DAIWA噂の新機構『レーザーインパクト』はサーフゲームにも圧倒的な「真価」を発揮!!【ミッチー高橋のサーフタクティクスEpisode.6】

近年日本のソルトルアーフィッシングシーンの中でも、圧倒的な人気を誇り、一大ジャンルへと飛躍したサーフからのヒラメ釣り。そんなヒラメゲームの新たな攻略法を探究し、発信し続けるアングラーが「ミッチー高橋さん」である。今回は、DAIWAがフィッシングショーで公開した、あらゆる方向に未体験の反射光を放つ革新的3Dマルチ反射構造「レーザーインパクト」について、サーフでもその効果を発揮するのかをミッチー高橋さん質問してみた。 

●写真/文:高橋慶朗

2024 シーバス特集

2023年もフィッシングショーやロケで大忙しのサーフエキスパート・ミッチーさん!

高橋慶朗(たかはし・みちあき)
ヒラメを始めとしたフラットフィッシュから、シーバス、青物、ロックフィッシュなどあらゆるソルトルアー魚種に精通するスーパーエキスパート。固定観念に捕らわれず、常に進化を求めるアグレッシブなスタイルに定評がある。またシーバスやオオニベにおいてはレコードホルダーとしての顔を持つ(シーバスJGFA・IGFA20lbラインクラス日本&世界記録【107cm9.5kg】、オオニベJGFA20lbラインクラス日本記録【150cm26.4kg】)。グローブライド(DAIWA)勤務。愛称はミッチー。

サーフゲームでは「メリット」だらけ! DAIWAルアーの新機構『レーザーインパクト』

――1月後半から始まったフィッシングショー、各地とも盛り上がりがスゴく、DAIWAブースでも注目の新製品が目白押しなのですが、中でも大きな話題となっているのがソルトルアーに搭載される新機構の「レーザーインパクト」。まず搭載されるのがシーバス用トップウォーターのモンスタースライダーですが、この機構、サーフゲームでも効果ありそうですよね!?

新機構「レーザーインパクト」が搭載された『モンスタースライダー135F LI』。

ミッチー高橋「おっしゃる通りレーザーインパクトについては会場でも沢山ご質問を受けましたが、結論から言うとズバリ『サーフでも有効』です! 」

まず、サーフは強く光るルアーほどターゲットに発見される確率が高いという特徴があります。 サーフの水深は遠浅エリアだと1~3m程、急深エリアでも5m程と比較的浅く、水もクリアなことから、ターゲットとルアーの距離を縦方向で見ると他のエリアよりも近く、横方向で見ても水質がクリアな分だけより遠くまで光が届くので、縦横双方向に於いてターゲットにルアーを発見してもらえる確率は高くなります」

ミッチー高橋「ターゲット(フィッシュイーター)は、目視と、体の側線でベイトフィッシュの波動を捉えることでベイトフィッシュを認識して捕食しますが、ベイトフィッシュの波動が届く範囲は狭いので、まずは目視で獲物を見つけたのち、捕食可能と判断すれば、近寄ってきます。 

この際、有識者によれば、一般的なフィッシュイーターの視力は人間でいう0.1~0.3程度しか無く、フィッシュイーターの好むイワシ等のウロコがキラキラと光るベイトフィッシュを見つける際は、まず水中でキラッと光る物体を探し、見つけたらとりあえず近づいて、あとはよく見ながら波動と併せて正体を認識したのち、本物を判断すればバイトしてくるのです」

ミッチー高橋「レーザーインパクトは、鏡面反射という鏡の原理を採用していますので、ホログラム等の拡散反射より、遠くまで光が届くのでより広範囲のターゲットに発見してもらえるというわけです」 

――フィッシュイーターって我々が思っている以上に「近眼」だったんですね。クリアな水質でもボディカラーのアピール力はかなり重要ということですか。

ミッチー高橋「そうなんです。ちなみにこれは私感なのですが、イワシのウロコも原理は鏡面反射なので、光り方もよりリアルとなり、ホログラムの反射にスレたターゲットも、レーザーインパクトの鏡面反射には反応してくるようです」

これは、ヒラスズキのフィールドテストに於いて、日中べた凪の時間帯にホログラムのミノーやクリアのシンペンを散々キャストしても全く反応の無かったシモリの際へ、最後にレーザーインパクト搭載のファシャッド100Sをキャストしたところ、大型ヒラスズキが躊躇せず何度も飛び出してきたことで確信しました」

大型ヒラスズキのヒットシーンはこちらの動画をチェック!レーザーインパクトの解説も必見!

