「ハーフテンションフォール」をはじめ独自のエギング理論を打ち出す関西エギング界のエキスパート・おかぴ~こと岡隆之さん。2019年DAIWAのエメラルダスチームに加入し、さらなる活躍の幅をひろげている。そんなおかぴ~さんの連載9回目のテーマは「ロッドの使い分け」について。岡さんといえば自身の監修したエメラルダスAIR AGSのイメージが強いが、実はもう1本の「異なる相棒」的ロッドがあるという。そして対照的なロッドを使い分けることでさらに「釣果を伸ばすことができる」というのだ。そんなおかぴ~流のロッドの使いわけについて解説して頂きました!
●写真/文:岡隆之
3年振りのフィッシングショーにちょっとウキウキ♪なエキスパートエギンガー・おかぴ~さん!
釣果アップを目指すならエギだけでなく「ロッド」も使い分けるべし!
岡「寒い日が続いていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?2023年度、1発目となる今回は…『ロッドの違いによる釣果への影響』ということで、ロッドの使い分けによる釣果UPの方法をお話ししたいと思います。
皆さんは、エギングを行う際に何本のエギングロッドを準備していますか?また、何本のエギングロッドを所有していますか??」
1年を通じてエギングを集中的に行うアングラーなら複数本、様々な釣種、ジャンルの釣り物を楽しむのであれば、各釣種につき1本というアングラーもいるだろう。
岡「私は、常に数本の異なるタイプのロッドを所有しています。『この場所なら、このロッド』、『この状況下なら、このロッド』、『エギをこう動かしたいから、このロッド』など様々な思惑から、使用するロッドを選択しています」
和歌山をホームとしながらも、あらゆるシチュエーションや四季を通してエギングを探究する岡さん、さらに全国各地でロケを行う岡さんは複数本のエギングロッドを使い分けているという。
岡「現在、私が最もメインとしているロッド。それは『エメラルダス AIR AGS 711M-S』というロッドで、私自身が監修を務めたロッドです」
【エメラルダス AIR AGS 711M-Sスペック】
- 全長:2.41
- 継数:2
- 仕舞寸法:125
- 自重:86
- 適合エギ:2.5~4.0
- 適合PE:0.5~1.0
岡「コンセプトは、とにかく短時間で状況を把握する為のロッドで、水深や潮の流れ、そしてその流れに伴うヨレや、様々な変化をいち早く感じ取ることの出来る感度を搭載し、なおかつ、エギをしっかりと動かすことのできるパワーを併せ持ったロッド。
ゆえに、初見のポイント等での使用や、いかなる状況下でも使用するケースが多く、もはや私にとってはエギングをする上で、欠かすことの出来ない道具となっています」
岡さんのシグネイチャーロッドであり、自身のエギングスタイルを象徴する1本だ。
岡「しかしながら、この1本だけで私のエギングが完結されるわけではありません…。冒頭でもお話ししたように、ロッドを使い分けることで、釣果UPへと繋げることが可能になるからです。
では、実際にどのような効果が期待できるのか…紐解いていきましょう。
私のメインロッドであるAIR AGS 711M-Sの他に使用頻度の高いロッド…それは、山田ヒロヒト氏監修の『エメラルダス ストイスト RT 89MLM』というインターラインロッドです」
昨年秋にリリースされ、瞬く間にストイストRTシリーズの人気モデルとなったロッドである。
【エメラルダス ストイスト RT 89MLM スペック】
- 全長:2.67m
- 継数:2
- 仕舞寸法:138
- 自重:89
- 適合エギ:1.8~3.5
- 適合PE:0.4~1.0
エメラルダス ストイスト RT 89MLMの詳細はこちらの記事でも解説中!
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岡「まずポイントとしては『インターライン』であるという事。それは、アウトガイドロッドに比べ、圧倒的にトラブルレスなのです。向かい風時での、トラブルが皆無なのは強烈なアドバンテージとなり、安心して釣りが行える事で、集中力も増し、釣果へと導いてくれます」
ラインスラックをコントロールするエギングにおいて、特に風が強い状況ではインターラインロッドは心強い存在だ。
岡「そして何よりもAIR AGS 711M-Sと決定的に違う部分、それは『8ft9in』という長さ。単に『長い=飛距離UP』という見解を持たれるが、私は、飛距離よりも『エギのアクションの違い』
に着目し、使用しています。
ショートロッドの場合、キビキビとした素早いアクションは出しやすいというメリットはあるが、逆に、ゆったりとしたアクションや、エギの着底位置から、一気にエギを大きく跳ね上げ、移動距離を小さくするということを苦手とします。
方や、ロングロッドは、ゆったりとした大きなアクションや、エギの着底位置から一気にエギを跳ね上げさせることが可能で『ショートロッドのデメリットをロングロッドが補い、ロングロッドのデメリットを、ショートロッドが得意とする』という構図が完成します」
このことから、早いテンポのアクションやエギの移動距離を生かし、エギをしっかり動かせて追わせるならショートロッド。
エギの追いが悪く、移動距離を抑え、ゆったりと誘うならロングロッドという使い分けが可能になり、同じエギを使用していてもアクションの変化が生まれ、釣果へと繋がるようになります」
ショートロッド、ロングロッドそれぞれのメリット、デメリットがあり、お互いを補完する存在なのだ。
岡「エギのサイズや、カラーを変えることへの意識は非常に高く、頻繁に行われているかと思います。また、シャクリ方なども意識されることも多いかと思われます。しかしながら同じロッドで、アクションの変化を生むことは非常に難しく、かなりテクニカルな要素が必要となります。
そこで、ロッドを変えてみるという選択肢を増やしてエギングを行ってみてください。エギのアクションは確実に変化し、また新たな1杯へと繋がることでしょう」
エギを増やすことではなく、2本の異なるロッドを持つことでさらなる一手を持つことができるのだ!
岡「フィッシングショーも今年は、3年振りとなるリアル開催。ぜひ皆様も各地で行われる展示会へと行ってみて、2本目、3本目となるエギングロッドを検討してみてはいかがでしょうか」
1月の釣りフェスティバル横浜から、大阪、名古屋、新潟、北陸、九州とアナタのお住まいのエリアの近くで今年はショーが行われます。新製品だけにフォーカスが行きがちですが、普段釣具店で触れない、気になるロッドや各種アイテムを手に取れるチャンスなので、是非ともフィッシングショーには足を運びましょう! もしかしたら岡さんにも…会えるかも!?
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