春の海釣りで代表的な魚のひとつといえばメバルだろう。大きな目で釣り人の仕掛けをよく見極めるメバルは繊細な釣り味が楽しめ、大型ともなれば強烈なアタリで竿を叩く。食べると淡白な白身ながら上品な香りがあるメバル。大型のものは刺し身にしてもよし。煮付けると香りが立って春らしい味わいが楽しめる。
●文:ルアマガプラス編集部
春の訪れを感じさせるさわやかな味わいの白身魚
メバルには春告魚という別名がある。これは釣りをしていると春先から多く釣れ始めるからだと言われている。
またメバルは、その大きな目から、漢字では眼張と書くが、ときに目春と当てることもある。それぐらいメバルは春を感じさせる魚として定着している。実際に旬も春から初夏にかけてであり、冬の産卵から回復し、脂がしっかりと乗る時期である。
ちなみにメバルは、メスの体内で孵化して稚魚の状態で生まれる卵胎生の魚だ。
そんなメバルの料理方法だが、クセの少ない白身には程よい弾力があり身離れも良いことから、煮付けや揚げ物との相性が非常に良く、それらが定番料理となっているが、実は色んな料理に合う魚だ。刺身にしても焼魚にしてもイケるし、蒸し魚にしても実に味わい深い。
メバルについて
メバルの生態
カサゴ目カサゴ亜目フサカサゴ科メバル属名前通りの大きく張り出した目が特徴的だが、稚魚の状態で生まれる胎卵生の魚という珍しい特徴もある。稚魚は体長5~6mmで生まれ、約3年で15cmぐらいまで一気に成長。そこから成長は遅くなり、30cmまで成長するのには約10年かかるといわれている。そのため漁獲される魚は20cm前後までがほとんど。しかし中には40cm強まで成長する魚もいる。
メバルってこんな魚「暗い夜なら意外とアグレッシブ」
メバルの英名はダークバンデッドロックフィッシュ。岩場などの根と呼ばれる障害物に潜む根魚とされている。しかしカサゴやアイナメなど他の根魚と違い、メバルは捕食のために根から出てくることが多く、ときには水面直下まで浮いてくることもある。夜の港で魚がパチャパチャと音を立てることがあるが、これはメバルの捕食音であることが多い。
色違いのメバルが3種類存在する
メバルは地色の違いで3種類に分けられる。白い魚体に茶色模様のシロメバル、金色がかった赤色のアカメバル、青味がかった黒色のクロメバルだ。かつては生息環境に合わせて色が変化しただけの同一種とされていたが、2008年にDNA鑑定により全て別種と判明した。
代表的なブランド
特にブランド化はされていないようだが、産地としては瀬戸内海が有名。とはいえ北海道から九州まで幅広い地域で漁獲はされている。ただし成長の遅い魚ということもあって、漁獲量自体は減少傾向にある。
おすすめ料理 | 旬 | 全国の主な産地 |
---|---|---|
煮付け、揚げ物など | 春~初夏 | 陸奥湾、仙台湾、瀬戸内海 |
メバルのレシピ集
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