――ここまで聞いただけでもう「レーザーインパクト」はメリットしか感じられないです!(爆)。

ミッチー高橋「ですよね(笑)。これを踏まえて、レーザーインパクトのもう一つの特徴である『光の明滅』も、皆さんに改めて知っていただきたいポイントとなります」

ベイトフィッシュなライブリー感を生み出す「光の明滅」

ミッチー高橋「レーザーインパクトはボディの内側に鏡面加工されたピラミッド型の多面体が複数配列されていますが、一つ一つの鏡面は光る角度が異なるので、ルアーが動く、あるいはターゲットが動くことで、それぞれの反射光は一方向のみに向かうため、反射方向から外れた瞬間は光が消え、ルアー内の光る場所が刻々と変化します。これを『光の明滅』と表現しているのですが、実際、生きたイワシも泳ぐ際にウロコの光る部分が変化し『光の明滅』をしています」

ミッチー高橋「実はこの明滅が、ライブ感に大きく関わってきます。 例えば、我々人間でも新鮮なイカの切り身の表皮で色素が刻々と変化している様を見ると『生きている?』と感じると思いますが、これがルアーの反射で起こっていると想像して頂ければ分かりやすいと思います。 

レーザーインパクトは、鏡のような強い反射光でより広範囲からターゲットを寄せられるのが大きな特徴ですが、個人的には、ターゲットがルアーに近寄った際に、ライブベイトと見間違えるほどのライブ感(生きているように見える光り方)を押していて、これにより、まるで生餌を使用しているような素直なバイトを得られるようになりました」

――なるほど、ただフラッシングが強いだけでなく、近寄ってきたフィッシュイーターが違和感を持たせないランダムかつライブリーな光り方をするんですね。これまでのフラッシング系にはないギミックです! 

ミッチー高橋「まだ数回のテストでの経験値ですが、日中、レーザーインパクトを搭載したシンペンのファシャッド100Sを使用したスローリトリーブで良型のブリが何度もヒットしてくる体験しました。ノーマルのファシャッドでは考えられない食い方でした」 

ベイトフィッシュへの執着が強いヒラメには「レーザーインパクト」の効果はてきめん!

ミッチー高橋「話が反れたので元に戻しますが、サーフでもレーザーインパクト効果があると言い切るもう一つの理由は、ヒラメもベイトフィッシュを捉えるとかなり遠くから『長い距離を追ってくる』からです。 

例えば、関東のイワシ生餌を使用した船泳がせ釣りに於いて、イワシパターンと呼ばれる独特の釣り方があります。 通常、船釣りでもヒラメ狙いでは底が砂地の場所に仕掛けを落として底付近でアタリを待ちますが、イワシの大群がいた場合は、イワシの群れにダイレクトに仕掛けを落として中層でアタリを待つと、良型ヒラメが高確率でヒットしてくるのです」 

――普段はボトムにいるヒラメが中層まで一気に上がってバイトしてくるんですね。確かにシャローエリアだとトップに出ることもあるくらいだから、ベイトフィッシュへの固執度は高い。

ミッチー高橋「そうなんです。これによりヒラメもイワシを追って、イワシの群れと一緒に回遊していることが判ります。 サーフに於いても、追えば届く範囲にベイトフィッシュが居れば、ヒラメは確実に追跡してきます。 余談ですが、ブリやサワラなどの回遊魚も輝くものに好反応を示すので、ヒラメより先にヒットしてしまう嬉しい誤算もあります」

――それはそれで嬉しい!(笑)。サーフならではの夢がレーザーインパクトで広がる!

大人気ぶっ飛びヘビーシンペンに「レーザーインパクト」が搭載決定!

――レーザーインパクト搭載ルアーは、第一弾として「モンスタースライダー135F レーザーインパクト」が3月にリリースされますが、サーフ系ルアーにもレーザーインパクトが搭載されたモデルはありますか?

