エギにはあらゆる「可能性」が秘められる!? DAIWA岡隆之がエギングを通じて実現したい「夢」とは~DAIWAエメラルダスドキュメンタリー後編~

関西が誇る一大エギングフィールド・和歌山県をホームとし、個性豊かなキャラクターでありながら独自のエギング理論や数多くの引き出しを持つのが、現在テレビなどでも活躍中のDAIWAフィールドスタッフの岡隆之さん。現在ルアマガプラスにて隔月のシーズナル連載を連載していますが、あまり媒体に出る機会の少ない岡さん。改めて「岡隆之」とはどういう人物で、どんなエギンガーなのかルアマガ+編集部が突撃取材を敢行して参りました。 後編は平戸実釣2日目の模様と、岡さんの今後のエギングにおける「夢」語っていただきましょう!

●文:ルアマガプラス編集部

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【岡隆之(おか・たかゆき)】
明るいキャラクターとわかりやすいトークで多くのファンを持つ関西のエキスパートエギンガー。通称「おかぴ~」。おちゃらけキャラとは裏腹にエギングは超理論派。「ハーフテンションフォール」をはじめに様々なエギングメソッドを確立している。2019年からDAIWAのフィールドテスターに就任。 [写真タップで拡大]

前回のエピソードはこちら

2日目も絶好釣!狙いのポイントでヒット連発!

実釣2日目は前日の風がさらに強まる予報のため、平戸を南下。風を避けられ、前日同様堤防の内外にグーグルマップで「黒いもの」が映る堤防を目指すことに。そして到着すると1組先行者がエントリー済み。どうやらエギングアングラーの様で、漁港内にも墨跡が残っていました。

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「黒いものの正体は『アマモ』でしたね。僕の地元なら絶対イカが付く重要なウィードです。墨跡も先行者の方を見てもここは釣れそうですね。早速やりましょう」

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岡さんいわく、「アマモ」は夏イカが好む代表的なウィードで、付いてる個体も高活性なものが多いとのこと。堤防の外側にあり、潮位の高いタイミングで到着したため「釣るなら今」とすぐに準備を済ませ、実釣開始。すると2投目ですぐに答えが帰ってきました。

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「やっぱりいた! 昨日と同じかちょっと大きくなったぐらいですかね」

ヒットエギは今実釣でメインに活躍している『エメラルダスピーク RV 3.0号(DAIWA)』。

エメラルダスピークで素早く手前を探ったあと、沖のシモリやウィードを『エメラルダスフォールLCラトル 3.0号(DAIWA)』でアプローチし、追加でキャッチ!

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ポイントとアクションでしっかりとエギを使い分け、丁寧に数を重ねていく。まさに絵に書いたプラン通りの釣果。見ているこちらも気持ちよくなるような無駄のないアプローチを見せてくれました!

エギングはバスフィッシングと「共通する」ことばかり!?

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「あんまり言う機会も多くないけど、僕の中でエギを一投目に投げる場所はかなり重要だと思ってます、その情報次第でイカにどう行き着くかも変わってくるので。だからキャストするポイントは常に次に繋がるようにアプローチしています。回遊を待つよりかは積極的に動いてフィールドを読み解いていくほうが楽しいですよね」

岡さんの釣りを見ていると、さながらバスフィッシングのよう。グーグルという魚探で地形を把握しながら、現場では潮位や流れ、ストラクチャーの確認し、毎投ごとにアプローチを変化させていき、1杯にたどり着くためのヒントをさがしていく。

「僕はバスフィッシングが昔から大好きなんですけど、エギングと共通するところがめちゃくちゃあると思っています。例えば縦ストラクチャーを攻めるとしたら、まずは巻物で線の釣り、そのあとにフィネスで点の釣り…といったアプローチできますよね。それだけでなくバス釣りは色んなタイプのルアーが沢山あるので、その分幾通りもの攻め方できます」

岡さんが夏に仕留めた和歌山ビッグバス! [写真タップで拡大]

「それを僕は『エギ』だけでやってるんですよ。昨日のシャローのゴロタだったら、まずは表層をスピーディーにダートでアプローチして、シモリがあるポジションにはロッドを立ててフォールで落としてきました。1つのエギをときにはスピナーベイト、ときにはテキサスリグのようにしてアプローチしているんです。エギでどれだけ色んなことが出来るのかっていうことも、バス釣りをやってたからこその思考なんですよね。フィールドの選び方、使うエギ、アプローチ方法まで引き出しを如何に多く持てるかなど、バス釣りと共通する重要な要素ですよね」

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確かにエギは大分型を中心に現在はダート系やフォール系、シャローモデルやディープモデル、またルアーエギなどのバリエーションも出てきていますが、バスルアーほど釣法やフィールド、タイプなどの豊富さはない。

しかし岡さんは、種類がないからといって諦めるのではなく、エギが持つポテンシャルをフルに活用し、様々な使い方を実践する。逆をいえば1つのエギに様々な可能性を秘められるのがエギの凄さだと改めて思い知らされました。

「今使っているエメラルダスのエギは、スタンダードなダート系から、ダートの種類が違うもの、また抵抗系やフォール特化系と、他社と比べてもバリエーションが豊富なんですよ。だから必然的に今僕の引き出しもめちゃめちゃ増えてるんで単純にそれは嬉しいですよね」

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堤防でまさかの「有名人」に遭遇!?

