けた上でのバランスの良い軽さを持っています。少しでも軽く疲労度を軽減していけば、1日中ウェーディングしながらキャストし続けても体への負担が軽くなる。そんな実戦的な軽さを持っています」
微妙な干潟の流れもキャッチしやすい
山内さんおすすめルアーセレクト
モアザン バレンテ【DAIWA】
モアザン グルービン65S【DAIWA】
しなやかで柔軟なソリッドティップにより、多くのルアーに使い分けることができる。山内さんは、トップウォータープラグのドッグウォークや、シンペンやバイブのトゥイッチなどで使用している。
モアザン20年の軌跡 山内的回顧録
強くて軽いを実現できた今回こそ真のスタートライン
山内「最初の頃のモアザンブランジーノって、強さを追求しているイメージが強かったと思います。当時はまだ強い=硬くて重い。軽い=弱いというイメージの時代です。でも、今回はすごく強さを保ちつつ非常に軽い。この軽さと強さを非常に高いバランスで両立できていると思っています。20年進化し続けてきてこれからも楽しみではありますが、僕的には今回のEX AGSこそモアザンブランジーノの真のスタートラインだと考えています」
『ルアーマガジン・ソルト』2023年5月号 発売情報
『ルアーマガジン・ソルト 2023年5月号』
今号の特集企画は盛りだくさん!「春イカ」「アジング」「ロックフィッシュ&ロックショア」「シーバス」の4つのテーマを徹底詳細!
このほか、小沼正弥さんの代名詞でもあるレバーブレーキ理論をまとめた企画や、村田基さんが登場する「インショア」企画、さらに春は旅の季節ということで特別企画「極上の釣り旅」も紹介してきます。
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- 発売日:2023年3月21日
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