ミッチー高橋「今年度の総合カタログに掲載されていませんが、直近発売予定しているのは『オーバードライブ95Sレーザーインパクト』です。 

このルアーは、ヒラメやマゴチだけでなく、シーバス、青物まで幅広く狙える、超ぶっ飛びのバーサタイルマルチアクションヘビーシンキングペンシルです。 最大の売りは飛距離で、その距離はなんとMAX107m、アベレージ104.3mを誇ります! (当社テスト比)

スローリトリーブではヒラメ&マゴチ、シーバスに有効なワイドテールスイングアクション、高速リトリーブでは青物に有効なイレギュラーローリングアクションにシフトチェンジするのも、このルアーの特徴となります」 

オーバドライブ95S LI(レーザーインパクト)

【スペック】

  • フック:#4
  • リング:#4
  • サイズ:95mm/35g
  • タイプ:ヘビーシンキング 
  • 距離:MAX107m、Ave104.3m
  • アクション:ワイドテールスイング&イレギュラーロール 
  • 有効レンジ:約50cm~∞ 
  • 発売時期:6月予定

スローリトリーブ時:ワイドテールスイングアクション

シーバスルアー「ファシャッド」で培った小型ヘッドフィンのノウハウを活用し、スローリトリーブでもワイドテールスイングアクションが出る様セッティング。超スローリトリーブによる繰り返しキャストでなかなか口を使わない良型ヒラメを攻略する「SD(スロードライブ)釣法」にも対応。 

高速リトリーブ時:イレギュラーローリングアクション

リトリーブ速度を上げるとタイトなイレギュラーローリングアクションにシフトチェンジ。時折入るイレギュラーダートアクションで、クイックな高速アクションに しか反応しない青物も思わず口を使う。 

水平フォール

ヒラメ&マゴチ、シーバスが思わず反応してしまう水平姿勢のフォールにより、キャスト後、ボトム着低までのバイトチャンスを逃さない!

――ちなみにオーバードライブ95S レーザーインパクトの発売時期はいつ頃に!?

ミッチー高橋「発売は今年6月頃を予定しています。サーフも海水温がまだ上がりすぎておらず、ベイトフィッシュの量も地域や場所によって大きく異なる時期なのでレーザーインパクトの力を体感するにもよいタイミングかもしれません。

実際、年明けに宮崎サーフでのテストでは、ベイトフィッシュが殆ど居らず周囲も釣れていない状況のなか、離岸流の底付近をスローリトリーブでのストップ&ゴーで狙っていたところ、ブリとヒラメを連続ヒットさせることができました

宮崎サーフにて「オーバードライブ95S レーザーインパクト」でキャッチしたブリとヒラメ。

ミッチー高橋 「サーフにイワシ等の大群が接岸していて、それを狙って群れに突っ込んでくる興奮したブリを仕留めるときは、あえてリトリーブ速度を落としたりフォールを多めに入れることで、群れから逃げ遅れたイワシを演出しますが、この場合はブリも興奮しているのでキラッと光るホロやメッキカラーであればイージーにヒットしてきます」

ミッチー高橋 「しかしこのときはベイトが殆ど居ない状況で、且つヒットしてきたのはベイトを探しにサーフに入ってきた単発の良型ブリだと思います。このような状態のブリは冷静にルアーを見ているのでジャーク等リアクションバイトを誘うアクションがマストとなることが多いのですが、ヒラメ狙いのスローリトリーブでヒットしてきたということは、明滅によるライブ感がバイトを誘発したと確信しました

ミッチー高橋 「 ブリを釣った数分後、今度はヒラメがヒットしてきましたが、釣れたポイントは混雑しており常にアングラーが入れ替わりでエントリーしている状況で、昼過ぎにたまたまポイントが空いたのでエントリーしたところ直ぐに連続ヒットしてきたので、スレた状態のヒラメにも明滅が効いたんだと思います。 熊本ゴロタサーフのテストでも同様に、ベイトの少ない状況でのストップ&ゴーで、小型ですがブリを連続で掛けることができました」

ヒット模様はレーザーインパクト実釣インプレッション動画にて公開中!

――ベイトがいない状況でも釣れるとは! もしかしてレーザーインパクトが単体のベイトではなく「群れ」のベイトを演出してることも…!?

ミッチー高橋 「可能性としてなくはないですよね、フィールドテストの回数はまだ十分とは言えませんが、レーザーインパクトは、今のところ行くたびに『え?このタイミングでヒットしてくる?』という新しい発見がある。今後が楽しみな新ギミックです。 

これから、全国のフィールドで更なる好釣果を叩き出して、皆様に情報発信していく予定です。 皆さんも、レーザーインパクトの効果を是非体感してみてください! 」

【オーバードライブ95S レーザーインパクト使用タックル (宮崎サーフ)】

  • ロッド:オーバーゼアAGS1010M/MH
  • リール:イグジストLT5000-CXH
  • ライン:UVF モアザンセンサー 12ブレイドEX+Si 1.2号
  • リーダー:モアザンリーダーEX II TYPE-F(フロロ)30lb

各釣種テスターによるレーザーインパクト搭載ルアーにインプレッションもYouTubeにて公開中!


※本記事は”ルアーマガジンソルト”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。