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順調にイカをキャッチし、さらなるアプローチを試みる岡さん。すると先行者のエギンガーがこちらに近づいてくる…。

「あの、岡さんですか?」

なんと先行者のエギンガーの方々は、ヤマシタのエギングマイスターにして平戸マスターの柘植さん!そしてYouTubeを撮影していたのは大人気釣りYouTuber「釣りせんば」の方々だったのだ。

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お互いのことは知っていたが実は初対面の両者。

「まさかこんなところで柘植さんにお会いできるとは…持ってますね(笑)。少し、お話をさせて頂いて、入ってる時間帯もアマモがあることも含め、やはり夏に良いポイントでしたね、答え合わせは正解でしたね!」

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岡さんが「エメラルダス」で実現させたい「夢」とは!?

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堤防では5杯ほど釣りあげたあと、隣接する地磯へと向かう。しかし、昨日から吹き始めた北東の風が強まり、釣りがし辛い状況。さらに潮位も低くなり、アタリもなくなり、岡さんが想定した通りの展開となりました。

「やっぱり予想通りになりましたね、多分潮位が高い、着いてすぐのタイミングで地磯も行ってれば釣れたと思うんですけど、今日はリミットが正午までやったし、着いてすぐに堤防で反応があったんでそちらをメインにしちゃいました。本当ならもっとこの『答え合わせ』をより明確化させたいから明日もやりたいぐらいなんですけど、フライトもあるんで次回にとっておきます(笑)」

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アウェイの地・平戸にて、2日間それぞれ半日ずつの釣行で、トータルで15杯以上の釣果を叩き出した岡さん。秋イカエギングを大満喫して帰路に着くこととなりました。

帰りの車中、今後岡さんがエメラルダスでチャレンジしたいことや夢を語って頂いた。

「いや、それはもうやりたいこと沢山ありますよ。またロッドは作りたいですよね。既にもう1本ロングロッドが欲しかったりもしてるんでww。

あとは…エギを作りたいですね、しかも『今までにないエギ』を。実はもう僕の頭の中ではだいぶ構想も出来ています。バスルアーからも結構インスパイアされる部分もあるんですけど、そのアクションを如何にしてエギに落とし込められるかが目下研究テーマですよね。それ以外にも作りたいエギのアイデアはあるんでそれを早く具現化できるようにDAIWAさんと頑張りたいですね」

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ファンにとっても期待しているのは岡プロデュースエギの発売。早く実現することを願うばかり!

「あとはエギングをもっと『自然』と近づけて遊べる釣りにしたいかなって思ってます。一緒に行く仲間や家族と『釣り以外も』楽しめるような釣りにしたいんです。その楽しみを提案できるアイテムをエメラルダスで作れたら最高ですよね」

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「例えばせっかくいい景色のところに行って、車の中でご飯食べるくらいなら、ちょっとしたテーブル持ってて皆でご飯食べたほうが楽しいと思いません?釣り人は当たり前になってしまってるけど、そういった景色の中でリラックスして釣り以外も楽しめる余裕があったほうがいいと思うんです」

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「だからエメラルダスからは釣りをしてないときのくつろぎ方も提案したいですよね。キャンプというよりも『釣り場での過ごし方』をもっと提案していけたらと思います。

個人的にキャンプは大好きなんですけど、エギングって、渓流とかと違って釣り場の目の前にテントを張れたりできないんですよ(苦笑)。だったらせめて回遊や時合を待ったりする間、アウトドアをもっと楽しめたらと思いますよね。実際に僕はそんな感じで仲間と楽しんでますから!」

岡さんの「夢」の実現への一歩!?「エギング×キャンプ」動画をDAIWA SW公式YouTubeにて公開中!

編集部的総括!「考察力」を高めることがエギングをさらに楽しくするということ。

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今回岡さんを取材して驚いたのはその「考察力」の高さ。初日に釣り場を決めてから釣るまでが非常に速く、風や潮位も計算したうえでのグーグルマップでのポイント選定、そして釣り場での無駄のないアプローチ。ホームの和歌山で培った経験値はもちろんあるのですが、本人も豪語する「答え合わせ」への導き方は、自身がこれまで取材したアングラーの中でも間違いなくトップクラスでした!

でもこの考察力は、エギングはもちろん、あらゆる釣種にも必要なこと。昨今ではSNS等で釣れる釣り場やエギやルアーなどすぐに答えに近づくものを見つけやすい。

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しかし大事なのは、自分で一つ一つ答えを導いていく過程。もちろん釣れることが一番の面白みであるのは間違いないですが、せっかく疑似餌を使った遊びなのだから、釣れるまでの過程、イカを探していく部分からもっと深く考察し、あらゆる可能性を追求していくことがよりエギングを楽しめて、さらには自身のスキルアップになるのではないかと感じました。

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また、やみくもに釣りをするのではなく、1投ごとにテーマや考えを持ってアプローチすることの大切さ。そういったことを積み重ねていけば自ずと「引き出し」も増えて、難しい状況でも「釣れる可能性」を上げられるのではないかと思います。

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岡さんは前所属のメーカー時代から、YouTubeやテレビなどの動画で見てきましたが、イメージ通り明るくて楽しいナイスなキャラ!(本人曰く人見知りとのことww)しかし、それ以上に『超思考派エギンガー』であることが分かりました!

是非とも次回はルアマガソルトの「アウェイの洗礼(動画ありver)」でその実力を魅せて欲しいと思います。